曖昧さ回避
- 豊臣秀吉の正室である高台院(こうだいいん)の通称。本項目で記述する。
- 『BLOOD-C』のキャラクター。→求衛ねね
- 『ジュエルペットハッピネス』のキャラクター。→近衛ねね
- 『ぽてまよ』のキャラクター。→春日乃ねね
- 『NEWGAME!』のキャラクター。→桜ねね
- バーチャルYouTuber。→琥珀ねね・桃鈴ねね
- イラストレーター室埴ポコ氏のオリジナルキャラクター。→黒蜜ねね
「ネネ」・「寧々」・「禰々」については、それぞれの記事を参照。
概要
豊臣秀吉の正室。おねの方。高台院とも呼ばれる。
北政所と言ったら通常はこの女性を指す。小早川秀秋はねねの甥に当たる。
内助の功で夫を支え、天下人の妻となる。
生涯
尾張国の武士・杉原定利の次女として生まれるが、10代前半の頃に叔母(母の姉妹)七曲殿の夫である浅野長勝の養女となる。
豊臣秀吉(木下藤吉郎)と結婚し、秀吉が長浜城主となると、ねねも城内に呼び寄せられた。秀吉は遠征で城を留守にすることが多かったため、ねねが城主代理を務めていたという。
後に天下人になった秀吉と共に大坂城に移り、秀吉が関白に任官したことに伴い従三位に叙せられ、北政所と称し、秀吉を公私共に支えた。
秀吉が没すると、淀殿(茶々)と連携して秀頼の後見にあたった。そして秀頼と千姫の婚儀を見届けたことを契機に落飾。朝廷から院号を賜り、高台院湖月尼と称した。
秀吉の冥福を祈るために京都東山に高台寺を建立、ここを終焉の地と定めた。大坂の役後も江戸幕府の保護を受けていた。
人物
秀吉とは当時珍しい恋愛結婚であった。しかも自分の家よりも低い身分の男と結婚するなど異例のことであった。それゆえ2人の結婚には実家から猛反対されている。それでも駆け落ちに近い形で結婚し、貧しかったので草原の上での結婚式であった。
当時の秀吉はまだ名もない足軽であり、しかも容姿にも冴えなかったとされるが、その男が後に異例の出世を遂げて、織田家重臣の大名に駆け上がり、遂には天下人になったことを考えると、ねねは図抜けて男を見る目があったのだろう。ねね自身も、後に諸大名や朝廷、江戸幕府との交渉に手腕を発揮したことを考えると、やはり並みの女ではなかったと言える。
大阪城において大きな発言力を有したため、ルイス・フロイスから「女王」と表現されている。
2人の間には子供が無かったので、加藤清正と福島正則などの秀吉や自身の親類縁者を養子や家臣として養育していった。また夫の主君である信長とは親しかったらしく秀吉が浮気をした際、ねねの肩を持ち激励する手紙が残っている。
天下五剣の一振「三日月宗近」を所持していたことでも知られている。
名前の呼称
一般的には『ねね(寧々)』と呼称が有名。一時期は『おね』という呼称が正しいと考察され、大河ドラマや書籍で使用されていたが、近年は再び『ねね』説が浮上おり、戻りつつある。このことについては現在も目下議論中である。
ちなみに大河ドラマでは作品ごとに呼び名が違う。
例『おんな太閤記』・・・ねね
『真田丸』・・・寧(ねい)
『どうする家康』・・・ねね(寧々)
創作作品におけるおけるねね
個別記事有り
時代劇・NHK大河ドラマ
- 藤村志保『太閤記(1965年)』後述の『黄金の日日』では淀殿を演じている。
- 太地喜和子『国盗り物語(1973年)』
- 十朱幸代『黄金の日日(1978年)』 のんびりとした尾張弁を話す天真爛漫な女性として描かれた。
- 佐久間良子『おんな太閤記(1981年)』 秀吉がねねを呼ぶ際に用いた二人称「おかか」は流行語にもなった。
- 吉行和子『徳川家康(1983年)』
- 八千草薫『独眼竜政宗(1987年)』 人質として京にやって来た愛姫にとって頼れる人物として描かれている。
- 香川京子『春日局(1989年)』
- 中山美穂『信長_KING_OF_ZIPANGU(1992年)』
- 沢口靖子『秀吉(1996年)』 流産して子供が産めない身体になったのを秀吉に隠したり、晩年は淀が秀吉との間に子を成したことで精神が不安定になるなど、繊細な人物として描かれている。
- 草笛光子『葵_徳川三代(2000年)』名はおねで、作中では「まんかかさま」と呼ばれることが多い。
- 酒井法子『利家とまつ〜加賀百万石物語〜(2002年)』上述の八千草薫が母親(養母・七曲殿)を、草笛光子が姑(秀吉の母・大政所)を演じている。
