「巣父よ、頑丈な肉体を与えたまえ」
「巣父よ、我らに鋭い牙と鋭利な爪を与えたまえ」
「巣父よ、我らに神鬼に通じる力を与えたまえ」
ー《遺物・月狂い》
概要
仙舟同盟大敵の1つであり、「豊穣の民」の主要な部族の1つ。同盟は「忌み物」に分類しており、最も古く最も強力な敵として常に警戒している。起源星は判明していないが、出身は青丘である。しかし、遺伝子鑑定の結果、歩離人の先祖は狐族と同源であり、最終的に異なる進化の道を歩んだと思われる。狐族の叙事詩によると、二者は共に「長命主」と呼ばれる天外の神の啓示を受け、赤泉の水を飲んで長命を授かった。しかし、その後の歴史の中で、歩離人は狐人を奴隷または弾避けと見なし、彼らを天外への征伐へ駆り立てた。同盟の確認可能な記録の中で、仙舟と歩離人は3度の大規模戦争を起こし、その損失は重大であったという。その後、巣父である呼雷が捕縛され、その勢力は大きく減退した。
「歩離」とは彼らの故郷である青丘語で「狼」を意味する。
プロフィール
名称 | (中)步离人(英)Borisin(韓)보리인 |
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分類 | 霊長目・ヒト科・イヌ亜種 |
リーダー | 不在 |
故郷 | 青丘 |
言語 | 青丘語(歩離語) |
生態
・外見→歩離人は明らかなイヌ類の解剖学的特徴を持っている:骨格は広く細長く、下顎と頸部の筋力が強く、犬歯が発達し、頭頂部に獣耳が生え、手足に鋭い爪を持つ。
・「月狂い」→「長命種」という広い生物分類の中で、歩離人はずば抜けた治癒能力を持っている。この治癒能力に伴うのが、彼らの変身能力(歩離人は「月狂い」と呼ぶ)だ。この能力は、狐族の系統にはほとんど見られない(仙舟「曜青」の狐族を除く)。変身時には大量の骨と筋肉の増殖、例えば口吻部と下顎骨の突出、趾行構造の出現を伴う。これらの傷害性の変身プロセスは、最終的に高速の自然治癒によって完全修復される。爪どころか、たとえ頭でさえも、斬り落とされれば即座に再生することができる。
・「狼毒」→戦闘中、歩離人は「狼毒」と呼ばれるフェロモンを放出し、偏桃体の恐怖の感情を呼び起こす。これは丹薬により抑制可能である。
政治と社会
歩離人は部族議会制を採用し、その文化は弱肉強食、力を尊ぶ古き伝統にあふれている。
単一の部族は「猟群」と呼ばれ、複数の部族の連合体は「大猟群」と呼ばれる。
各部族は往々にして最も強く賢い歩離人をリーダーに選び、「巣父」と呼んでいる。大猟群における首長選挙の儀式では、巣父同士が戦って強さによる席次を決め、首位に立った者を「父狼」や「戦首」と呼ぶ。