概要
藤子・F・不二雄原作の漫画作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードは藤子・F・不二雄大全集4巻収録「手じなふろしき」。
風呂敷型の道具で、欲しい品物の名前を言うと、その品物が風呂敷から出現する。品物は何度でも出現させることが出来るが、使用者以外の人物の声にも反応してしまう。
ドラえもんは「名前を呼ぶだけで何でも出てくるよ」と明言しており、作中ではりんご、自転車、双眼鏡等の一般的な品物はもちろん、鳩やのび太等の生物も出現させており、更にはドラえもん(22世紀の科学技術で開発されたロボット)さえ出現させている。
それだけでなく下記の「手品用ハンカチ」とは違い、作中の描写を見る限り他人の所有物が消失してしまったり、後からお金を請求されてしまう等の欠点もない。
ただし意志を持つ者(ドラえもんやのび太等)を出現させた場合、その人物を風呂敷から出現させる前の状態に戻せるかどうかは不明(作中では本物のドラえもん達と風呂敷から出現したドラえもん達の二組が存在する状況で話が終わってしまっている)。
関連道具
上記の「手じなふろしき」以外にも、手品を披露することが出来るひみつ道具は複数存在する。
- 手品用ハンカチ
ハンカチ型のひみつ道具。
上記の「手じなふろしき」と同様に、欲しい品物をハンカチから出現させることが出来る。しかし、この道具はその場にある物とどこかに存在する品物を交換する、もしくは品物を購入する際に必要な金銭を消失させる形で出現させている為、ドラえもんも「なるべくなら、これは使わない方が良い」と述べている。
上記の名称はTC6巻「ドラえもん百科」に記載されていたもので、大全集2巻収録「たねのない手品」(初登場エピソード)の作中では、この道具の名称は述べられていない。
- タネなしマジックハンカチ
ハンカチ型のひみつ道具。
縫い目の部分に超小型コンピュータが組み込まれており、元素を分解したり組み立てることで様々な物を出現・消失させる。ドラえもん曰く「やってみるまで何が出現するかは分からない」とのこと。
作中では、のび太がこの道具を使用して手品を披露している途中でハンカチが被さってしまい、のび太が消失してしまっている(その後、しずかがこの道具を使用した際、ハンカチからのび太が出現した)。
- 手品ステッキ
『太陽王伝説』に登場したひみつ道具。
このステッキで触れた物は、どんな物でも手品用のアイテムに変化する。作中ではドラえもんがこの道具で石槍に触れた際、石槍がクラッカーに変化した。
また、手じなふろしきのように欲しい品物を無料あるいは安価で入手することが出来るひみつ道具も複数存在する。
- チョージャワラシベ
わらしべ型のひみつ道具。
欲しい物を告げて周囲を歩き回ると『わらしべ長者』と同じように、出会う人々から物を交換していく形で、最終的に欲しい物を入手することが出来る。
しかし、ジャイアンがモデルガンを入手する為にこの道具を使用した際、彼は「モデルルーム」と記載された看板にガン!と後頭部をぶつけてしまっただけで、モデルガンを入手することは出来なかった(これが仕様なのか、道具の不具合なのか、単なるご都合主義なのは不明)。
- 実感帽
帽子型のひみつ道具。
これを被って欲しい物をイメージすれば、目の前に出現させることが出来る。しかし、この道具によって生み出された物は幻であり、使用者以外の人物は知覚することが出来ない。
しかし使用者にとっては本物と同じように感じられる為、食べ物なら味や香りも再現されるだけでなく食べることも可能で、玩具なら実際に遊ぶことも出来る。
- サンタえんとつ
小さな煙突型のひみつ道具。
欲しい物を紙に書いて煙突に入れると、偶然が積み重なる形で欲しい物を後日入手することが出来る。しかし、紙を入れた際に煙突の向きが上下逆さまだった場合、物を取り上げられてしまう。
- ミニサンタ
暖炉型のひみつ道具。
欲しい物を紙に書いて暖炉の煙突に入れ、背面に搭載されたタイマーを設定すると、指定した時間にサンタクロース型のミニロボットが現れ、紙に書いた物をプレゼントしてくれる。
プレゼントしてくれる物は全てミニサイズになってしまうが、玩具の場合は本物と同じように機能する。
- うちでのデパート
デパートを模した小槌型のひみつ道具。
10円を投入した状態で欲しい物を告げて小槌を振ると、その物を出現させることが出来る。出現した物は全てミニチュアサイズになってしまうものの、専用の眼鏡(正式名称不明)を使用すれば実物と同じ大きさに見えるようになる。
ただしミニチュアが本当に大きくなっている訳ではない為、ミニチュアのテレビを見ている時にくしゃみをすれば吹き飛んでしまい、ミニチュアのソファーに座ろうとすれば潰れてしまう。
付属の看板に店の名前を書いて貼り付けると、どんな品物も10円で購入することが出来る。詳細は項目を参照。
- アセッカキン
水田わさび版アニメオリジナルひみつ道具。
このバンドを頭に付けた状態で労働を行い汗をかくと、メーターに溜まった汗の量に応じた品物を目の前に出現させることが出来る。
出現させる品物次第で、メーターに溜まった汗の消費量が変化する。ただし、労働以外でかいた汗はメーターに溜めることが出来ない。