名台詞
みんなノッてるかーい!! いよいよ待ちに待った日が来たわ! 我らが妖怪の大魔王を蘇らせて、地上に妖怪天国を作るのよ その為に私が今から祈祷を始めるわ!
名付けて貴公子ジュニア・・・・ON STAGE!
演:遠藤憲一
概要
忍者戦隊カクレンジャー第14話から登場した、妖怪世界にその人ありと謳われる妖怪。
当初は指揮統制のなかった妖怪達をまとめ上げ、カクレンジャーを倒すために強力な妖怪達を次々と繰り出す。
気性が激しく、ヘヴィメタル風の奇声を発する事が一方でオカマ口調で話すのだが、それは彼が妖怪界のビジュアル系バンド歌手であるが故の口調であると思われ、別にゲイではない。
同族に対しても冷酷で、負けたり裏切ったりすれば容赦なく制裁を行い、殺害する事も厭わない為部下達からも畏怖される(実際、第18話では心優しい妖怪ザシキワラシを裏切り者として処刑している)。
ピアノやギター、歌が得意で、主題歌に『黒の貴公子』があり、大魔王復活の儀式の際、彼の歌を聞いた人間を石にした事がある。
真の姿であるガシャドクロの状態では、ギターから変化した骨形の剣から放つ破壊光線やチェーンソーを使った攻撃、両目からの赤色電撃光線と念力、左手から放つ破壊光線での攻撃が可能。また電撃で相手を縛り上げることもでき、その技でニンジャブラックを徹底的に甚振った。
戦闘力もかなり高く、ニンジャレッドことサスケとの一騎打ちでサスケを圧倒し、完膚無きまでに叩きのめした。また大魔王復活の儀式の際では大魔王の力を得て、邪魔をしに来たカクレンジャーを打ち破った。
勘も鋭く、仲間である軍師白面郎を最後まで信用せず「本当は裏切り者だ」と見抜いており、彼の意見は正しかった事が後に証明される。
本来は父親である妖怪大魔王の後継者となるはずだったが、功名を焦り過ぎる面があり、度重なる失敗や白面郎の登場で、このままでは立場が危ういと考える様になる。忍之巻を集めたカクレンジャーの目の前で三太夫に致命傷を与えるが、それがカクレンジャーの怒りを買うことになり、ニンジャレッドの隠流・雷鳴斬でダメージを受ける。直後に自ら妖怪ガシャドクロとして巨大化し、ユガミ博士に開発させた左腕に装備する火炎放射器で超忍獣と戦うが、隠大将軍の登場で形勢が逆転。スーパー隠大将軍の必殺技鉄拳フライングフィニッシュを受けて遂に倒され、薔薇を銜えたドクロ状の黒の残留思念となりながら消滅するという、キザな彼らしい最期を迎えた。
そのすぐ後に復活した大魔王は、「何があっても後継者は息子と決めていたのに」と息子の死を嘆いており(ジュニア同様、大魔王も白面郎を信用していなかった)、ジュニアの不安は杞憂でしかなかったことが皮肉にも死後に明らかとなった。
彼に仕えていた部下であり、ペットでもあった花のくノ一組はジュニア亡き後、大魔王に仕えて引き続きカクレンジャーと戦った。
海外版
リト・レボルトとして初代第3シーズンで登場。原作同様マスターヴァイルの息子だが、同時にリタ・レパルサの弟でもある。人間態は存在せず、全編通してガシャドクロの姿で登場する。
複数のエイリアンを率いて第2シーズン(五星戦隊ダイレンジャー)の巨大ロボを完膚なきまでに破壊するデビュー戦を飾った。
その後新たな巨大ロボとして登場したニンジャメガファルコンゾード(スーパー隠大将軍)に敗れるが、その後も第3シーズンの敵側のレギュラーキャラとして頻繁に登場した。
烏天狗に似たオリジナルの敵戦闘員「テンガ」の名前を即興で考えたのも彼。
余談
演者の遠藤氏は後に劇場版『特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション』にて、敵役のアルゴル星人ヴォルガーを演じている。
また、2010年以降、名脇役として注目されるようになり、今では様々なドラマや映画、CMなどで大活躍している遠藤氏だが、役者デビュー初期の代表的役柄だったジュニア役にも思い入れが強く、トーク番組などで共演者から「カクレンジャー観てました」と言われたり、自身もカクレンジャー当時の話をしたりしている。
特撮作品で顔出しで出演した敵役の役者が風評被害に遭う事はよく聞く話だが、遠藤氏も例外ではなかったという。
初めの頃は近所の子供達から遠慮がちに「カクレンジャーをいじめないでね」とお願いされる事が多かったそうだが、ニンジャレッド圧倒、三太夫殺害など劇中における貴公子ジュニアの悪行が重なるにつれて、子供達からの嫌われ具合が酷くなっていき、遠まきに睨まれながら「死ねー!」と言われた際は遠藤氏曰く「すっごいへこんだ」という。
上記のエピソードは遠藤氏がカクレンジャー出演時の思い出話をする際の十八番となっており、遠藤氏は自らの体験を踏まえて「子供番組に悪役として出るという事は、このくらい(の目に遭う事は)覚悟しとかなきゃダメ」と語っている。
関連イラスト
関連タグ
ガシャドクロ 忍者戦隊カクレンジャー カクレンジャー 妖怪軍団
黒田銭蔵…演者の遠藤氏が20年後に演じたCMキャラクター。貴公子ジュニアを想わせる装いをした手下(社員)達を引き連れ、ライバルを蹴落とす為に悪どい真似(実際には、どれもセコくてコミカルなもの)をする様子から「貴公子ジュニアを超える悪役」とネットニュースなどで話題になった。
邪魔男爵…同じく遠藤氏が演じている2018年に放送開始された特撮作品『魔法×戦士マジマジョピュアーズ!』の敵ボス。貴公子ジュニア同様、どこかオネエっぽい仕草やルックスだが、こちらでは、その立ち位置はカクレンジャーでいう妖怪大魔王に相当。