もろは(半妖の夜叉姫)
もろは
紅をさした時、アタシは『国崩しの紅夜叉』に変わる!
CV:田所あずさ
概要
『半妖の夜叉姫』に登場する3人のヒロインの1人。
犬夜叉と日暮かごめの一人娘。殺生丸と日暮草太から見て姪にあたるが、自身は両親のことをほとんど知らずに育ったとされている。妖怪の血が四分の一あるクォーターのためか、「四半妖」と呼ばれる。
同時に戦国時代と現代の異なる時代で生を受けた者同士の子供であり、ある意味では存在その物がタイムパラドックスと言える。
やや長めの黒髪を朱色の大きなリボンで後ろにまとめており、同色の着物と脚絆、継ぎ接ぎ状態のえんじ色のマントを着用している。目つきや雰囲気こそ父親似だが顔立ちと瞳の色は母親似で、実際に大ママは「目がかごめに似ている」と評している。また、ややマナーの悪い座り方をするのも父親似。
生まれて間もない頃、両親が何らかの理由で敵対することになった殺生丸と麒麟丸を迎え撃つことになり、もろはに害が及ばぬよう阿波の八衛門狸に託して遠くに逃がされた。それゆえ両親の顔を覚えておらず、一人きりで暮らしてきた。
なお、父方の祖父より仕えている冥加に引っ付かれているが、とわたちに会うまで彼からも詳細を聞いたことはなかった模様。
性格は父親そっくりの明朗快活なガキ大将気質で羞恥心が乏しく、日暮家に滞在した際には、風呂上がり早々に男性の草太がいるリビングにタオルを肩にかけて胸元を覆っただけのほぼ全裸の状態で現れている(草太は萌が咄嗟に目隠ししたため見なかった)。かごめの破魔の力を宿しているほか、犬夜叉のように鼻が利き、妖怪の匂いを嗅ぎ分ける力がある。
14歳になった現在は「化け殺しのもろは」なる通り名の賞金稼ぎとして、退治した妖怪の死骸を売って日銭を稼ぐ日々を送っていたが、誤解から妖怪退治屋の討伐対象になったことがきっかけで、血縁上では父方従姉妹にあたるせつなに出会う。さらに令和時代の東京にタイムスリップして日暮とわ、そして母方の親族である日暮家とも邂逅する。
ケンカっ早いが、母と同じく良識を持ち合わせており、他の2人より洞察力に優れている。妖怪に操られている人間を傷つけない方法で助けることを主張するなど無益な殺生はしない様子。また好奇心旺盛で、令和の時代を見て目を輝かせている。
上記の性格の割に頭脳は高い方で、妖怪の生態については勿論、秘宝や呪術、刀剣類の知識に明るい情報通。とわを姉と認めようとしないせつなとは異なり、その実力や匂い、妖気の大きさから彼女をせつなの姉と推測しており、二人の父親が殺生丸である事まで当てている(もっともその発言から殺生丸とも面識は無い様子)。ただ、自身の両親のことはあまり知らなかったため、日暮家の面々に「かごめの娘」と言われ、セーラー服を着た若いころの母親の写真を見せられてもあまり実感は湧かなかった(ただし、身内として迎えてくれた日暮家の面々にはすぐに親しみ、そのコネを最大限利用している)。
現代人の血を引いているせいか学習能力も非常に優秀で、現代では「ラジオ体操」を体験したり、「モチのロン」、「キック」等の言葉の意味を覚えた他、「ラジオ体操」で知りあった近所の老人と仲良くなったり、クレジットカードの使用方法すら学び、草太名義のカードを勝手に使って数日間だけで10万円越えの買い物をするなど、環境に馴染むのも早い。
屍屋獣兵衛に多額の借金があり、同僚にすぎない竹千代に頭が上がらないのも、彼女の金遣いの荒さに原因があるのかもしれない。
ちなみに購入したものに加え、日暮家からも様々な品物を見繕って戦国時代に持ち帰っているが、とわにはタイムパラドックスを引き起こす原因になる可能性を心配されている。
上記のように親族との面識が殆どなく、屍屋の従業員との関わりを除けば、ほぼ一人で生きていたことから孤独に苛まれている傾向もあり、従姉妹のとわとせつなを「初めてできた仲間」と認識して親密な感情を抱いている。2人に渾沌の退治依頼への同行を「夢の胡蝶と関係ない」という理由で断られるといじけてしまっていたが、後に夢の胡蝶に絡む事情で2人が任務の参加を決めて追いかけてきた際は喜んでいた。
普段は黒髪だが、紅を差すと妖怪の血が覚醒。「国崩しの紅夜叉」となって大暴れするが、せいぜい1分程度(とわ曰く「カップ麺もできない」)しか持たず、時間切れになると疲労回復のため爆睡、敵中に残された場合、頼りになる味方がいないと致命的な弱点にもなりうる。
また霊力も持ち合わせており妖力と霊力の二つを駆使する。加えて、四半妖という特異性のためか半妖の弱点である「月に一度の妖力喪失」が起こらない。
持ち物
得物である妖刀。
- 弓
補助武器として矢筒と共に背負っているが、単なる弓矢ではなく破魔の矢である。
- 紅差し
父方の祖母である十六夜の形見。これを使用することで「国崩しの紅夜叉」としての力を振るえるようになる。かつて犬夜叉が桔梗に渡したものと同一のものかは不明。
現代から持ち込んだ物
令和から帰還する際に持ってきた、戦国時代には存在しない品々。適当に見繕ったため大半の用途を理解しておらず、大抵はとわが使い、自分が使う際は彼女に用途を教えてもらっている。
- 巨大リュック
令和から戦国時代に戻る際、調達した品々を詰め込んだ黄色いリュック。普段は楓に預け、必要に応じて荷物を持ち出している。一目見た草太は、かつてのかごめを思い出している。
- 小型リュック
上記よりもはるかに小さい標準サイズのリュック。出かけるときに必要な荷物(下記の一部の他、屍屋に持ち込む妖怪の死骸など)を持ち運ぶために使用。
持ち帰った中では一番大きい品。ただし運転方法を知らないため基本的にとわが使用し、せつなが後ろに腰掛けるスタイルをとっている。初めて戦国時代で使用した際、もろは自身は前カゴに立ち乗りするという危険極まりない乗り方をした結果、子供を轢きそうになった挙句木に激突した。その際前後に分かれたが後で何事もなく繋がっており、簡単に組み立て可能な模様。
- 音楽プレーヤーとイヤホン
令和の楽曲が入っている。イヤホンは無線式(Bluetooth)。
- 懐中電灯
暗所を照らすためにとわが使用。
- お菓子、果実
チョコレート、キャンディー、グミなど種類は様々、リンゴなどの果実もあるもよう。軽食の他、竹千代へのお駄賃として用いられる。
- 関東地方の地図
とわが単独行動をとる際に位置情報を知るための参考として用いているが、戦国時代にない建物や道路も描いてあるため、あまり役に立ってない。
- 歴史の教科書
危うく第三者に中身を見られてしまいとわが管領に捕らえられる原因になるが、妖怪との戦闘のどさくさに紛れて奪還した。
- 救急箱
消毒液や絆創膏などが入っている。
中の人について
声を担当する田所あずさ女史が声優を目指すきっかけとなった作品が、前作『犬夜叉』であった。
「井戸に入れば戦国時代に行けるかもしれない」と古びた井戸に入ったエピソードもあったとのことだが、なんの因果か犬夜叉とかごめの娘として起用されることになり、「感動に震えている」とコメントしている。