「260形」という形式は京阪電気鉄道にも存在したが、「260系」はここだけである。
近畿日本鉄道⇒四日市あすなろう鉄道260系
内部・八王子線の動力近代化を目的に1982年から導入された15m片開き2ドアの電車で、全部で8両が製造された。その後、2015年に内部・八王子線移管と同時に四日市あすなろう鉄道に譲渡され、その後旧型車の置き換えのために付随車6両が増備され現在に至る。
現在は2連1本、3連4本が存在する。全車がリニューアルを受けている。詳細は後述する。
この時期の車両としては珍しくツリカケ駆動であるが、これはナローゲージに対応するカルダン駆動装置を製造できなかったためとされる。
リニューアル
移管された時点で製造から35年近くが経過していたため、リニューアル工事が行われた。以下の内容となっている。
- 老朽化の激しい部分を交換して窓ガラスをUVカットとし、カーテンを撤去。
- 主電動機の絶縁を強化する。
- 冷房装置を搭載。
- 座席を全てハイバックタイプに交換し、後述の車両置換えもあって全車クロスシート車となった。
- 三重交通時代からの旧型車を新造車に置換え。先頭車ク110形はク160形、中間車サ120形はサ180形にそれぞれ置換えられた。
WN駆動・VVVF化は見送られ、2020年現在も釣掛駆動・抵抗制御のままである。
この工事は2019年までに完了し、四日市あすなろう鉄道はこれをもって冷房化率100%を達成している。