概要
『機動戦士ガンダムF91』(宇宙世紀0123年)劇中にて未終結のままエンディングを迎えたコスモ・バビロニア建国戦争の末期に建造されたモビルスーツ。
このため、クロスボーン・バンガードが運用したのと同じブッホ・エアロダイナミクス社製の機体ではあるが『F91』には登場せず、一部登場人物を共有しその後の時代を描いた長谷川裕一の漫画作品『機動戦士クロスボーン・ガンダム』(宇宙世紀0133年)が初出である。
デナン・ゾン(全高14.0m)及びデナン・ゲー(同13.9m)の流れをくむ機体であり、モビルスーツの小型化の流れを受けて両機よりも小型の全高10m程度のサイズを実現した量産機。ヘルメットのような丸い頭部に丸眼鏡のようなデュアルアイ、円形のビームシールドなどはデナン・ゾンに近く、携行するビームライフルはデナン・ゲーなどと同規格のものと思われる。
しかし、技術革新の結果性能を維持したまま小型化に成功しました…ではなく、ただ単に小さくしろと言われたから応えました、という代物であり、その分性能も抑えられてしまっている。
『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の時点で既に旧式機と化していたが、機体・人材などカツカツの状態で運営する宇宙海賊クロスボーン・バンガードが、かき集めの戦力として運用していた。
作中での活躍
物語序盤に宇宙海賊クロスボーン・バンガードの戦力として登場。エンジンの交換などの改修は行われていたが、既に生産の終了した旧式機のため予備パーツの供給が次第に困難となり、木星帝国軍からの鹵獲機体であるバタラへの乗り換えが進められる。
最後は木星の衛星イオでの戦いにおいて、オートパイロットで出撃し敵の目を引き付ける囮として運用され全機消失した。老兵ウモン・サモンは本機に思い入れがあったようで、最後の出撃を行うゾンド・ゲーを敬礼して見送っていた。
装備
- ショット・ランサー
クロスボーン・バンガード機によく見られる槍型の打突武器。側面にヘビー・マシンガン2丁を備えた、デナン・ゾンと同型のもの。
デナン・ゲーが携行するものと同等の標準規格品。また、バタラから鹵獲した木星帝国製のビーム・ライフルを使うシーンもある。
デナン・ゾンと同様の、最も古典的な円形のシールドを発振するタイプ。
対ビーム兵器防御装備。本機の場合はスラスターとの兼ね合いから、腰から下を覆う形で装着されている。