概要
強い意志をもって苦労や困難にくじけない様を指す四字熟語である。
「撓」は「たわむ」(撓む)を指すものであり、「撓む」とは、他から力が加えられて曲がる事を指す。この事から心がくじける事の意味も持つ語である。
「不撓」は「たわまない」というニュアンスからくじけない事を指し、「不屈」はどのような困難にあたっても意思を貫く様を示すものである。この両者が組み合わさった「不撓不屈」とは、折れず、撓まず、その道を往く強い意志と行動とを表す語であるのである。
具体的な言葉としては、強い意志で目標達成のために尽力する精神性を指して「不撓不屈の精神」などの用例がある。
この他に「不撓」の語を用いた四字熟語としては「独立不撓」(他者に頼らず自分の力だけでやりぬく様)や「百折不撓」(幾度の失敗にもめげずに挑戦し続ける様)、「万夫不撓(一万の戦士に襲い掛かられても決して折れない程の力強さを表す)」などの語がある。
またこの語自体も「不撓」と「不屈」の順が入れ替わって「不屈不撓」とも表現される。
「しなう」と「たわむ」
他から力が加えられて曲がる様については「たわむ」の他に「しなう」(しなる)という表現がある。
ただし「しなう」はその曲がった状態であっても弾力があり、元の形状に戻る事が容易な場合に用いられ、「たわむ」は加えられている力に耐えられずに止むなく曲がってしまっている場合に用いられるという違いがある。
例えば木の枝は雪の重みがかかっても折れない限りは雪が除かれれば元の張りを取り戻す可能性に長けている。この場合は「木の枝が雪の重みでしなう(しなる)」と表現される。
一方で金属製の屋根が雪の重みでへこみ、変形した場合などは一般には自然状態の自身の力で元の形状まで回復するのは難しい。この場合は「屋根が雪の重みでたわむ」と表現される。
「しなう」と「たわむ」は共に外からの圧力で変形している様、現象の状態を指すが、そこに込められているニュアンスは非常に異なるものなのである。
心がくじけるというニュアンスでは先述のように「たわむ」が用いられる。
Pixivでは
pixivに投稿された各種創作作品のファンアートなどにおける「不撓不屈」については、『黒子のバスケ』に登場する学校「秀徳高校」の男子バスケットボール部に関連した作品などに登場する他、様々な形で表現された「不撓不屈」を結ぶものとしてタグが機能している。
最近ではウマ娘プリティーダービーのグラスワンダーからストーリー専用固有に筆文字で「不撓不屈」の演出が用意している。
「不撓不屈の~」という複数の語からなるタグの形式もあるため、検索の際は部分一致検索による検索も推奨される。
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貴乃花光司:第65代横綱に昇進した際、伝達式で「今後も不撓不屈の精神で、力士として不惜身命を貫く所存でございます」と四字熟語を2つ組み合わせた口上を述べている。