概要
敗北すれば良くて大怪我、下手をすれば死を伴うような危険性のあるゲームの名称として使われたのが初出。
いわゆるデスゲームの一種であるとも言えるため、後発のデスゲーム系作品などで
混同して使われる事もしばしばあるが、『遊戯王』の「闇のゲーム」は基本的に
- 1対1、もしくはゲーム開始時に定められたメンバーだけで行われる場合が多い。
- 負けたほうに重大なペナルティがある。つまり双方がリスクを負う場合が多い。
というニュアンスで使われるため、厳密には意味に違いがある。
『遊戯王』原作初期においては、気弱な高校生武藤遊戯に宿った謎の人格である
闇遊戯が学校内や童実野町内で暴力・恐喝を筆頭とした罪を犯した人間に対して
この「闇のゲーム」を仕掛けて制裁を加えるというダークヒーロー的な側面が強く、
罰ゲームの内容も犯した罪や本人の人格に関わる幻覚を見せて苦しめる・悪の心を粉砕するという物が中心だった
(本当に火だるまになったり毒サソリに刺される、爆発する等した人もいるが)。
最も重い罰ゲーム「死の体感」は、実体化したモンスターに襲われて死ぬ幻覚を見せ続けるというもので、精神力の如何によっては本当に死に至る可能性がある。
闇遊戯が仕掛けるパターン以外にも、他の千年アイテム所持者によるもの、
曰く付きのゲームを入手した者が仕掛けるというケースも存在しており、
遊戯の祖父、武藤双六と御伽龍児の父、ミスタークラウン(本名不明)は過去に
内容は不明ながら千年パズルを掛けて闇のゲームを行っているとされている。
「負けると魂を壺の中に封印され、一ヶ月経つと消滅する」等という危険なゲームも
存在しているらしく、作中世界の危険さを如実に示している。
カードゲームを題材とする路線変更が起こって以後は「闇のゲーム」という単語は
デュエル中にダメージを受けるとそれがリアルな苦痛として伝わってくるという形式の
一種のデスマッチを示す単語として使われるようになる。こちらに関しても
千年アイテムによるもの以外にも、海馬瀬人が完成させたソリッドビジョンシステムにより
人工的に実現されているが、同技術を用いた対戦ブースやデュエルディスクには
安全の為か「爆風などを体感したりはするが、(普通に使う限りは)実際にダメージを受ける事はない」というリミッターがかけられた仕様になっている。
『GX』以降のシリーズ作品でもソリッドビジョンシステムによる一応安全なデュエルと
何らかの力による危険な闇のゲームは並行して存在しており、敗北した相手に
精神的なダメージを与え魂を打ち砕く、魂や肉体をカードや人形に封印するというネタはお約束。
逆にシリーズファンからは「デュエルが命がけじゃないわけがない」と言われるなど、
同シリーズの作風を端的に示すのがこの闇のゲームというフレーズである。
なお余談として、上述のように千年アイテムと関係ない闇のゲームがすでに『初代』で存在しているにも関わらず、
『GX』5話で「執行には千年アイテムが必要」とそれまでと矛盾した説明がされている…が、
続く6話で既に千年アイテムと関係ない闇のゲームが発生しスピード矛盾を見せるという一幕もあったりした。
遊戯王以外の作品での闇のゲーム・俗語として
この設定・概念から派生して、他のカードゲームアニメ等でも同様に
「負けると本当に死ぬ可能性がある」勝負を仕掛けるキャラクターが登場する場合が多い。
願いを叶える権利(願いの逆転を回避する権利)、プレイヤーの未来など
様々なものが賭けの対象にされていることからカードゲームではよくあることと言われる事もある。
『賭博黙示録カイジ』で行われる「借金帳消し」を賭けたゲームは主催者と観客は
安全な立ち位置であり、高額債務者が己の運命を掛けてゲームに挑むという状況であるために
どちらかというとデスゲームというのが正しいが、限定ジャンケンというカードを使ったゲームが登場する事や、
その勝敗で星を奪い合うという点が初代『遊戯王』の王国編と似ている事からこう言われる事がある。
花江夏樹チャンネルにおける闇のゲームについては、当該チャンネルの記事を参照のこと。