概要
死にそうな誰か、前に進むことを忘れそうになった誰か、そんな人々にかけられる言葉である。
作品例
ウルトラマンネクサス
「副隊長ぉ!、駄目だ!闇に呑み込まれたら、駄目だぁ!」
「あなたの厳しさが、僕を今まで支えてくれた!あなたの強さが僕を勇気づけてくれた!」
「憎しみは乗り越えられる!」
「副隊長…諦めるなぁあーっっ!!!」
『ウルトラマンネクサス』の主人公・孤門一輝。
彼は幼い頃、川で溺れかけていた時に謎の人物の手に助けられた事があり、その時かけられた言葉が「諦めるな」であった。
そして、彼がペドレオンに襲われた時、再び「諦めるな」という声を聞く。
直後、ペドレオンは突如現れたウルトラマンに倒されたのだった。
孤門は主人公でありながらウルトラマンに変身することはなく、敵との戦いの中で恋人も失い、過酷な戦いの中で敵の罠によりさらに心は傷ついていき一時は戦いを放棄しかけた。
しかし亡き恋人が死を受け入れ、周囲の支えを経て再び人々を守るために戦いに身を投じた。
そしてウルトラマンもまた諦めない人々に力を授け、共に戦っていく。
最後は諦めることなく戦い続けた孤門と一体となり、黒幕を打ち破り勝利した。
彼らは心の闇に屈することなく、人の希望を信じて戦い続けていく。
最終回のラストシーンで、孤門が自ら救った子供に告げた言葉も、「諦めるな!」であった。
ウルトラマンX
ポケットモンスターXY
「最後まで諦めちゃだめだ!」
セレナは幼い頃サマーキャンプに参加した際、林の中で迷子となり足に怪我をしてしまい、泣いていた。
そこに偶然現れたサトシは、セレナの怪我を簡単に手当てする。そして、泣いてくじけそうになっているセレナに「最後まで諦めちゃだめだ!」と手を差し伸べ、彼女と共にキャンプ場に戻った。
この出来事はセレナの心に強く残っており、サトシと再会したセレナは、サトシの諦めず挑戦し続ける姿に改めて惹かれていく。
「最後まで諦めない」は、『ポケットモンスターXY』のテーマの一つにもなっている。
戦姫絶唱シンフォギアシリーズ
「生きるのを諦めるなッ!!」
2年前、天羽奏は特異災害ノイズとの戦いの最中、逃げ遅れた一人の少女が重傷を負ってしまうのを目撃する。
奏は、命の灯が消えかける少女に向かって「生きるのを諦めるなッ!!」と呼びかけ、ノイズを倒し少女を守るため、「絶唱」を行い命を落とした。
生き残った少女立花響は、一人生き残った故に周囲から奇異の眼で見られ迫害すら受けて父親が蒸発するという悲劇にまで起きてしまうが、奏の言葉を受けて生き続けた。
ウマ娘プリティーダービー
「これが諦めないてことだああああああああーーーー!!!」
3度目の骨折、世間の目線、そしてライバル・メジロマックイーンの走りを目の当たりにして、ついに「走りたい」という気持ちを失ってしまったトウカイテイオー。そんなテイオーの前に現れた(自称)ライバルであるツインターボ。ターボは以前行った「七夕賞に勝ったら対決する」という(一方的な)約束を諦めておらず、改めて挑戦場(原文ママ)を叩きつけるが当初はやんわりと拒絶されてしまいそれでも諦めきれずに食い下がり「次のオールカマーで勝ったら対決」とせがむターボに遂に怒りを爆発させたテイオーが怒鳴り、ライスシャワーを始めとするターボとは圧倒的に差が有る実力者達を相手に逃げ切れるわけが無いと切って捨てられてしまい泣きながら走り去るツインターボ。
テイオーに否定された自分の勝利を見せつけ、トウカイテイオーがかつて自分に教えてくれた「諦めなければやれる事」を証明したいツインターボは自身が所属するチームカノープスのメンバーに感情を爆発させる。
しかし、根本的な問題としてテイオーの引退興行としてのミニライブを行う予定のファン感謝祭のスケジュールがオールカマーと被ってしまっており、そもそも試合を見せることが出来なかったのである。
それでも諦められないツインターボとチームのメンバーは担当トレーナー・南坂に懇願し……
ファン感謝祭当日、ライブの舞台に上がったトウカイテイオー。集まっていた大勢のファンが引退の意思を察し涙ながらに引き留める中、突如背後の巨大モニターが覆面を被ったチームカノープスのメンバーに乗っ取られ、とある映像が映し出された。
そこには……中山レース場で今まさに行われているオールカマー。ライスシャワー以下「勝てる訳が無い」筈の実力者達を置き去りにしていつも通り、否、いつも以上に逃げ続け息が上がり、ヘロヘロな走りになりながらも諦めずに前へ前へと走り続けるツインターボの姿が有った。気が付けばその大差を覆す余地は消え去り、最早誰の目から見ても勝利は目前になっていた。その目を疑う光景を前にしたテイオーを知ってか知らずかツインターボは絶叫しながらゴールへ突っ込んだ。
「これが諦めないってことだああああああああーーーー!!! トウカイテイオォォー!!!!」
彼女のその諦めずに突き進んで不可能を可能にした姿を見たトウカイテイオーは涙を流しながら再び前を向き走る決意を固め、ライバルであるメジロマックイーンが怪我を負ってしまった時にも今度は自分が諦めない姿を見せつけると約束し、復帰が絶望的と言われた世論を覆し1年のブランクが有る中、13人のライバルを蹴散らし見事優勝するまでに復活を遂げるのだった。
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長谷川圭一…ウルトラマンネクサスのメインライター。作中重要なシーンで「諦めるな」が繰り返されるのは彼の座右の銘だから。放送短縮の憂き目に遭ったネクサスの物語を諦めず書き直し破綻なく完結させた。