概要
本編の第1部(文庫版第1巻〜第2巻)における実質的なラスボス。
『FORTUNE・LOVER Ⅰ』における隠し攻略キャラであり、彼のルートはハッピーエンドに繋がるよう攻略しておかないと強制的に主人公(マリア・キャンベル)及び攻略対象・ライバルヒロインが全員抹殺される最悪のトラウマエンドである全滅バッドエンドへ突入する、という重要な立ち位置を占めるキャラクターである。
主人公カタリナ・クラエスの前世であった女子高生は隠しルートの存在を知る前に死亡してしまったため、カタリナは彼が重要なキャラクターであることを知らなかった。一方、カタリナの前世での親友・佐々木敦子は既に隠しルートをプレイ済みだったため、彼の正体を知っていた。
人物像
カタリナが魔法学園1年生時の生徒会長、シリウス・ディークの正体。
彼は本来、ディーク侯爵と侯爵家のメイド(CV:園崎未恵)との間に生まれた息子であり、シリウス・ディークの異母弟であった。本物のシリウスは不治の病に侵され余命幾ばくもない状態であり、ディーク侯爵夫人(シリウスの母親)は我が子を生き永らえさせるべく、闇の蘇生魔法を用いてシリウスと同じ年齢で容姿も似ていた異母弟、すなわちラファエルの健康な肉体にシリウスの魂を移し替えることを画策する。
かくして、ラファエルは9歳の時に実母と共にディーク侯爵夫人によって拉致され、ラファエルの母親は実行犯の男が闇の魔法を得るための生贄として殺害され、ラファエルはその肉体をシリウスの魂の器として利用されてしまう。
夫人の計画通りならばこの時点でラファエルの魂と意識は消滅し、ラファエルの肉体にシリウスの意識と魂が憑依するはずだったのだが、この蘇生魔法は結果的に失敗し、シリウスは死亡、ラファエルにシリウスの記憶が植え付けられるだけに終わった(健在なのはラファエルの記憶と人格であり、現在のラファエルは生前のシリウスの記憶を持っているだけでシリウス本人が生きているわけではない)。
なお、ラファエルに植え付けられた記憶によると、本物のシリウスは侯爵夫人に縋られ続け依存の対象となっており生きることに疲れ果て、早く死んで楽になることだけを望んでいたという。
女癖の悪い侯爵から愛情を向けられなかった夫人にとって、確かにシリウスへの愛はあったのであろうが、その本質は『夫からへの愛』を渇望する故の代替物にも等しい存在となってしまっていた。
「シリウス・ディーク」として目を覚ました直後、自分がシリウスの記憶を持っていること、ディーク侯爵夫人がシリウスの死に気付かないまま自分をシリウスだと思い込んでいることを知り、そのまま闇の魔法に取り憑かれて自ら復讐のためにシリウスを演じて生きてきた。
カタリナの色々な意味で予測不能な行動によってその仮面を剥がされるのを恐れ、彼女の抹殺を企てるも、ジオルドたちの活躍とカタリナの説得により恩讐を解き、闇の魔法から解放される。
第1部のエピローグで自らの罪が露呈し退学となったが、カタリナたちの説得により彼自身も被害者として情状酌量され、魔法省に懲役を兼ねて勤務する事となった。
魔法省に勤務するようになってからはラーナ・スミスの部下となる。(闇の魔法に触れた者として、どこの部署も及び腰になっていたものを、ラーナだけが「なんだもったいない」の一言でラファエルの身柄を引き受けたため)
しかし肝心の上司ラーナが研究(現場)バカであったがために彼女が本来行うべき書類仕事が山積みであったため、補佐としてその処理に忙殺される羽目に陥る。
第2部からは魔法省職員としてカタリナたちに関わるとともに、晴れて彼女の魅力に惹かれる1人となり、上司であるラーナ・スミスの思惑もあってカタリナを魔法省へスカウトしようとしている。
のちに同じくルーファス・ブロードとして闇の魔法に触れていたソラ・スミスを部下としてつけられるが、そのソラは育ちゆえに常識や知識が弱かったため、ただでさえ忙しい仕事に加えてソラの教育(OJT)までもこなさねばならなくなった。結果、本作でもっとも過労死が心配されるキャラクターの筆頭に挙げられることも。