「歩離の巣父、罪なき者を傷つけ、その血を啜った。十悪の重罪を犯した罰として、口を閉め歯を固め、拘束の覆面を生涯にわたり装着することを言い渡す」
「歩離の巣父、その手で殺した命は数多。鉛の石で手を縛り、厳しく取り締まる必要がある」
「歩離の巣父、行く先で戦に至り、災いは諸界に及んだ。その足を封じ、二度と生を受けさせてはならない」
ー遺物「深い牢獄の囚人」概要よりー
プロフィール
概要
豊穣の民「歩離人」の戦首。2123回の侵略戦争、およびそれに関連する戦争の罪をおかしている。狐族を長く奴隷とし、その血で薬を製造していた。
700年前、雲上の五騎士の時代に鏡流によって捕縛され、幽囚獄に幽閉された。
その余りにも獰猛さと暴力性から幽囚獄の底に落とされ、天地が滅びるまで無間剣樹の刑に処され、決して赦されることはなかった。それ以来、ほとんどの歩離人が3日で死ぬほど過酷な無間剣樹を700年くらいながら生き続けていた。その間、食事も一切与えられていない。
狐族が多く住む曜青では、日々彼を呪い、その名を子供を躾けるための文句に使われている。それほど巨悪を曜青に監獄しなかった理由は、「月狂い」によって狐族に悪影響を及ぼすことを防ぐためである。
恒星に放り込む処刑方法ではなく、あえて永久に苦痛を与える無間剣樹を施行しているのも、多くの戦争によって同胞を殺された狐族達の憎しみによるものである。
拘留方法
無間剣樹の刑に処し、永遠に釈放されないものとする。定期的に拘留場所を変更し、移送の過程で鎖や枷に問題がないことを確認し、移送する囚人室の空気清浄機が正しく機能するようにすること。
備考:
- この囚人は仙舟と狐族の同盟の根幹であり、その判決に異議を唱える者は「盟約の離間」にもとづいて処罰されるものとする。
- この囚人と接触、会話をする場合は事前に丹薬を服用、または防毒マスクを着用し、狼毒(他種を恐怖にさせるフェロモン)の影響を受けないようにすること。
- 1年を周期として拘留場所を変更すること。拘留場所は雲騎驍衛、および判官以下の役職の者に知られてはならない。
- この囚人と会話する際、鏡流のことを言及してはならない。
ー「呼雷に面会する際の注意事項」よりー
歩離人の戦首・呼雷(ボス)
プロフィール
攻撃属性 | 雷 |
---|---|
弱点 | 物理・炎・風 |
所属勢力 | 仙舟「羅浮」 |
スキル
折れた剣を牙とする | 指定した味方ユニット単体に雷属性ダメージを与える。 |
---|---|
鉄を斬って爪とする | 指定した味方ユニット単体及び隣接する味方ユニットに雷属性ダメージを与える。 |
地割れ、草残らず | 自身以外のすべてのユニットの行動を遅延させ、少量の雷属性ダメージを与える。 |
雷風鳴り、枯草滅ぼす | 味方ユニット全体に雷属性ダメージを与える。 |
貪狼は駆け、血色が降臨する | 指定した味方ユニット単体に大量の雷属性ダメージを与え、高確率で「まとわりつく恐怖」を付与する。 |
戦首の月狂い | 敵が攻撃を行った後、「月狂い」状態に入ることができる敵に「嗜血」を1層付与する。「嗜血」が一定層数に達する時、「月狂い」状態に入る。アクションバーに「月狂い」のカウントダウンが出現し、カウントダウンのターンが回ってきた時、すべての敵の「月狂い」状態が解除される。 |
月に吼える狼 | 呼雷が「月狂い」状態に入った後、敵が攻撃を行うたびに、呼雷は「憤激」を1層獲得する。攻撃を行ったのが呼雷の場合、追加で「憤激」を1層獲得する。味方が攻撃を行うたびに、「憤激」が1層減少する。「憤激」には初期層数がある。「憤激」が一定層数に達すると、呼雷は「憤激」の層数をすべて消費して「貪狼は駆け、血色が降臨する」を発動する。味方キャラの攻撃によって「憤激」が0層になると、呼雷の靭性を削り、「憤激」を指定の層数にリセットする。 |
我の咆哮に耳を傾け、狼群に追従せよ | アクションバーに「狼群招集」が出現する。「狼群招集」が行動する時、「狼兵・玄爪」または「狼兵・蝕月」が召喚される。敵が「月狂い」に入る時、「狼群招集」の行動順が遅れる。 |
ボイス
鉄を斬って爪とする | 迅雷が如く | |
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雷風鳴り、枯草滅ぼす | 墜下せし恐怖! | |
