ギュンター・プロイツェン・ムーロア「徒手空拳から40年。この程度の覚悟なくして、遂げられる望みとは思っておりません。」
機体解説
デスザウラーのバリエーションの一つであり、新バトルストーリーにおけるギュンター・プロイツェン・ムーロア専用機。
オーガノイドシステムのゾイドコア分裂・増殖技術を利用し復活させた機体の一つであり、ストーリー中で深紅のデスザウラーとも評されるほどの紅い装甲に身を包んだ機体。名前と色についても、ギュンター閣下自身をして「(ガイロス帝国を)血に染める、赤き死竜」と評している。
実は背部に接続されたパイプを介してヴァルハラの各要所の地下に埋設された機獣化が間に合わなかったデスザウラーのコアの崩壊・爆発(西方大陸戦初戦でのオリンポス山で起きたデスザウラー実験機と同じように)を誘発する動く起爆装置でもあった。
顛末
ZAC2101年11月、ブラッディデスザウラーはガイロス帝国首都ヴァルハラにある皇帝官邸の地下に持ち込まれた。帝都を占拠しネオゼネバス帝国皇帝即位を宣言したギュンター陛下は、ネオゼネバス帝国の敵であるヘリック共和国とガイロス帝国との戦力差を覆すべく、己(及び人質であるガイロス皇帝ルドルフ)を囮にして呼び寄せたヘリック・ガイロス連合軍を道連れにヴァルハラごと自爆する計画を立てていた。
その計画を聞かされたルドルフからの決闘の申し入れを受け、ルドルフの乗るセイバータイガーゴールドと対決。陛下の技量と経験、そしてブラッディデスザウラーの性能はいずれも年若いルドルフ皇帝よりも優勢であり、セイバータイガーゴールドを追い詰めるも、ルドルフ皇帝を救出しに来たカール・リヒテン・シュバルツ中佐のアイアンコングSSによる不意打ちを受けて口腔内を撃ち抜かれたことで致命傷を負った。
陛下は朦朧とした意識の中で起爆装置を起動させ、ブラッディデスザウラーはヴァルハラもろとも自爆したが、直前にセイバータイガーゴールドが幾つかのパイプを切断していたことと、「皇帝を守るべきPK師団のネオゼネバス兵に老兵しか居ない」事に違和感を感じたロブ・ハーマン中佐による撤退命令のおかげで連合軍は全滅を免れている。
しかし全滅こそ遂げられなかったとはいえ「ヴァルハラに連合軍の注意を向ける」という陛下の計画そのものは成功しており、戦力の大部分をヴァルハラ攻略に振り分けた事で防御が手薄となった中央大陸の共和国首都ヘリックシティは、若いネオゼネバス兵で構成された鉄竜騎兵団(アイゼンドラグーン)を率いた、陛下の御子息にしてネオゼネバス帝国二代目皇帝ヴォルフ・ムーロア陛下の手により陥落。
ブラッディデスザウラーと運命を共にしたギュンター・プロイツェン・ムーロア陛下(及び陛下に付き従ったPK師団の老兵達)は、文字通りネオゼネバス帝国建立の人柱となった。
ゲーム媒体では
ゲームキューブ用ソフト『ZOIDS VS.II』をはじめ純粋な強化型デスザウラーという扱いで、ボスユニットとして登場することが多い。また、『ゾイドストラグル』シリーズでは特定のコマンドでデスザウラーを選択するとブラッディデスザウラー仕様のカラーリングに変更できる。
キットについて
2002年9月27日にトイズドリームプロジェクトの第1弾商品として限定発売。価格は6500円(税別)で、500円分のこども商品券が1枚付属した。総製造数は3000個。カラーリングが異なる以外は通常のデスザウラーのキットと同等の仕様となっている。
余談
メイン画像でブラッディデスザウラーの隣に映っている金色のデスザウラーは「デスクロス」という中央大陸戦争時代における旧ゼネバス皇帝専用機である。当機はゼネバス皇帝自らが駆り、デストゲラーと共にマッドサンダーと交戦、背面のブーメランでマッドサンダーのアイデンティティといえるマグネーザーをへし折るも、折れ曲がったマグネーザーに首を挟まれ、そのまま再生したマグネーザーの再回転で首を抉り切られて撃破された。(ゼネバス皇帝は脱出している)
かたや首ちょんぱ、かたや帝都を道連れに自爆…皇帝専用のデスザウラーは壮絶な最期に定評があるのだろうか?
関連タグ
ギュンター・プロイツェン:バトルストーリー版とアニメ版とではそれぞれ別人である事に注意(揶揄などではなく、そもそもアニメ版にはゼネバス帝国の「ゼ」の字も出てこない。しかしアニメ第3作ゾイドフューザーズでは、どういう訳か「ゼネバス砲」が存在する)。