「俺を止められた奴はいねえ。俺が一番速い!」
CV:伊藤健太郎
概要
某鉄道沿線で次々と人を襲い、「切り裂き魔」と呼ばれて世間を騒がせていた鬼。韋駄天足が自慢で、列車を遥かに上回る凄まじい速さで走る事が可能。手の鋭い爪で獲物を切り裂く。
身勝手で残忍極まる卑劣漢で、美味そうな人間は食うが、口に合わない不味そうな人間は食わずに爪で切り刻み、夜通し痛めつけて楽しむ残虐性を持つ。また、鬼となり食べられなくなったことで人間の食料に対しかなりの憎悪を抱いており、作中では弁当を踏み潰していた。(鬼は人間の食べ物をおいしく感じなくなるのは原作通りの設定だが、ここまで人間の食料に憎悪を抱いているのは彼くらいのものである。)
連続失踪事件が発生したため、運行中止となり機関庫へ回送中の無限列車の車掌を殺害し、その機関庫に潜んでいたところ、煉獄杏寿郎と遭遇する。この時点でタツ坊と呼ばれる若い作業員の少年を人質に取り、頬と胸に爪を立てていた。
煉獄が持ってきた牛鍋弁当を嫌悪し、先に被害にあった女性が鬼殺隊に救助されもう手出しができないと知るや、煉獄に吠え面をかかせたいというだけの理由で、牛鍋弁当の作り主であるトミを殺害すると宣言。その前に人質として捕らえていた少年を殺そうとするも、一瞬で接近した煉獄に両腕を斬り落とされた事で少年を救出された為、彼が少年の傷を手当てしている隙にトミのいる駅へと俊足を飛ばして向かう。
絶対に追いつける訳がないと高を括っていたが、トミの孫のふくに手をかけようとしたころで煉獄が駆け付ける。煉獄は全集中の呼吸により、鬼に匹敵する脚力を発揮して間に合ったのだ。
それでも諦めず、改めてトミを殺そうとするが煉獄に阻まれ、「試してみようじゃねえか、俺がこのババアの喉を切り裂くのが先か、お前が俺の頸を取るのが先か」と挑発するも、煉獄が「試すには及ばない。お前は…遅い!」と声を発した次の瞬間、炎の呼吸 壱ノ型「不知火」にて瞬時に頸を斬られ、消滅した。
最初は彼が無限列車の連続失踪の犯人と思われていたが、実力と犠牲者の数が見合わない為、真犯人が別にいると判断した煉獄は、無限列車に乗車する事となる。
余談
同じく煉獄に倒された笛鬼同様、鬼となった経緯や人間時代については描写されていない。
ただ、外見が入れ墨だらけの風体は猗窩座に似ており、猗窩座の場合、彼が人間時代に彫られた罪人としての入れ墨が反映していると思われるので、同じように罪人だった可能性がある。犠牲者を切り裂く猟奇性も人間時代の名残かもしれない。
入れ墨姿に声、禿げた頭に素早さなど鬼滅の刃より少し前の時代が舞台の作品に名を馳せた脱獄王を思わせる。
また彼の服装や俊足から、人間時代は元は飛脚だったのでは、という考察もある。