概要
1983年1月9日~同年12月18日にかけて放送されたNHK大河ドラマ第21作。
企画・制作
少し前から「昭和59年から大河ドラマは近代路線に移行する」というタイムテーブルのもとに製作され、時代劇大河最後の作品として知名度が高いながらもまだ大河化されていなかった徳川家康を主人公に据えて企画された。
原作については山岡荘八作の小説『徳川家康』ほど素晴らしいものはないという結論に至り、これを原作として企画がスタートした。
内容もこの原作に忠実に、今までは陽気な秀吉に比べて家康が謀略家としての面が強調されていたのを、平和を求める求道者として描いている。
だが、原作が大作であっただけに盛り込まれたエピソードの数も多く、決められた放送回数の中では一つ一つのエピソードが希薄になりがちであった。
主な登場人物
- 徳川家康…山崎晃一→加瀬悦孝→松田洋治→滝田栄※1
- 松平広忠…近藤正臣※2
- 於大(伝通院)…大竹しのぶ
- お久…高橋恵子
- お春…石田えり
- 築山殿…池上季実子
- お万…東てる美
- 亀姫/お愛…竹下景子
- 松平信康…宅麻伸※3
- 亀姫…原日出子
- 結城秀康…堀秀行
- 徳川秀忠…勝野洋※4
- 松平忠輝…田中健
- 水野忠政…北村和夫※5
- 華陽院…八千草薫※6
- 水野信元…村井国夫
- 石川数正…江原真二郎
- 酒井忠次…福田豊土
- 榊原康政…荒木しげる→内田勝正
- 井伊直政…豊原功補→平泉成
- 本多忠勝…高山幸久→高岡健二
- 本多作左衛門…長門裕之※7
- 大久保忠世…織本順吉
- 服部半蔵…樋浦勉
- 鳥居強右衛門…上條恒彦
- 渡辺半蔵…加藤精三
- 大賀弥四郎…寺泉憲※8
- 岩松八弥…村田雄浩
- 本多正信…内藤武敏
- 本多正純…本田博太郎
- 柳生宗矩…夏木陽介
- 大久保長安…津川雅彦※9
- 織田信長…役所広司
- 濃姫…藤真利子
- 徳姫…田中美佐子
- 明智光秀…寺田農
- 豊臣秀吉…武田鉄矢
- ねね(高台院)…吉行和子
- 淀君…夏目雅子※10
- 豊臣秀頼…三好万季→谷川喜祥→齊藤大→若松誠→利重剛
- 前田利家…瑳川哲朗※11
- 石田三成…鹿賀丈史
- 大谷吉継…有川博
- 加藤清正…伊吹吾郎
- 真田幸村…若林豪※12
- 今川義元…成田三樹夫
- 今川氏真…林与一
- 武田信玄…佐藤慶
- 伊達政宗…尾上辰之助
- 天海…竜雷太
- 納屋蕉庵…石坂浩二
※1:おんな太閤記では前田利家を演じていた
※2:真田丸では本多正信を演じている
※3、※4:独眼竜政宗でも勝野氏は再び秀忠を演じたが、兄・信康を演じた宅間氏が今度は秀忠の息子の徳川家光を演じている。また勝野氏は葵徳川三代では井伊直政を演じた。
※5:第1回ゲスト。後に武蔵MUSASHIで家康を演じる
※6:独眼竜政宗ではねねを演じている。
※7、※9:演者は実の兄弟。津川氏は後に独眼竜政宗と葵徳川三代で家康を演じる
※8:葵徳川三代では家康四男の松平忠吉を演じた。
※10:おんな太閤記で母親のお市を演じた。なお、夏目女史はこれが最後の大河ドラマ出演となった。
※11:春の坂道では加藤清正を演じていた。
※11:独眼竜政宗においても再び幸村を演じた。
※12:武田家繋がりで武田信玄では武田家臣・阿部勝宝を演じている。
スタッフ
脚本:小山内美江子
音楽:冨田勲
関連タグ
春の坂道…1971年大河ドラマ。脚本は山岡自身が「徳川家康」をベースにした書き下ろし作品
独眼竜政宗…1987年大河ドラマ。「徳川家康」のスピンオフである「伊達政宗」が原作。
葵徳川三代…2000年大河ドラマ。平成における家康を主役に据えた大河ドラマ。何人かの出演者が共通。
どうする家康…2023年大河ドラマ。令和における家康を主役に据えた大河ドラマ。新説を積極的に取り入れたため作風は真逆だが劇中における乗馬シーンが合成という類似点もある