地割れ、草残らず | 大地と獲物たちよ、震えろ! | 逃げ場なぞない! |
貪狼は駆け、血色が降臨する | 死を待つ子羊に過ぎない! | 這いつくばって死を待つのだ! |
戦首の月狂い | 共に燃える! | 「紅月」が昇る! |
敗北 | 狼は...戻る... |
作中での活躍※ネタバレ注意
《風起雲湧、相見える鋒鋩・前編》
幻朧は「マングス」という偽名を使い、自身を「長生の主の使者」と名乗り、バラバラになった歩離人たちをまとめ上げ、呼雷の脱獄計画を手助けをしていた。
曜青の使者が幽囚獄に潜入すると、末度(Mok tok)率いる歩離人は薬王秘伝の残党、ステルス技術を習得した部隊、幽囚獄に残された「咆哮の棺」の助けを借りて呼雷の解放に成功する。
呼雷の脱獄に気づいた雪衣は即座に襲撃したが秒殺されてしまう。
「「長かった...」」
「「自由を取り戻した後の一食目が...同胞の血肉とはな 悲しいことだ」」
歩離人が脱走する中、人質になった椒丘は「鏡流が羅浮にいる」という情報を流したことで、呼雷の勝利欲を刺激することに成功し、呼雷は短期間羅浮に潜伏することを決意した。
《風起雲湧、相見える鋒鋩・後編》
呼雷は狐族の姿になり、部下と椒丘と共に長楽天に隠れる。
そして椒丘を脅迫して港が封鎖されていないか調べに行かせる。
赤文字イベント:(もし椒丘が誰かに助けを求めようと連絡を取ろうとすれば、呼雷は椒丘に話しかけた者を帰りに殺す)
呼雷は椒丘に、自分の体にある特殊な心臓「紅月(あかつき)」の存在と、狐族と歩離族の関係を告白し、さらに飛霄の情報を聞き出す。同時に、死を恐れない椒丘の精神にわずかな敬意を示す。
種族再興の夢を抱いていた呼雷は幻朧の手下になることを嫌ったため、羅浮の浄化と演武典礼が開催される競鋒艦を奪い、脱出することを計画した。
羅浮の浄化とは自身の血で狐族を感染させ、羅浮全域で殺戮と略奪を行うことだった。
しかし、飛霄の矢によって半ば阻止される。
また尾行していたモゼを発見すると、重症を負わせ、わざと置き去りにして飛霄に決闘の伝令を届けさせる。
飛霄と戦うために競鋒艦に乗り込む前に、「飲血酒」という伝統に従って椒丘の血を吸う。
船に乗り込み、飛霄が到着する前に観衆を殺そうとしたが、飛霄は既にこれを予期しており、その場にいたのはすべて変装した雲騎兵だった。騎兵をすべて倒した後、彦卿、雲璃、三月なのかが呼雷と戦うために到着する。
最初は優勢だったが、突然意識を失いそうになる。椒丘はすでに猛毒の「頂躓散(ちょうちさん)」を飲んでおり、呼雷は椒丘の血を飲んだときに毒を盛られたことが判明し、状況は一瞬で逆転する。
毒で弱っているとはいえ、呼雷はまだまだ強く、激戦の中で彦卿の剣を折る。しかし彦卿は鏡流と戦った時のことを思い出し、同じ剣技を呼雷に放つ。
皮肉にも700年前自身が制圧された氷剣によって再び貫かれてしまう。
呼雷は残った力で彦卿に切りかかるが、駆け付けた飛霄に刃を叩き落とされる。
呼雷は、700年も幽閉され打開策を考えていたのに老衰で成功しなかったと嘆いた。しかし、飛霄の出現はまさに呼雷の予想通りだった。呼雷はすべての狐族を獣化させようと、自害する代償として、体内にある紅月の心臓を切り取り、紅月の力を解放する。
これを阻止するため、飛霄は自ら紅月を飲み込むことを余儀なくされる。
紅月を飲み込んだ飛霄は月狂いに堕ち、なのか達に襲いかかった。
一方飛霄の精神世界では、呼雷の魂が飛霄の心に侵入し、飛霄に歩離族の仲間入りをさせ、歩離族を乗っ取ろうと企んでいた。しかし飛霄は誘惑に負けず断固拒否する。
飛霄が「巡狩」の意志を貫き星神・嵐を垣間見ると、自身も飛霄の姿となり心獣を操って決戦に挑むが、最終的に敗れて完全に死に消失した。
飛霄は理性を取り戻し、現実世界に帰還した。
余談
名言製造機とも呼ばれ、カリスマ性の高さから一部の開拓者では人気が高い悪役キャラである。
呼雷の格言
「強者の庇護に希望を託すのは軟弱な獣のすること。真の強者は、己の力で道を切り開く!」
「狼の群れがいない!?否、俺あるところに狼の群れあり!」
「俺と貴様はよく似ている。どちらも戦いのために生き、戦いのために死ぬ化け物だ。」