- 小林由利『武蔵_MUSASHI(2003年)』
- 浅野ゆう子『功名が辻(2006年)』夫秀吉を冷静に見つめる性格の人物として描かれた。なお、上述の佐久間良子が主役の山内一豊の母・法秀尼役で出演している。
- 富司純子『天地人(2008年)』
- 大竹しのぶ『江〜姫たちの戦国〜(2011年)』
- 黒木瞳『軍師官兵衛(2014年)』 竹中直人演じる秀吉とのおしどり夫婦ぶりといちゃつきが人気を博した。秀吉の前でおねを悪く言うことはたとえ茶々であろうとも許されず、秀吉との信頼は深い。
- 鈴木京香『真田丸(2016年)』前述の『葵徳川三代』では細川ガラシャを演じている。
- 和久井映見『どうする家康(2023年)』前述の『功名の辻』では濃姫を演じている。
- 浜辺美波『豊臣兄弟!(2026年)』
『戦国BASARAシリーズ』
豊臣秀吉の恋人で、慶次の初恋の人という設定。
しかし、力を欲した秀吉に弱さを生む原因と判断され、殺害されてしまう。
それが原因で秀吉と慶次は袂を分かつこととなる。
設定上での名前だけのキャラクターのため、ほとんど姿は見られないが、黒い長髪の和服美人であったようである。
因みに、慶次が付けている都忘れ(桜)のお守りは彼女の形見である。
小説版では名前こそ出てこないものの小早川秀秋をかわいがっていたことが示唆されている。
そして、戦国BASARA4において、「彼が背負っている鍋は、ねねからの贈り物である」ことが語られた。(対:秀吉戦時の台詞より)
『戦国大戦』
夫・秀吉とともに織田家の武将として参戦。
筺体から排出されるR仕様と、公式のバインダーに付属するEX仕様が存在する。
R仕様解説
活発そうな姿に違わず、台詞も『さーて、がんばるよ~!』(開戦前)や、『君と一緒だから、がんばれるんだよ!』(落城勝利時)など、明るいものが多い。
スペックはコスト1 武力1/統率5の弓足軽で、特技は「防柵」と「魅力」。
戦力面で活躍するには厳しいが、防柵と魅力を持っていることが大きい。
「いーっぱい、手柄立ててきてね!」
EX仕様解説
R仕様には無い二つ名「糟糠(そうこう)の妻」(※)を持つ。
野原で草を摘む姿であるR仕様と違い、こちらは純和風なエプロンドレスを着こんだ姿になっている。
台詞も『力を合わせて、がんばろうね!』(開戦前)や、『容赦はしないから!』(城門攻城時)などと、(R仕様と比べて)明るいながらも少々気の強いイメージに変わった。
スペックはコスト1 武力1/統率5の槍足軽で、特技は「魅力」。
R仕様と比べて兵種が変化し、「防柵」を失っている。
織田のコスト1で槍足軽には山内一豊やまつが存在するため、競合相手が若干多いのが難点。
(※)
「粗末な食事しか食べられなかった時代を共にした妻とは出世しても離縁して追い出す訳にはいかない。」という意味。
「秀吉、二人でいっしょにがんばろうね!」
計略解説
R仕様・EX仕様共通の持ち計略である「お尻ぺんぺん!」は、「コスト1.5」の「範囲内に存在する、もっとも統率の高い味方武将」に対して統率と移動速度を上げるもの。
夫やその弟である羽柴秀長を意識したデザインになっている。
前者であれば、元々の高統率を生かして虎口攻めを強引に捻じ込んだり、後者であれば持ち計略の「山津波の計」の破壊力を増大させるのに一役買ってくれる。
武家が違っていても、「掛ける相手がコスト1.5」なら誰が相手でも使用できるので、覚えておいて損は無い。
『殿といっしょ』
秀吉の愛妻で、明るくお笑い好きな性格。とても笑いの沸点が低く、一目見て顔があまりにおもしろかったという理由で秀吉と付き合い始めたらしい。夫の事を深く愛しており、秀吉が竹中半兵衛とのお笑い…もとい仕事に心血を注いでいるのを知って、信長に「秀吉が最近冷たいのではないか」と手紙を書いているほどお熱である。しかし夫婦としてある大事な問題を抱えているため、なかなか子宝には恵まれていない。
『ねこねこ日本史』
猿である。夫の秀吉(猿である)に比べやや体色が赤っぽくリボンをしている。秀吉がそこらへんから連れてきたという雑な設定で登場したが信長からは「猿増えた~」と可愛がられている。
猿なのでウキーしか喋れないが気立てがよく、大の雌猫マニアでだらしがない夫を木の枝をへし折るなどの示威行為で叱責する出来た嫁。