概要
通称:西太后(せいたいこう〔ごう〕)〈孝欽慈禧端佑康頤昭豫荘誠寿恭欽献崇煕配天興聖顕皇后〉
正式名:慈禧太后(じきたいこう・ツーシーコウゴウ)
満州・旗人(鑲藍旗人)の葉赫那拉氏の出身。
清朝の咸豊帝に嫁ぎ、同治帝を生む。清末期の前人未到の女最高権力者。
中国の人に西太后と聞いても解からないことがあるらしいので、慈禧太后と言った方が良いようだ。
同治帝が即位したため、太上皇帝と同じ位である太后を名乗り、後見人として最高権力者となる。その後甥にあたる光緒帝の後見人などを得て、清末期の中央政治を牛耳った。
1908年、に死去。享年74歳。
彼女の死後数年で、清王朝は滅亡の時を迎える。
冠位は太上皇太后〈太上皇帝の上の官位〉
称号は聖母皇太后・老仏爺皇后・〈老仏爺・老ブッタ釈迦の意味〉・敬称 陛下 Her Imperial Majesty
創作では
日本で彼女を題材とした作品として有名なものとしては、浅田次郎『蒼穹の昴』があげられる。
本書での西太后は、史実での豪奢な面や権力者としての面も描かれつつも、傾きゆく清朝を支え続け、そして清朝、ひいては皇帝という仕組み自体を自らの代で終わらせることを決意した女性として描かれている。