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ガナードの編集履歴

2021-07-19 23:15:18 バージョン

ガナード

がなーど

ガナードとは、バイオハザード4に登場するクリーチャーである。

概要

タイトル名の通り、生物災害で生まれた怪物の巣食う危険地帯から脱出する本ゲームシリーズにおいて、それまでの主な敵クリーチャーのゾンビに代わる新たな驚異として登場した存在。

主人公レオンが、誘拐された大統領令嬢アシュリー捜索のために訪れたスペインの辺境で遭遇する。

一見普通の人間にしか見えないが、レオンを発見した途端に凶暴化し、銃弾にも怯むことなく襲いかかってくる。

その正体は、生物に驚異的な身体能力を与える代わりに肉体を完全に支配してしまう寄生生物「プラーガ」に操られる生ける屍である。

能力

ゾンビとの最大の違いは、人間としての知性を持つことにある。

中枢神経と同化したプラーガによって宿主の意識は奪われ、人間としては死者に等しい状態。しかし脳機能はそのまま残っており、プラーガが読み取った記憶から生前の生活を模倣して、生きた人間のように身体を動かす。

そのため、言語を用いた会話や道具の使用さえ可能

未感染の人間を発見すると即座に凶暴化し、武器や罠を使い、仲間と連携して標的を追い詰める。

また、詳細は不明だが代謝機能を増大させる力もあるようで、人ひとりを片手で投げ飛ばすほどの怪力を持つうえ、銃弾を受けたりナイフで斬りつけられても多少痛がる程度で、まるで怯むことなく立ち向かってくる。

さらに、ゾンビでは致命傷となった頭部の欠損も、プラーガ自体が代わりの感覚器官となって補い、武器が使えなくなった代わりに刃の付いた触手や口から吐き出す酸液などで攻撃してくる。

(ただし、プラーガは光に弱いため、活動できるのは夜のみである)


未感染の人間が近くにいない時は宿主の生前の生活を模倣し続けるのみだが、精神状態は寄生生物のそれであるため衛生観念や倫理観がなく、居住している家屋は非常に不潔で、食事も腐ったものを平気で口にしているほか、最初に訪れる村ではプラーガの投与を拒んだ村人や、村の状況を知らぬまま訪れて殺された者たちの死体が打ち捨てられているなど凄惨な有り様。

なお、プラーガの肉体支配の過程に耐えられず死亡してしまったため、子供は一人もいない。

発生した経緯

本作の事件の舞台となるスペインの辺境地方では、古くから活動する宗教団体「ロス・イルミナドス(スペイン語で“教え導く者たち”の意)」が存在し、プラーガを利用して信者を増やしていた。

しかし、信者を意志も信心も無視して完全に支配してしまうその有り様から、同地を治める貴族サラザール家から邪教として厳しく弾圧され、プラーガも封印された。

だが、現教祖のオズムンド・サドラーが当代の領主ラモンを懐柔してプラーガを開放した結果、住民全てが怪物化する大惨事となってしまった。

地域は実質サドラーの支配する王国と化しており、村人や教団の信者たちは名前通り「家畜(ガナード)」として、教団の幹部に使役され続けている。

感染経路

作中で確認できるのは二通り。

ひとつは物語の序盤で、囚われたレオンがサドラーの手で大型の注射器で直接体内に卵を投与されていた。

もうひとつは、そのサドラーや教団にすら予想外のもので、「仮死状態のまま乾燥し、微細な粒子となって空気中を漂っていた幼体が、開放されたプラーガの発掘作業に駆り出されていた村人が吸い込んだことで体内で蘇生された」というものだった。

プラーガの研究をしていた科学者ルイス・セラのメモによれば「復活の準備をしていた」とのことで、まるでプラーガのほうがロス・イルミナドス教団を利用しているようにさえ感じられる内容となっている。

なお、『4』においてはプラーガ自体が他生物の体内に侵入したり卵を注入する場面はない。

しかし、作中時間で何年も後の事件である『ダムネーション』では感染し完全にプラーガに支配された人間が未感染の人間にマジニと同じ様にプラーガの胚を植え付けていた。(作中で登場するクリーチャーはマジニではなくガナードと設定されている)

このため、『4』と『ダムネーション』に登場したガナードは同じ名称であるものの、『ダムネーション』に登場したプラーガはマジニと同じような改良を受けたものなのか、『4』で描写されなかっただけでなにも改良されていないオリジナルのプラーガも未感染の人間に胚を植え付けて繁殖していくのかは不明。

