ここから先は、先行版少女前線のネタバレを含みます。お気をつけください。
概要
事の発端は大型イベント「鏡像論(MIRROR STAGE)」。
その最終章にて起こった事件について解説する。
経緯
イベント前章から不穏な行動を繰り返していたRPK-16。
そしてストーリーも終盤となり、アンジェリアがグリフィンから情報を受け取り、とある人物の旧宅の捜索を行うため屋敷に入ることになる。
付き添いの為、反逆小隊メンバーが揃って廃屋に足を踏み入れた時だった。
不自然にRPK-16の腕が銃を引き抜き、撃鉄を起こした。
そして、彼女は銃を構えた。
敵襲かと思い身構える他のメンバー。
しかし、その銃口は目の前の女性へと向けられていた。
そう、RPK-16はアンジェリアに銃口を向けたのだ。その顔に邪悪な薄ら笑いを浮かべながら。
アンジェリア「何のつもりだ…。」
RPK-16「アンジェ、今、私の忠誠はあなたには向けられていないの。」
RPK-16「人形が人になることを望んで、何が悪いのかしらね。」
RPK-16「実は私、生身の素体(からだ)が欲しかったのよ…。」
人形、そして自身の行く末に疑念を抱いた彼女は、自ら許されざる決断を行い、反逆小隊を離反したのだ。
その肝心の理由は何かというと、血の通った肉体が欲しかったから。
自身がパラデウスに忠誠を誓い、アンジェリア達を始末する裏切り者になることと引き換えに肉体を得た機械同様の生体を提供する取り決めをいつの間にか交わしていた。忠誠心がどうのこうのと言っていたのはこのことについて。今の自分はパラデウスの臣下であると暗に告げていたらしい。
そして、前代未聞のこの行動によりドルフロ初の「私利私欲で仲間を裏切った」キャラクターとなってしまった彼女。
他のキャラクターは「身寄りがなくなったから」「同胞の遺思を継ぐため」「大切な人を助けるため」「軍の威厳を取り戻すため」などある程度正当な理由を持ち、信条に基づいた行動をしていたのにもかかわらずのこの行動に困惑するプレイヤーが続出した。
また、今イベントではAK-12の索敵モジュールが何故かはじかれる(深度演算モードの彼女の妨害は味方以外不可能)。NYTOが反逆小隊の動きを何故かはっきり把握しているなど裏切り者がいることがある程度匂わされていたものの、それが味方であるとは誰も気づけなかった。
そもそも戦術人形は指揮官か所属組織にいる権限持ちの人間から命令を受けないとまともな行動すらとれない存在なので正にその穴を利用した裏切り行為であるといえよう。
なお、彼女の裏切り行為によってAK-15は左半身を喪失、AK-12は半壊。AN-94は重体。同行のエージェントJは致命傷を負った。また、居合わせていたジャーナリストに至ってはアンジェリアを庇って死亡してしまう。何気にこれは戦術人形が初めて人間を自己判断で殺害したケースとなってしまった。
そのため、ラストシーンのこの裏切りは今イベント最大の被害を引き起こした出来事となってしまい、プレイヤーの心に癒えない深いショックを残した。なお、同じ場に居合わせたアンジェリアも無事ではなく、義手を破壊される憂き目に会った上、信じていた部下に裏切られたショックで精神を完全に折られてしまった。
しかし、ある人物の言葉がもう一度彼女を奮い立たせせる…。
事の顛末
AK-15「RPKッ!貴女と言う人はッ!何故ッ!何故ッ!」
しかしその後、裏切りについて普段冷静なAK-15がえげつないレベルでブチ切れ、RPK-16を猛攻撃、プレイヤー達からはなんとか溜飲を下げることが出来た、という声も上がっている。それでも反逆小隊は、実に二度目の壊滅状態となってしまった。
なお、本人は騒ぎに乗じて乱入してきた人物の補助を受けてパラデウスの本拠地に高跳びした。次回イベントでの登場は、敵としての回向となるだろう。
被害
炎上騒動
あまりにもひどすぎる離反理由から海外では大ブーイングが巻き起こってししまった。(別名RPK-Shock)
その余波を受けて、彼女に対して厳しい評価が下っている。
BilBil動画では彼女の行動に対して名のある実況者が苦言を呈したため、中国での炎上が加速。とある実況者に至ってはいたたまれなくなりlive配信を一度停止してしまったほど。また前例の裏切りの時点で問題視されていた離婚騒動(キャラの裏切りによってファンが過激な行動を取ること)が再燃してしまった。
その苛烈さたるや驚くべきもので、百度などの大手SNSサイトではイベント関連のツイートが軒並み炎上状態。BilBil動画ではコメントが飽和状態になる事態に。それに加えてストーリー制作を行った羽中氏も、「人の心が無い」「あっちとの違いが分からない」などと揶揄されることとなった。
