ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

榊原康政

3

さかきばらやすまさ

榊原康政(1548~1606)とは、安土桃山時代から江戸時代にかけての武将。徳川氏の家臣として知られる。

概要

徳川家家臣。上野国館林藩初代藩主。

徳川四天王徳川三傑の一人として数えられる。

父は榊原長政。母は道家氏。兄に榊原清政。

正室は大須賀康高娘、側室は花房氏。

息子は大須賀忠政、榊原忠長、榊原康勝。娘は酒井忠世室、池田利隆室(鶴姫)。

生涯

天文17年(1548年)三河国上野(愛知県豊田市上郷)に生まれる。幼名は於亀。

榊原氏は祖父の榊原清長の代に、伊勢国一志郡榊原より三河に移ったといわれる。

幼少時に勉学のため松平家の菩提寺である大樹寺に入り、そこで軍学などをおさめた。

永禄3年(1560年)、桶狭間の戦い直後に大樹寺において松平元康(後の徳川家康)に見出され、小姓となる。翌年に父・長政が死去し、叔父(父の弟)である榊原一徳の養子となり「小平太」と名乗る。

永禄6年(1563年)に起こった三河一向一揆鎮圧で初陣を飾る。この時の武功を賞され、家康から「康」の字を与えられた。永禄9年(1566年)、19歳で元服。本多忠勝とともに旗本先手役となる。以後、主君・家康の側に常にあり、数々の戦いで戦功を立てた。姉川の戦いの活躍、小牧・長久手の戦いでの檄文が有名。

天正7年(1579年)、兄・榊原清政が蟄居すると、榊原家の家督を継いだ。

なお、兄・清政が蟄居した理由として、敵勢との内通の嫌疑により切腹した家康の長男・松平信康の傅役であったため、清政が病弱であったためなど様々な説が存在する。

天正12年(1584年)の小牧・長久手の戦いでは、敵方・羽柴秀次軍を壊滅させ、森長可池田恒興といった名立たる将を討ち死にさせる活躍を見せる。

また、この戦いの前後に康政は、羽柴秀吉が信長亡き後の織田家を乗っ取ろうとしていることを非難した檄文を公表し、これに激怒した秀吉は「康政の首を獲った者には十万石を与える」という触れまで出したという。後に両者は和解しており、関白となった秀吉から豊臣姓が下賜されたとも。

天正18年(1590年)、徳川家の関東移封にともない関東総奉行となり、上野国館林城に入った。

家康の三男・徳川秀忠の補佐を任される。

慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いでは、徳川本隊である秀忠軍の軍艦となり中仙道を進む。関ヶ原に間に合わずに激怒した家康の元に赴き、謝罪と説得をした。

慶長11年5月14日(1606年6月19日)、館林において死去。享年59歳。

家督は三男の康勝が継いだ。

人物

  • 幼い頃から書を好み、能筆家であったとされる(文字が読めないというのは、司馬遼太郎による創作である)。また政治手腕にも優れ、中でも上杉謙信との外交戦略は、彼が中核を担っていたと言われる。
  • 同い年であり、同じく四天王(三傑)の一人に数えられる本多忠勝とは親友であったと伝わる。豊臣秀吉や秀吉子飼いの武将を主人公にした創作においては忠勝とペアで家康重臣として登場することが多い。史実では忠勝の曾孫が外孫の池田光政の正室となって血脈を繋ぎ、多くの大名や公家に血を伝えた一方で忠勝同様に男系の血脈がつながらず断絶の危機に何度も遭遇した。
  • 一方で、忠勝と同姓の本多正信のことは快く思っておらず「腸の腐った奴」と称したとも。
  • 後年、同じく四天王(三傑)の一人・井伊直政とも親密となり、親族のように付き合ったと榊原家伝にある。
  • 加藤清正とも親しく付き合っており、朝鮮出兵の折に清正が康政の武功にあやかるためと馬印を借りている。また、清正の娘・あま姫は康政の三男・康勝に嫁いでいる。

創作

殿といっしょ

徳川四天王の一人…なのだが常に気の抜けたような顔をしており、覇気が全く無い。武勇に優れるらしいが、相手を煽り立てて自滅させることに特化しており(同作で同じく煽り屋扱いされている真田昌幸がわざとやっているのに対し、康政の場合は一挙一足全てが煽り・侮りに直結している)、何もしていないのに野生動物を激怒させて襲われるほど。

