概要
キングコング対ゴジラ制作時に東宝が得たキングコング使用期限は5年あり、契約期限が切れるまでにもう一本制作しようと企画された映画。1967年7月22日公開。後に東宝チャンピオンまつりでもリバイバル上映された。
この年の前年に『ロビンソン・クルーソー作戦キングコング対エビラ』という映画が企画されていたのだが、アメリカ側が難色を示したため悪の科学者ドクター・フーやメカニコングの登場等当時展開されていたアニメ版キングコング同様正義の味方の怪獣としてのキングコングのエピソードに変更された。(因みにこのキングコング対エビラの脚本はコングがゴジラに変えられ南海の大決闘となった)
東宝創立35周年記念映画であり、円谷英二が特技監督を務めた最後の怪獣映画になった。
同時上映は初代ウルトラマンの総集編映画『長編怪獣映画ウルトラマン』。
あらすじ
海底油田の調査をしていた国連の潜水艦「エクスプロアー号」が岩崩に見舞われた。修理のため近くにある島「モンド島」に寄港し、カール・ネルソン司令官と野村一尉、看護婦のスーザンが降り立つ。
ネルソンと野村が奥地に探索に行っている間、一人留守番をしていたスーザンだったが、恐竜ゴロザウルスに襲われてしまう。それを助けたのは、伝説の巨獣キングコングだった。
同じころ、国際手配を受けている悪の科学者ドクター・フーはネルソンと野村が提示したアイディアをもとにロボット怪獣メカニコングを建造。北極の地下に眠る「究極の核兵器素材」エレメントXの採掘を行うが、エレメントXが発した磁気の影響でメカニコングが動作不良になってしまう。
そこで彼の助手であるマダム・ピラニアはキングコングを労働力として利用することを提案する。
余談
リドサウルスとゴジラの様に、1967年にデビューしたゴロザウルスも1966年のハリーハウゼンの恐竜100万年に登場したアロサウルスに似ている。蒼灰色の人食いアロサウルスの生き残りであり、どちらの作品にも猿人/類人猿や大蛇が出演した。ゴロザウルスの別名もげんしかいじゅうとされる。ハリーハウゼンにとっては、キングコング作品だったこともあり、余計に東宝嫌いの感情を逆なでにされたのではという推測もある。