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2020-11-29 18:18:43 バージョン

りー

茘とはweb小説「薬屋のひとりごと」に登場する架空の国家。中世の東洋にある中国をモデルとした国であり、猫猫など主要キャラクターの生まれ育った物語の中心舞台になる。

概要

 「薬屋のひとりごと」の舞台である、中世(16世紀くらい、との作者談)の中国をモデルとした国家。

 皇帝を元首として、華央州を中心とした多数の州から構成される連邦国。

国家元首

 世襲制の皇帝で、基本的には「華」の一族の長男が継承する。

現帝

 具体的な名前はまだ出ていないが、物語開始時点では在位して2-3年ほど、34歳。作中では「主上」と呼称されることが多い。

 巨乳好きのエロ親父(猫猫評)だが、政治的手腕は確かなようで、賢帝と評されている。実母(皇太后)の勧めとは言え、宦官制度や奴隷制度を廃止するなど、専制君主にしてはかなり人道的な施策を実行している。


先帝

 劇中では既に崩御した現帝の実父。

 真性のロリコン。このため現皇太后は1●歳で妊娠・出産という、母児共に大変危険な出産となってしまった(これが原因で、現帝は茘の国では殆ど行われることのなかった帝王切開で生まれた)。後宮に妃が入ってくる関係上、性的嗜好は暗に周囲に知られていた。

 その嗜好が嫌悪されたことに加え、政治的能力も欠如しており、崩御後も「愚帝」と揶揄される始末。


 この当時に台頭した実質的に国を執り仕切ったのが、先帝の皇太后であり「女帝」と呼ばれた人物で、現帝の祖母。この時期を「女帝の時代」と呼ぶこともある。

 下級妃に過ぎなかったが、他の皇帝継承候補が次々と亡くなって運良く成り上がったとされる。強権を振ってロリコン愚帝を甘やかす身勝手な母親と見做されがち。一方で政治的手腕に長け、能力主義による人事など改革的な施策を用い、民のための政策を行ったと評価される面もある。このような面から、家柄などを重視する宮中の官吏とは敵対関係にもあったようだ。先帝とほぼ同時期に亡くなった。

 なお、「女帝」はあくまで通称であり、茘の国で女性は皇帝になれない。


国の成り立ちに関する神話

昔々、この国には別の民が住んでいたという。

その民は長を持たなかったが、遠き地からやってきた貴い血筋の女性(にょしょう)がその地に腰を下ろし、その胎に天の子を宿した。それがこの国の最初の皇帝となられた。

女性は王母と呼ばれ、仙人であったとも言われる。月のない夜も見通せる目を持ち、その眼力にて民を従えた。


 劇中「選択の廟」にて、猫猫がこの神話に対しての考察を加ている。


 また「茘」という文字は国の成り立ちを示すとされ、草冠は「華」の一族、その下を支えるのが三本の「刀」であり、その当時から続く有力な氏族を示すらしい。


登場した州と氏族

 中心は「華」の一族と華央州。そして、作中に厳密なルール・設定は明かされていないが、有力な氏族は十二支に纏わる家名を持つ。

 それぞれの州を統括するのは元来有力な氏族であった。しかし、上述の「女帝」の実力主義の時代に排斥されたり族滅にまで至ったケースもあり、劇中でも氏族に関する大きな事件が起こっている。

華央州

 都のある物語の主な舞台。猫猫など多くのキャラの出身地。作中の「都」は物語開始の50年以上前に遷都しており、疫病で滅びた別の民族の遺した外壁や水路を利用している。大河と海が近く、利便性が高い。

 実在の中国のどの都市に該当するのか推定は難しいが、近隣で稲作ができることから長江河口付近の上海、杭州、南京あたりかと思われる(長安は内陸過ぎるので、海の近くとするには無理がある)。

「華」の一族

 名乗るのは皇帝と皇弟のみ。梨花妃も華の傍系らしい描写がある。

 使うことすら不敬とされる文字とされる。が、反骨精神の強い女華はこの文字を使って自ら改名している。緑青館の三姫という有名人ながら、宮廷官僚の接待までして名前について咎められないあたり、そこまで罪深いという訳でもなさそうである。

 この他に壬氏がお忍びで街中に繰り出す際に「壬華」を名乗っている。

「馬」の一族

 皇帝を護衛するための氏族で、高順(妻の桃美)、子の麻美(既に嫁いているが)、馬良、馬閃が該当。

 高順は現帝の幼馴染で、麻美らも皇弟と幼馴染であるなど、国家元首がこれで良いのか疑問に思う程度には家族ぐるみで親しい仲である。

「巳」の一族

 皇帝直属の諜報機関。劇中では雀が登場しているが、既に馬の一族である馬良と結婚している。

「漢」の「羅」の一族

 「漢」は茘ではありふれた苗字であり特別な名家を指さない。しかし漢の「羅」の一族となると劇中では有名で、恐らく羅漢の行動が原因。

その他

 阿多妃の氏族に関する記述はまだ無いが、現帝の幼馴染でもあるので相応の出自と思われる。


子北州

 子の一族が治めている、文字通り華央州より北方に位置する土地。森林資源が豊富。

「子」の一族

 茘の建国当時から続くとされる名門。

 文官トップで狸親父呼ばわりされる子昌が族長を務める。また、阿多妃と入れ替わりで黒曜宮に入内した子昌の娘の楼蘭妃も該当する。


西戌州

 商業都市である西都が州都。北の北亜連、西の砂欧と国境を接している。内陸の乾燥地帯であり、米などは育ちにくい。新疆ウイグル自治区のタクラマカン砂漠あたりをモデルにしているかもしれない。

「戌」の一族

 かつて西戌州が治めていた氏族。女帝の怒りを買って氏族ごと滅ぼされた。族滅の経緯は不明。

「楊」の「玉」の一族

 戌の一族が族滅されてから、商売人であった楊の一族の玉袁が台頭し、実質的に西都を治めている。胡姫である玉葉妃は玉袁とその(コーカソイド系らしい踊り子)の娘である。

「卯」の一族

 氏族としては西都編で登場につきここに記載。

 里樹妃の母方が本家筋だが、その母親含め既に他界しており、直系は里樹妃のみであり、その里樹妃も後宮に入内している。里樹の父は卯の一族の傍系だが、この関係から実権を握っている。


周囲の国家

砂欧

 西の乾燥地帯の国。王と巫女の二君主制。描写からはコーカソイドモンゴロイドが混じったような人種で構成されているらしい。中東の国がモデルと思われるが、巫女が存在し女性が政治的発言権を有する点から、国家宗教はイスラム教と全く異なるようだ。

北亜連

 北の山脈を隔てて国境を接する国。山脈は非常に険しく、西都を経由するしか国境は超えられないとされる。まだ殆ど描写が無いが、「複数の国集まり」という記述があるため、ロシアではなく旧ソ連がモデルではないかと推察される。

亜南

 茘の南に位置する。独立国家ではあるものの、物語の100年以上前から茘の属国となっている。

 史実や描写される範囲での茘との文化の類似性から、ベトナムがモデルとみられる。

 初期に登場した芙蓉妃は、実はこの国の姫(王女とか?)である。

海の向こうの東の国

 茘の国の東は海に面しており、その先に島国があるとの描写がある。モデルは日本だろう。

 ある人物がその国に渡った描写がなされている。


別名・表記ゆれ

茘の国


関連タグ

薬屋のひとりごと

 中華ファンタジー

外部リンク

薬屋の時代背景について:原作者日向夏本人による作品背景説明

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