『4』におけるガナードの種類

村人

レオンが最初に遭遇するガナード。

過去の生活をなぞらえるように農作業を繰り返しており、レオンを発見すると鍬や鋤、手斧、包丁など日用品の刃物を手にして襲いかかる。

加えて驚異的な肺活量で松明の火を火炎放射器のように吹きかけたり、仲間が巻き添えになるのもお構いなしに火炎ビンやダイナマイトを投げつけてくる。


邪教徒

邪教集団ロス・イルミナドスの狂信者たち。

ローブを身にまとい、フレイルや大鎌、ボウガンなどの強力な武器を手に、不気味な笑みを浮かべながら襲いかかる。

さらにロケットランチャーや固定銃座の大型ガトリング砲などの重火器も所持している他、木製の盾やドクロを模した金属製の仮面で身を守っている者もいる。

しかし、拳銃などの小型の火器はなぜか持っていない。すぐ近くに武器商人がいるのに・・・

また、早期に自らプラーガを受け入れたため、村人より体力が高く、体内のプラーガも成体かそれに近い状態で、使ってくる攻撃もその分危険。

ローブの色で格付けがされており、赤、青、黒の順に地位が高い。

頭に動物の頭蓋骨を被った者はリーダー格で、戦闘では陣頭指揮を執っている。


戦闘員

プラーガの研究所のある孤島を守る兵士たち。

戦闘訓練を受けているため村人や邪教徒より身体能力が高く、新たにスタンロッドを所持しているが、やはり小火器は存在しない。

また上二種とは異なり近代的な服装をしているが、中には世紀末風の金属製アーマーやハンマーを身に付けた大柄な者もいる。


寄生体が露出したガナード

ダメージで宿主の脳が欠損したため、プラーガが直接肉体を操っている状態。会話や武器の使用はできなくなったが、露出した寄生体が強力な攻撃を行う。成長段階によって3タイプに別れる。

幼体→先端に鎌の付いた触手を振り回す。

成長途中→胴体と一体化したアゴで相手の頭部を噛み砕いて即死させる。

成体→口から酸を吐き、蜘蛛ような脚で相手にしがみ付いて牙で噛み付く。

特殊なガナード

ガナードの中には、チェーンソー男やチェーンソー姉妹、ガトリング男などの非常に強靭な肉体を持ち、通常のガナードでも扱いきれないような大型の武器を持つ者が存在する。

これは、宿主の肉体が元々恵まれた体格や鍛えられていた、もしくはプラーガとの適合性が高かったためである。

しかし、こうした優れた肉体のガナードは凶暴性が増大する傾向にあるようで、仲間との会話がほとんどなく、ただ敵と認識した者をひたすら追跡して惨殺しようとする殺人マシンと化している。


また、基本的に未感染の人間には凶暴なガナードだが、中には武器商人のように余所者にも敵意を持たない変わり者も存在する模様。

治療方法

プラーガが体内に寄生しても、肉体支配が完了するまでの間ならば除去が可能。

光に弱い性質を突いて、体外から特殊な紫外線を照射すれば、宿主の肉体を傷つけずにプラーガのみを死滅させることができる。

卵の状態ならば外科手術での摘出も可能。

また成分は不明だが、プラーガの成長を抑える薬もあり、治療までの時間を稼ぐこともできる。

だが、神経とリンクしたプラーガを傷つければ当然宿主にも痛みが伝わるため、重度の意識障害が起こる可能性がある。

そして、成体となったプラーガを取り除こうものなら、その宿主は痛覚に耐えられずに死亡してしまう。

しかしルイス曰く「その後のことを考えたら、いっそ死んでしまった方が幸せなのかもしれない」とのこと。


だが、後の映画「バイオハザード ダムネーション」では、レオンが「宿主の脊髄ごとプラーガを銃で撃ち抜く」という荒技で宿主の人間を生かしたままプラーガの除去に成功している。

しかしこれは、寄生された人間が自我を保つことができる「支配種プラーガ」だったという特殊な状況であった上に、成功率はかなり低いらしく、助かったとしても半身不随は避けられない等、非常にハイリスクな方法と言える。

顛末

ラクーンシティに関わった者としての宿命か、またもバイオハザードに遭遇したレオンによってロス・イルミナドス教団は壊滅し、ガナードも駆逐された。

しかし元凶であるプラーガ自体は、生物兵器の力で世界に君臨せんと目論むアルバート・ウェスカーの手に渡ってしまい、さらに危険な怪物「マジニ」が生まれることになる・・・


関連タグ

バイオハザード4 ダムネーション 武器商人 レオン・S・ケネディ マジニ


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