江〜姫たちの戦国〜
ごうひめたちのせんごく
概要
信長の妹・市を母とした浅井三姉妹で、徳川二代将軍・秀忠の正室であり三代将軍家光の生母となる「江」を主人公に、女性視点からホームドラマやラブストーリー要素をふんだんに盛り込んだ戦国時代~江戸時代初期を舞台にしたオリジナルドラマ。
余談
※以下、ピクシブ百科事典内の「江」より大河ドラマ部分に書かれていたものをそのまま移動
江とは、2011年のNHK大河ドラマ、「江 ~姫たちの戦国~」の主人公である(演:上野樹里)。
当時の実際の年齢と役者の年齢の齟齬がどえらいことになっている(江:6歳・上野:25歳)。
歴史的事実を無視した特徴的な脚本に「ホームドラマ時代劇」と揶揄されるありさまであり、このキャスティングの問題も放送終了まで批判の的となってしまった。
のみならず指摘を受けても脚本の方向性を改めもしなかったことも批判された。
他にも江が家康と一緒に伊賀越えしたり、謀反を興した明智光秀に説教したり、近江と江戸の移動がおかしかったり、大阪の陣での秀忠の言動が史実と大いに異なるなど、歴史的事件に無理やり絡めたことや史実を無視(史実と異なる展開は評価の高い大河でもよくあることだが、それらの大河は歴史の雰囲気を壊さずに描いている悪く言われていない。しかしこの大河はやり過ぎというレベルである)した内容などが多く指摘された。
作品の歴史考証に参加した学者はスタッフから押し通された演出で作られたと述べ、学者仲間からも非難を受け、作品と史実との違いには自らも苦言を呈した。
「スイーツ大河」「ファンタジー大河」「のだめカンタービレにしか見えない」だという批判も多く、評価も視聴率も低い結果に終わる。
そのひどさは評価の低い作品の多い21世紀大河においても最低・最悪と言って過言ではない。『週刊新潮』2011年12月29日号で「第1回新潮ラズベリー賞」(アメリカの最低映画賞「ゴールデンラズベリー賞」にちなんだ、2011年の日本の最低ドラマを選ぶ企画)において、本作は最低ドラマ賞に選ばれ、主演の上野も最低主演女優賞に選ばれてしまった。
なお、脚本の田渕久美子はこの脚本を手掛けるまでに橋田賞や放送文化基金賞を獲得、09年には郷里の益田市にて名誉市民にも任命されるという輝かしい経歴を手にしているが、いくら数々の受賞歴があり、08年大河の『篤姫』を手掛けた経験者であるとしても(一説には原作者・宮尾登美子が『篤姫』の脚本をレクチャーしていたとされている)、調子に乗ってやらかすとこうなるという、いい見本となった。後に本人曰く、脚本作成時に夫を亡くしてしまった影響云々と言ってはいるが、何をどう言いつくろおうと史実を無視していいという理由にはならない。ならば辞退すればよかったのである。人間、退くべき時に退かなければ恥を何層にも塗り重ねてしまうという、素晴らしい教訓を遺して下さった。
ただし男性陣の描き方とそれを演じる俳優の評価が高く、特に豊川悦司演じる織田信長に至っては「歴代トップクラス」と称され、北村有起哉演じる豊臣秀次に至っては真田丸の三谷幸喜がそれをお手本としたほど。
余談だが、2000年の大河ドラマ「葵徳川三代」において、江を演じた岩下志麻も、ドラマ開始時(1599年〉の江の年齢と実年齢がかなりずれていたことも付記しておく(江:26歳、岩下:当時59歳〉・・とはいえ、徳川家康役の津川雅彦、徳川秀忠役の西田敏行、石田三成役の江守徹をはじめ、配役の主要メンバーはベテランがかなり多かったのも事実であり、「江」ほど史実から外れなかったのも事実だが‥。