トンベリとは、スクウェア・エニックスのRPG・ファイナルファンタジーシリーズに登場するモンスターである。
概要
初出はFF5から。
魚類ないし両生類のような体で直立二足歩行し、フード付のローブをはおり、右手に包丁、左手にランタンを持って現れる。
遺跡や洞窟など、冷たく湿気た場所を好み、シリーズを通して特定のダンジョンにしか出現しない。
また、どのシリーズでもほぼこの姿であり、小柄で丸い顔つきから意外と可愛らしく見える。
——が、
その戦闘能力はかなり高く、特に特殊攻撃「ほうちょう」は当たれば即死(もしくはそれに匹敵する大ダメージ)という凶悪な威力を誇る。また防御面も強く、シリーズによって防御力かHPのいずれかが高めに設定されており、生半可なレベルで戦うと全滅の危機に陥る可能性もある。
また「みんなのうらみ」という技ももっており、シリーズによって様々な効果を持つ。大体の場合は、『キャラクターの倒した敵の数×倍数』という式でダメージを発生させる。よって、パーティの主力メンバー(特に主人公)が狙われた瞬間にほぼそのキャラの即死が決定。長時間プレイでのゲーム終盤でうっかり狙われた日なんかにはダメージが9999というカンストを起こす惨劇が待っている。
そして、なにより怖いのがすぐには攻撃せず、プレイヤー側に向かってじりじりとにじり寄っていくという独特の戦法で、対峙する方はいつ刺されるのか分からない恐怖と緊張感に押しつぶれていくことになる。
シリーズによっては召喚獣としても呼び出される。
亜種
FF6に登場。
3体1セットという見るのもおぞましい組み合わせ。それぞれが包丁で刺してくる様は想像するだけでも地獄だろう。しかも回避率が異様に高く、「じゃあ魔法を当てればいいじゃん」などと考えたプレイヤーにはホーリーの洗礼が待っている。
7では最終ダンジョンに出現し、体色は青、頭上に『☆』が回っている。「みんなのうらみ」の威力がハンパなく強いうえにHPもかなり多いため、あまりの凶悪さからプレイヤーたちを恐怖のどん底に突き落とした。
10ではオメガ遺跡に出現。着ているローブに幾何学模様が描かれている。
FF8に登場。見た目は超巨大なトンベリに、シンプルな王冠が頭上を回転している。
ある遺跡で20体以上のトンベリを倒すと、一族の恨みをはらすべく出現する。
攻撃も特殊で、地面を踏みならしてガラクタを降らせる「じだんだ」、「みんなのうらみ」の強化版である「とぎたて」の2つを使用してくる。
倒すと召喚獣(G.F./ガーディアンフォース)として、トンベリが仲間となり、召喚されると相手を包丁で「プスッ」と刺すという、今までプレイヤー側に与えてきた恐怖をモンスターに対して叩き付けてくれる。(ただし、単体攻撃な上にあまり威力が強気はないのが泣き所…)
また、覚えるアビリティに金銭関連のものが多く、終盤は都市に出入りできなくなるためショップが使えなくなる部分を「ショップよびだし」等救済してくれたり、「ねぎる」「たかくうる」などアイテムの売買に関するお得なアビリティも修得してくれるため、こちらで真価を発揮してくれる。
FF10に登場。
訓練場で戦える。
闘技場オリジナルモンスターなので、もちろんかなり強い。
召喚獣に対してのみ「うしのこくまいり」という技を使用し、これを食らうと召喚獣は即死する。
FFX-2に登場。
STORYLv.5の「聖ベベル廟 第41~99層」に出現する。この敵とはシンボルエンカウント形式で、うまく移動すれば回避可能。回避可能なのはあまりにも強すぎるため。多少の対策ごときではエンカウントすればまず瞬殺される。
聖ベベル廟は深部へ行けば行くほどチートレベルの強敵やボスが当たり前のように出てくるが、メガトンベリもその例外ではない。
トンベリと共に大量に部屋をうろついている階層まである。
上述のようにバトルを避けることはできるが、ただでさえ薄暗く狭い通路にあの巨体がのろのろと歩いていたり、突然現れたりして恐怖したプレイヤーも多いはず。
オーバーソウルすると、「フレア」を唱えてきたり、ダメージを与えた上で石化させ戦闘離脱効果を及ぼす「真夜中の叫び」を使用する。この技はドレスフィア「魔銃士」がラーニング可能。
ちなみにFFX-2の聖ベベル廟ではトンベリの親子が通路をうろついていることがあり、話しかけるとアイテムが貰えることがある。話しかけると妙なSEと共に床に座り込むなどとてもかわいらしい行動も見られる。
おまけ
アニメ化作品FF:Uに、主人公黒き風が呼び出す召喚獣として登場。
数多の隕石を降らせて標的周辺に菌糸類さえ死滅させる程の広範囲爆砕を起こさせる強力な召喚獣なのだが、その姿はかなり無機質的にアレンジされているもののどっからどう見てもコイツだった。
イラスト
包丁をもっている、もしくは包丁+フード付きローブというキャラクターのイラストにも本タグが付けられることがある。
余談
間違えてもお酒の方ではない。