また、グローバル版の人形図鑑にある彼女のグッド数(人形の評価をつけられるコンテンツ)が減少するなどの変化も見られた。
名誉のために言っておくが、離反したのは反逆小隊所属の機体であって、グリフィンの機体ではない。ゲーム内でも普通に大活躍してくれるので安心してほしい。
唯一無二とうたわれた高火力の陣形効果と連射性能を持つ彼女を是非とも可愛がってあげよう。
もちろん指揮官諸兄の中には彼女と誓約している人も多いと思われるため、過激なヘイトは自分の心のうちにとどめておくべきである。
しかし、今回の騒動は予想外の広がりを見せているため、ネタバレ、キャラヘイトともに細心の注意を払うべき話題であると認知しておいてほしい。
また、とある絵師はこのように発言している。
「どうかRPK-16を嫌いにならないで、彼女はOLの恰好をしていて、とてもかわいく頼りになります。どうか石を投げないであげて。彼女はきっと、帰ってきてくれます。」
注意
それでも海外版プレイヤーの怒りは相当なようで、二次創作にも影響が出ており、彼女の画像を海外サイトで検索するとリョナや流血を伴ったショッキングなイラストが多数出て来る。検索する場合は十分気を付けてもらいたい。
意外とまっとうな理由?
しかし、権利が不十分且つ使い潰されて廃棄の危険性もある人形として生きるよりも、人間になった方が安全性があり彼女の判断はほぼ間違っていないといえよう。そもそもシンギュラリティに到達していたロボットが人間と同等の存在を目指すことは何ら不思議ではない。
実際本作品の前半部分のラスボスは人間になることを望んで人類排除を行っている。
しかし、その過程でRPK-16は多くのものを切り捨て過ぎたのである。反感を買うのもおかしくはないといえよう。
そして、最も重要な事を彼女は知っているのだろうか。ヒトの命は人形と違って、有限だということを。
余談
この騒動の中で、半身を破壊されながらもアンジェリアを守りつつ彼女に反撃したAK-15の人気が急上昇。
「武神」「正義のヒーロー」などの呼び名が広がっている。
また、前回まで嫌われていたドルフロの離反キャラたちの評価が逆に上がるという現象も起きていた。
なお、二人共私利私欲に走ったりせず確固たる信念をもって行動していたため、今になってその行いがもう一度評価されることになった。
関連タグ
妖怪人間ベム・・・人間になりたいと公言したためこんなあだ名もついた。
裏切りの複線
実は前回イベントで重大な伏線が組まれていた。
それは彼女が敵を倒すシーン。
この場面で彼女はリオーニの手を破壊して追い詰めるのだが、そもそもこの行動は戦術人形にとっては有り得ない行動である。
そもそも戦術人形には鉄血、パラデウス、正規軍などの機械相手にしか攻撃を加えられない制約があり、一般人に対しては碌な危害を加えられない。例外としてSOP2などは規制が緩いため出力ミスで人間に危害を加えてしまったことがあったが、RPK-16はミスではなく明確に、そして楽しみながらリオーニに必要以上にダメージを与えていた。
実はこの時アンジェから彼女に下されていた命令は「被疑者の確保」。ただそれだけである。なのに彼女は命令を超過した行動を取っており、この時点でもう彼女は人形の域を脱した存在になっていたのかもしれない。
また、公式からの伏線として年初めの特殊グラフィックの影絵で「RPK-16が不自然な位置に書かれている」というものがあった。
これは台湾、中国で公開されたものなのだが「ニューラルクラウド」「少女前線2」「パン屋作戦」などの新ゲームキャラが書かれている中、何故か彼女だけ新キャラクターでもないのにセンターに表記されていたのだ。
概要欄に、はっきりと「今年精選(訳:今年の注目)」と銘打たれた絵画の中に…。
なお、大半のプレイヤーからは「何かやらかすと思ってはいたが、ここまでやるとは予想外。」と評されていた。
謎
ペルシカ「違う、私じゃあない。確かに彼女を君に派遣したのは私だ。でも…。」
ペルシカ「彼女の製作者は私じゃないんだ。」
イベントの後日譚にて、アンジェリアを見舞いに来たペルシカはとんでもないことを告げた。
16LABから派遣されたAK-15とRPK-16の二人なのだが、ペルシカのいう事にはRPK-16だけはペルシカが制作にかかわっていない人形なのだそう。
そのため、ペルシカは離反騒動に納得するとともにアンジェリアに言った。
「これには42LABにいた連中が関わっている。君も十分気を付けろ…。もう、遅いと思うが…。」