概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC5巻収録「かがみの中ののび太」。
小さな鏡台型の道具で、この鏡に物を映し、鏡の中に手を入れると、映した物のコピーを鏡から取り出すことが出来る。コピーは無限に取り出すことが可能。
物とは言っても無生物に限らず、食べ物やひみつ道具、更には人間もコピーして増やすことが出来る。しかし人間を増やした場合、本人(使用者)の言うことには従わないどころか、コピーによって使用者が鏡の中に閉じ込められてしまうことがある。
道具を増やした場合は本物と全く同じ性能になる。実際に『創世日記』では「創世セット」に含まれる神様セットをフエルミラーでコピーしているが、コピーされた神様セットは本物と同じように機能している。
『宇宙漂流記』でもフエルミラーで「ビッグライト」をコピーしているが、どのビッグライトも正しく機能しており「ひらりマント」を巨大化させている。
また『人魚大海戦』では服をコピーする場合、その服を着ている人物はコピーの対象とはならず、コピーした服の色やサイズを変更出来る仕様になっていた。
ただし、コピーした物は左右が反転した状態になってしまう。仮に紙幣を増やそうとした場合は文字の向きが反転してしまう為、使用することが出来ない。
「増やした物をもう一度コピーすれば正しい向きのコピーを取り出せるのではないか?」と言う指摘も存在するが、それが可能かは原作で描かれていない為不明。
TC21巻収録「サンタメール」や上記の『創世日記』では、手鏡型のフエルミラーが登場している。前者では通常通り「フエルミラー」と呼ばれているが(上画像右)、後者では「フエルミラーコンパクトタイプ」と呼ばれている(上画像左)。
作中での活躍
ドラえもんやのび太は「フエルミラー」を使用し、ドラ焼きや玩具を増やす。しかしのび太がフエルミラーのスイッチを切り忘れていた為、鏡からコピーののび太が現れてしまう。
のび太がコピーの自分に対して「鏡の中へ戻れ!」と言うが、コピーのび太は「そっちが戻れ」と言いながら本物ののび太をフエルミラーの中へ押し込み、スイッチを切ってしまう。のび太はフエルミラーの中の真っ暗な世界に閉じ込められてしまった。
コピーのび太は鏡の外の世界で思う存分遊ぼうとしたが、ママが現れて「遊んでないで勉強しなさい」と言う。
コピーのび太は仕方なく勉強し始めるが、利き手が本物ののび太と逆になっていた為、ママから「いつから鉛筆を左手で持つようになったの?ちゃんとやりなさい!」と叱られてしまう。
その後、ドラえもんが本物ののび太を救出したのだが、その直後にコピーのび太がやって来て「僕帰る!こんな厳しい世界はこりごりだい!」と言うオチで終わっている。
関連タグ
まほうのかがみ:「フエルミラー」の完全上位互換。こちらは左右反転させることなくコピーを増やせる上に、人間をコピーした場合は使用者の指示に従ってくれる。