「概要しか頭にない奴め...」
「...喰イ殺セ...」
「まさか貴様、賞品の九州が欲しい訳でもあるまい」
「ギギギ...殺セ...」
東都ドーム準決勝にて、吸血鬼達の大歓声と共に現れた異形の混血種。
3m近い体躯を誇る姑獲鳥様ですら小さく見えるほどの尋常ではない体長を誇るほか、体のそこら中から生えた首は別々の思考回路を併せ持っている。
...しかし、そんな彼もまた、あのカメレオンと同じく彼岸島世界のインフレの被害者として名を残すことになってしまうのだった...
作中での活躍
彼が登場したのは、『彼岸島 48日後...』。
吸血鬼達により主催された『東都ドーム武闘大会』にて、作中最強クラスの戦闘力を誇る姑獲鳥と対戦する事となる。
当時登場していたどのアマルガムより巨大な堅牢な体躯、そしてその手に持った鎌はドームの天井まで掠めるほど巨大だった...
そして彼の数分の1程度の大きさしかない姑獲鳥は苦戦を強いられる...そのはずだった。
まず最初の鎌の攻撃は難なく姑獲鳥に躱される。
さらに彼は、姑獲鳥に5つある顔のうちの一つを貪り食われてしまう。
その後...一コマで3つも顔を食われ、頭部に残った顔もすれ違いざまに食われてしまった。
頭を全て失ってもなお、最後まで倒れなかったが姑獲鳥の三叉鉾で胴体をヒュンッザスッされて投げ飛ばされ、遥か遠くの観客席の壁に叩きつけられ敗北。
彼はその後もピクピクと動き、「ここから復活なるか!?」と読者を期待させるも...そんな奇跡は起こらず、恐らく死亡したものと見られる。
最後は死亡ログすら流れなかった。合掌。
「まさか貴様 余談を読みに来たわけではあるまい」
鎌ルガムの登場、そして反応
作中初めてのかませアマルガムであり、この漫画のインフレーションを如実に物語るキャラクターだったとも言えるだろう。
...正直、読者からの反応は一貫して「オイオイオイ、死ぬわアイツ」であったが、その禍々しいデザインは単なるモブとは思えないほど凝っており、人気は高かった。
また、本作では前代未聞となる『登場してない単行本の表紙』まで堂々と飾っており、書店で手に取りにくい彼岸島の単行本の中でも一際目を引く正統派ホラーといった良いデザインに仕上がっている。
設定の謎
彼には本編で明かされなかった謎が非常に多い。
姑獲鳥とはお互いに顔見知りでありながら、さらに彼の付けている褌には吸血鬼のボス雅様の家紋である勾玉の陰陽図がついている。
が、しかし一方で姑獲鳥に為す術なくやられる戦闘面の脆弱さは実力主義の吸血鬼社会ではかなり矛盾しているといえるだろう。
雅の息子達の中で最弱の姑獲鳥より弱ければあの東京で生き延びられるとは到底思えず、しかし姑獲鳥より強ければ無名のアマルガムで終わるはずがないのだ。
そのため、「彼は姑獲鳥以外の雅の息子達のうちの誰かの配下だったのではないだろうか?」と考える彼岸島考察勢も存在する。
何が伏線になりうるか分からない彼岸島では、こういった些細なポイントも見落とすわけにはいかないのである。
「ギギギ...! このクソ能力ィ!」
なお、彼の体に生えた顔たちは特に何の役に立たない。
そう、本当に何もできないのだ。
一番上の顔が本体らしいが、他の飾りの顔は時折呻いて「コロセ...」「イタイ...」「コワイ...」等のIQの低い言葉を垂れ流す以外何もしない。
「ま、まあ...視界は広がるんじゃね?」とも思えるが、しかし5つある顔のうち、5つ全てがよりにもよって胴体正面に生えているため背中等の死角をカバーできるわけでもない。
...つまり、戦闘中に戦局を判断できるだけの知能もなく、作戦会議などを行えるだけの協調性もない、そして特筆すべき能力もない欠陥多重人格キャラなのである。
さらに、彼は戦闘中に追い込まれているにもかかわらずアマルガム固有の能力らしい能力を見せる事なく敗北している。
このことから、彼には戦闘用ではない能力が備わっていたとも見てとれるだろう。
今のところ有力とされるのは下記の3つの能力である。
最初の説は彼が退場する直前までピクピクと動いており、そして最後まで死亡時のシーンが描かれなかったことから考察された能力である。
...つまり、「首切られてもほっといたら再生するんじゃね?」という乱暴な説である。
また彼が姑獲鳥の攻撃で戦闘不能にはなるものの、それで死に至らないのであれば彼は過去に幾度となく姑獲鳥と対戦しているはずである。
そして、どうして姑獲鳥があれほど高速で彼を瞬殺できたのかが理解できる。つまり...姑獲鳥は彼を戦闘不能にするのに手慣れていたのだ。
- 『複数体の人格を生み出す能力説』
また2つ目の説は彼の体を見ての通り、「5つある顔の全てに固有の人格が備わっているのではないか?」といった説である。多分、これは原作の描写的に事実だった可能性が高い。
...ただ、原作でやられた通り、あの顔達に知性が無い以上はただの足枷な気も...
そして、「多重人格」とかいう非戦闘系能力でなぜ参加しようと思ったのかは不明である。
- 『ストック能力説』
最後の説はストック能力...つまり、彼の能力を「一番上の首が落とされても他の首を移動させて修復させる能力」である、とする説である。
正直この仮説が事実であった可能性は十分あるといえるだろう。...ただ、本編では胸のストック達から順番に喰われてしまった。南無三。
(原作ヲヨメ...ニワカハコロセ...)
もはや空気を通り越して霞。
多分作中で二度と戻ることは無いであろう田舎の島であり、彼岸島の舞台が完全に東京へと移った
現在、多分一番吸血鬼との戦いから無縁な島と化した。
姑獲鳥が5当分のアマルガムと対戦してる一方、カメレオン姿の邪鬼と対戦しこれを一撃で撃破した人間の救世主。
なぜ吸血鬼の大会に人間が紛れ込んでもバレないのかは謎...例え変装してても怪しいと思う。
立体機動を当然のように習得しており、 またベルセルクのガッツでもそう簡単には両断できないような分厚い数十mの金属の板を義手の仕込み刀でいとも容易く斬ることができる。
完全な不老不死を手に入れた最強の吸血鬼。
国連軍の全力の爆撃作戦を受けてなお死ぬことなくピンピンしている。
爆撃の余波で本拠地である池袋がクレーターになったため、今は息子達の住処を転々としている。
最強のアマルガムの5体のうちの一体であり、雅の息子を名乗る強力なアマルガムである。
その強さは他の追随を許さない上、また斧神等の武人と違って武士道など意にも介さずどんな手を使ってでも戦闘に勝とうとする戦闘狂である。
騙し討ち、奇襲、飛び道具の使用等を当然のように行う他、高圧電流を浴びても無傷とかいう桁外れの怪物である。
読者からは愛を込めてキョロちゃんと呼ばれている。
彼と同じ大会に出場し、同じく出オチオブ出オチをかました邪鬼の一人。
かませ犬系キャラつながり...であるが、こちらもなんだかんだ記憶に残りがちである。
主に見た目が。