そのムカつくキャラから同僚からも常に恨まれており、「間違っても信長様には会わせられない」と言わしめている。ただし我慢大好きな家康からは重宝されている模様(勿論上官である家康もお構いなしにナメ切っているのは書くまでも無い)。

軍師黒田官兵衛伝

徳川四天王の中でも最強の指揮能力を有する男。まるで活字のような達筆ぶりを誇り、口下手だが筆談にするとメチャクチャ態度がでかくなる。

おんな城主直虎

演:尾美としのり

ドラマの中盤から登場。四天王の中では最も家康に近しい側近的な存在で、常に傍らに控えて献策や助言を行っている。また、主君の身の回りを世話する小姓たちのまとめ役でもある。

冷静沈着かつ規律に厳格な人物で、他の家臣たちの言動を諌めたり叱咤する場面が多い。また、徳川の調和や安全を揺るがすような事態には特に神経を尖らせており、何らかの失態を犯した者はたとえそれが自分よりも年長かつ最古参の家臣である忠次であっても厳しい目を向ける。

その一方で、豪放で親しみやすい性格だが短気な所がある忠勝とは互いの足りない点を補い合う同僚兼友人のような間柄で、砕けた口調で会話する場面がある。

小姓として家康に仕える事になった万千代(直政)に対しては、当初はその出世欲の強さや頑固な性格を警戒して厳しく指導していたが、次第に実力を認め信頼するようになっていく。

尚、脚本を担当した森下氏は康政ら徳川勢についてもっと描きたかったらしく、ドラマ放送終了後に行われたラジオ座談会にて、描いてみたい本作のスピンオフドラマのタイトルを「榊原康政の憂鬱」と語っている。各回のサブタイトルを他作品のパロディ・オマージュで統一した本編に倣っての命名で、元ネタは言うまでもなくあのシリーズである。

どうする家康

演:杉野遥亮

ドラマの冒頭から登場。桶狭間の敗戦で大樹寺に避難してきた元康と出会った縁で仕官し、忠勝と共に家臣団の次世代メンバーとして成長していく姿が描かれる。

武家の次男坊で放任されて育ったという生い立ちの影響からどこか飄々とした言動が多いが、しがらみに囚われず物事を広い視野で見据える柔軟な思考を持っている。

また、出世意欲も高く積極的に自分を周りに売り込み、戦では自ら敵陣に斬り込んで行く勇敢さも見せつける。

同い年ながら格上の家柄である忠勝に対しては親近感と同時にライバル心を抱いており、乗り越えたいという思いから自ら接近し友人となる。当の忠勝からは最初の内こそ足手まといになると若干煙たがられていたが、行動を共にする中で次第に互いを認め切磋琢磨し合う相方となっていく。視聴者からは二人の通称を取って「平平コンビ」などと呼ばれている。

尚、仕官時の家格の差は装備品にも現れており、防具が最初から一通り揃っていて見栄えもそこそこあった忠勝に対して、康政のそれは古びた鎧から使えそうなパーツを寄せ集めて自作した粗末な代物(通称ちぎれ具足)で、サイズが合わないのは勿論、本来装着する部位と異なる箇所(面頬→肩当て、袖→草摺、喉輪→胸当)に流用しているという極めてちぐはぐな姿だった。友人が用意してくれた中古の甲冑を着て初陣に臨んだという逸話を基にしたと思われるが、忠勝と並んだ時の格差を見た視聴者からは課金勢と無課金勢とネタにされた

康政に限らず本作の序盤における徳川家臣や三河武士は弱小勢力故に着ている鎧も使い古された粗悪な状態で、欠損した部位を新調できず藁束等で補強するなど、窮乏ぶりをうかがえるような演出がなされている。鎧の品質は物語が進み徳川の勢力が拡大するのに合わせて次第に向上し、飾りや陣羽織が付くなど豪華になっていくが、康政はそれが最も顕著なキャラと言える。

コメント

コメントが未記入です

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る
  • どうする家康【間狂言】

    友垣つつがなきや

    小平太と平八郎の中の人同士の誕生日が同じと公式で聞いて。 ドラマ20回の後の出来事。 作品によって様々な描かれ方をする徳川四天王。中でも同年組が親友兼好敵手になるキャラ付けは、最近だと『おんな城主直虎』の文系陰キャ康政&体育会系陽キャ忠勝コンビも良かった印象。 …書きっ放しの文章が行き場に困って慌てて便乗したなんて秘密です。えぇ秘密です友。()
  • 嫉妬と両の手

