270系

にひゃくななじっけい

三岐鉄道北勢線で使用されている電車。

近鉄北勢線に1977年から導入された15m両開き2ドアの電車で、全部で9両が製造された。

製造当時は非冷房だったが、総括制御による固定編成化で機回しがいらなくなり、車両も従来車より大型になり、同路線の近代化に大きく貢献した。

2003年に北勢線の三岐鉄道移管に伴い、三岐鉄道に譲渡される。

2005年からは、75km/h対応の高速化改造を受け、モ270形→クモハ270形のように形式名が変化した。全編成が改造済み。

2006年からは一部車両に冷房化改造も施された。機器の配置の問題により冷房化できない車両はクモハ273形とされ区別されている。

この時期の車両としては珍しくツリカケ駆動であるが、これはナローゲージに対応するカルダン駆動装置を製造できなかったためとされる。1990年の最終増備車のモ277もこの仕様かつ抵抗制御で製造された。これは日本最後の抵抗制御車である。

塗装は、近鉄時代がマルーン、三岐時代がイエローをベースといたもの。

クモハ277を含む編成は、三重交通をイメージしたクリームとグリーンのリバイバル塗装となっている。

編成

200系およびサ130・140形と3〜4連を組んで運用される。

クモハ270形は阿下喜駅方に連結。

画像掲示板「ふたば☆ちゃんねる」の鉄道板では、近鉄時代の270系電車をコラージュした画像が数多く投稿された。このコラージュ画像は「奴コラ」と呼ばれ、「奴」は270系電車の愛称・俗称を表している。

三岐鉄道公式にも認知されていたらしく、イベントに奴コラが展示されたこともあった。