    信コン忠勝×康政、ゲッサン10月号(52話)ネタです。単行本待ちの人はご注意下さい。あれ読んだ瞬間ガタガタしました… 【追記】読んで下さりありがとうございます。信コンもっと盛り上がればいいのになあと思います。コメントのお返事はコメント欄でしています。
  • 猫と徒然なる日々

    1日遅れの猫の日記念SS集 現在放送中の大河ドラマ「光る君へ」の第7回、雨でずぶ濡れになった迷子の小麻呂が倫子様の元に戻ることができたのか気になって仕方ありません!8回の放送で無事な姿を確認できるまで安心できませんね。 徳川三英傑が猫を飼っていたという史実はありませんが、飼っていたらとても平和な光景だったと思います。 作中で出てくる榊原家の飼い猫淡雪は→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21013412 本多家の飼い猫黒金と白妙は→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21436821に登場します。 1ページ目に作中に登場する猫たちの紹介と各話へのリンクがあります。 以下余談 ドラマ本篇では登場しない徳川三英傑の家族が登場 本多家→忠勝の妻2人於久と乙女・次男忠朝・孫忠刻 榊原家→康政の長女(仮名暖乃)と次女鶴 井伊家→直政の正室花と長男直勝
  • 小平太と平八郎

    13話『家康、都へゆく』より、平平コンビの話です。 どうする家康 の平八郎の可愛さに萌えてしまいました。小平太とのコンビよいですね。 13話の都の話は妄想が尽きないです。 史実でも仲の良かったらしいので、これからもコンビでからんでいただきたいですね。
  • ハイスクールぐりむそ忠康

    本多先生と榊原先生(戦国無双ハイスクールパロ)

    アニメ戦国無双ハイスクール、本多忠勝社会科教師…学園長は徳川家康… それは同僚の教師に絶対榊原先生(国語科教師)とかいるだろ!となりました。
  • 無双武将×ねこ武将

    続々・決して猫のせいではない。

    のぶニャがのねこ武将が可愛いのでシリーズ。 関ヶ原の後、三傑が酒盛りしてるとこに猫が乱入しました 直政の話なんですが忠康なのでご注意ください…
  • 朋友桑名より来る

    ドラマ時間軸44回関ヶ原から2年後、桑名の忠勝が館林の康政の元に遊びに行く話 44回で2回も康政が桑名に遊びに行っていたので、逆に忠勝も館林に遊びに行っていたのではないか?と思ったのがきっかけ 作中で2人が食べている鯰の天ぷらは忠勝が主人公の小説で康政が忠勝に振舞ったものを拝借しました 以下注意点 ※ドラマには出てこない榊原家の妻子(次女と次男以外、正室・継室・3男の幼名はオリジナル) ※忠勝の次女の名前「もり」に漢字を当てています ※忠勝次女の結婚の経緯や年は妄想&捏造
  • リリカルBASARA StS -The Cross Party-

    リリカルBASARA StS 第百十章

    お待たせしました。卒業試験が終わってようやく更新出来たリリバサです。 卒業イベントそして追試(一つだけ教科落としてしまいました(泣))の準備で大変ですが、なんとか更新ペースは落とさない様に頑張りたいです。 さて、リリバサオリキャラメインの短編第三話目の今回は徳川軍のイタズラ発明家 榊原康政。彼の意外な一面や、武勇伝が今回明かされますのでお楽しみに。 康政 「リリカルBASARA StS 第百十章…答えは聞いてない!!」 重成 「う~ん…この場合は拙も『僕に釣られてみる?』というべきかな?」
    24,738文字pixiv小説作品
  • 少年は大志を抱き虎の翼となる 後編

    ドラマ時間軸2~3回 榊原小平太の仕官話後編→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23064300#2 の続き 厭世的で飄々としていた少年の心に火を灯したのは1人の若き大将。彼の「翼」になりたいと少年は大志を抱きます。
  • 続 どうする家康xコピペ改変

    どうする家康×コピペ改変第2弾 前回よりもやや登場人物を増やしたほぼオールキャラのギャグ1615% 1ページにリンクあり 注意 ドラマには登場しない徳川三英傑の妻子が前回に続き登場。彼女・彼らのキャラクターや子どもの名前(幼名)は拙宅設定です
    14,414文字pixiv小説作品
  • 無双武将×ねこ武将

    決して猫のせいではない。

    ぐるニャがやっていたらただキャッツもニャすまさもかわいいな!となったので、100万人の二人にねこを愛でさせてみました。忠康です。
  • どうする家康【間狂言】

    葵花咲く【前篇】

    平八郎と乙女のささやかな祝言の話。後日談エピソード付き。 前編と銘打っていますが、単体でも完結しています。 ドラマ10回と11回の間頃の出来事。 …本編関連のネタをそっちのけて、お前は何を書いているんだ?状態ですみません。 書きかけのネタを全部書き上げるまで、年が明けても『ど家』の亡霊は「死にともな」モードです。 今年の大河『光る君へ』。『平清盛』以来の「本当は怖い平安時代」にわくわくして震えが止まりませんw ※2024年4月20日 3ページ目 追加加筆
    24,257文字pixiv小説作品
  • 平平妖怪奇譚

    その指先に宿るもの

    平八郎と小平太メインの江戸時代パラレル妖怪退治もの、その2 平平15歳 足手まといでしかなかった小平太に、平八郎が一目おく話 平八郎が小平太のことを見直す、というのがどうやらツボで… 裏テーマは、文字を書く小平太 私の手フェチが暴走気味…
  • どうする家康【間狂言】

    心あてに

    忠勝には二人の妻がいた。幼馴染みの側室・乙女と、家康の縁者の正室・於久。正反対の妻二人と不器用な忠勝による波乱の夫婦生活が始まるが…。 ドラマ12回と13回の間頃の出来事。思ったより長くなったので単独公開。 やはり諸々の正確な時系列は時空の果てに放置しました。 本多夫妻による「逃げちゃ駄目だ」の巻。恋愛結婚と政略結婚の両立を妄想した結果。守綱は悪い奴ではないがノリが良過ぎて勢いでやらかすタイプと見た。いつの世も人間の悩みは人間関係。だから人間関係は面倒臭い。そして面倒臭いからこそ面白い。 31-32回は、年季の違いを見せつける大黒柱、地味にスゴい!スマートサポーター一番槍、荒くれ赤備えの番長赤鬼、蜻蛉も切れる無傷の(※自己申告)戦国最強な四天王爆誕に胸熱!
    52,126文字pixiv小説作品
  • 「どうする」の家康と小平太

    明日(あ、今日になっちゃった)、 公式の「四天王」を観たら暫くは書け無くなるかもと思い、連投で恐縮ですが本日投稿します。 昨日(一昨日)は中秋の名月だったそうですね。偶然「月」を出してます。 「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」も使ってますが、これは江戸時代に使われるようになったとか。 時代考証やその他諸々、目を瞑って頂けたら幸いです。
  • 唐変木、その掌に梅と唐葵

    ドラマ時間軸13回と14回の幕間主君家康の上洛の供で京へやって来た忠勝が妻へ京土産を買う話 裏タイトル「忠勝、女心を学ぶ」 ※唐葵とは江戸時代以前のタチアオイの呼び方です
  • 徳川四天王の親友組

    轡を並べるまでの

    おんな城主直虎の、同じ歳親友コンビに滾って暴走しました。 康政さんは人との垣根が取り払われるまでのハードル高そうだな、忠勝さんは直感でグイグイ行きそうだな、というそれだけの話。 康政さんの幼名が亀丸、忠勝さんの通称が平八郎なので、そちらで呼んでます。 後は妄想だけ詰め込んでおります。 いずこかにお好きな方がいるといいな、などとそっと願いを込めつつ。
  • まどい。

    慶長11年5月、館林城にて(警告がわり)/登場する名前が全て通称ですがご容赦ください。光(みつ)=周光院、花房氏。康政側室。名は伝わっていませんので戒名からとっています。/勘之丞=南直道、小十郎=榊原康勝、善次郎=中根長重、権左=原田種政、弥右衛門=村上勝重。
  • リリカルBASARA StS -The Cross Party-

    リリカルBASARA StS 第七十三章

    ヴィヴィオも参戦し、いよいよ始まる中盤の山場『レリック争奪戦』! 原作では六課&ギンガとルーテシア一味&ナンバーズだったのが、今作では毛利軍に正則、清正と第三勢力が続々参戦していく中、今回の終盤ではアイツまでも参加してさらに混沌とした事に!?家康「果たしてレリックは誰の手に渡るのか…ワシらの戦いはここからだ! (完)!」ティアナ「って終わらせるなぁぁぁぁぁ(怒)!!」スバル「あはは…り…リリカルBASARA StS 第七十三章 出陣します」※まだまだリリバサは終わりません。
    13,179文字pixiv小説作品
  • 彫刻の話し

    サイトのSS。忠勝が木を削るだけの話し。

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

榊原康政
3
編集履歴
榊原康政
3
編集履歴