屍の王は怨嗟をまとい、叫喚と共に襲来する。
振りかざされる不可避の恐怖に、生ある者は皆跪くこととなる。
概要
ゲーム『グランブルーファンタジー』に登場する星晶獣の一体。
似たような奴に本編でも出てきたセレストがいるが、彼女が「死を奪って不死者にする」のに対してリッチは「ただ亡者とする」という点ではセレストよりもタチが悪い。
リッチ(通常)
不死の王とわかって挑んできた主人公を愚かと一蹴し、腐敗し、枯らし、そして亡者とせんと襲い掛かる。
かなり黒くぼかされた状態とはいえ、完全に彼のグラフィックで「星晶獣」という名前で登場しており、騎空士時代のバザラガが過去に挑んで惨敗した相手の可能性がある。
ガチャの召喚石でSSRとして存在する他、マルチバトルにて自発したDエンジェル・オリヴィエを撃破すると霧に包まれた島に現れる。
その災害っぷりからもわかる様に非常に強力でかつ恐ろしい星晶獣であるのだが、ゲーム中でユーザーからネタ扱いされている。
石の性能の微妙さとマルチバトルのうまみが薄い事が理由。
召喚石として
加護効果も召喚効果も入手時点では当然だが弱く、召喚効果は「腐敗」というスリップダメージ技だが、絶対にかかるわけじゃなければスリップダメージもそう大きいわけじゃない。
しかし最終開放すれば全召喚石中3位の攻撃ステータス、準専用バフともいえる死の祝福(毒や腐敗などといったスリップ系ダメージを回復に置き換える)という悪くない、
むしろ強い方の召喚石になるのだが、4凸でやっとこの性能であることと、4凸ならばほかにも有用な召喚石はいくらでもあるため、金剛晶(SSR召喚石を限界突破させるアイテム)を使う優先度が低い。
他の闇のガチャ産石と比較すると、
4凸でスロウ効果とアビリティ使用短縮効果の2つを持つオリヴィエ
4凸で闇属性攻撃力70%と光属性ダメージカット70%のアヌビス(4凸にはランク101以上自発可能のHLマルチバトルに参加必須)
一回限りだがCT完全消滅で最高難易度マルチバトル「アルティメットバハムートHL」などで活躍するテュポーン、圧倒的な加護効果を持つハデスやバハムート
など、他は多岐にわたって活躍することができる加護や召喚効果を持ち、やはりリッチに強化の手間を割いたりするのであれば他をやるべきと、ほったらかしにされてしまう。
結果的にリッチは闇の中でも評価が低い召喚石で、リストや倉庫に眠っているうちに闇晶のエレメントになっていた、という事になりがちな召喚石である。
とはいっても他属性でも同じような召喚石はあるので美男美女やおじさま、カッコいいモンスターがそろう召喚石の中、ローブを羽織った青い髪の毛の生えた骸骨が1人そこに交じっているということがリッチをネタ扱いされる理由になったのかもしれない。
敵として
非常にめんどくさい。そしてタフ。
開始一発目で「不死の呼び声」という腐敗、毒を付与する全体攻撃をかける。こういったスリップダメージデバフは効果が重複する上、二つ以上かけられるとクリアオール1つで一掃できないのが苦痛。
ただでさえ召喚石マルチと呼ばれる枠のボスのため通常攻撃のダメージもデカい。更に、残り体力が一定以下になる度に特殊行動で「コラプション」を発動。「不死の呼び声」よりもダメージがデカい上に、同じようなデバフをかけてくる。
そして一番恐れるべきはOD時の「デス」である。直球過ぎる技名からもわかる様にこれは即死攻撃。かけられた次ターンに喰らったキャラが即死し、更にリッチの攻撃力が上がる。
「ファントムペイン」も恐ろしく、多段攻撃によって大打撃を与えた後に、毒とアンデッド効果をかけてとどめを刺してくる。
対処方法は基本的に「とにかくクリアとマウントを充実させる」。特にソロや身近に連携の取れるプレイヤーがいない限り、自衛の手段を充実させないと一瞬で一人残らず亡者にされる。セレストも似たような対処を要求されるが、それよりも充実させないとかなり面倒な目に遭う。
他であれば最終開放した十天衆のソーンによる長時間の麻痺などがあるが、一部ボスを除けば彼女の麻痺はボスを全く行動させないものなので対処とは言い難い。
しかし、「最終開放したリッチ自身の召喚効果」、「主人公ジョブのエリュシオンの解放の歌声」による死の祝福で、すべてのデバフ効果を回復に換えることができる。この2つを両立、さらに防御寄りのキャラ編成にすれば長期にわたってリッチによって与えられたデバフでずっと回復し続け完封、ということもできてしまう。
自分自身とエリュシオンジータに弱いリッチであった。
対処法があったとしてもリッチをやろうという人は少なく、マルチバトルの人気は絶望的に低い。故にいかなる時でも過疎る。基本的に、立てて積極的に全体救援をかければ強力なユーザーが入ってきて勝てるものだが、このリッチに関しては一部の熱狂的なファンやニーア解放で該当トレジャーを集めている騎空士が来なければ苦戦は必至と言っても過言ではない。
そんなリッチ撃破によって手に入る武器は「サンダー・オブ・ファントム(銃)」と「ブラック・ザ・ダークネス(杖)」である。ステータス自体は高いがこのゲームでは基本的にステータスは最終的に突き詰めていくもので、装備効果であるスキルが重視される。
これが何とも言えない性能である。銃は守護効果という基本的に使うことが無いものであり、もう一つのスキルも括目(極稀にカウンターができるようになる)という使い方の難しいスキルである。
杖は攻刃を持っているが、もう一つの結界(戦闘開始時にバリアが3T貼られる)だけというどうしようもないスキルである事から、手にいれたところで喜べるものではない…が、その見た目、奥義演出にはあのリッチの武器なのかと思えるくらいのかっこよさで、スキンとしては十分な性能を発揮する。
さらに彼のアニマは「アルティメットバハムートN」を自発するために必要なアイテムの素材となるため、このゲームをやるうえで必ず通る道になってしまい、碌に対策も出来ない初見時に殺しにかかってきてその強力さを味わう羽目になる。
アニメでは
回想シーンにおいて、ルリアへのエルステ帝国の実験において顕現、暴走する様子が描かれた。
未プレイ勢からは如何にもヤバそうな星晶獣が登場したことで警戒されるも、プレイヤー達からは「別にメインストーリーと直接関わりがあるわけでもないのに、なんでコイツ???」と首を傾げられた。
また、この時のルリアの目が死んでいた(当時は実験動物扱いだったので作劇上は当然なのだが)ことについて、「ガチャのSSR演出でコイツが出てきたからじゃね?」等と揶揄された。
なお、アニメ出演を機会にゲームにおける性能も調整されるのでは!?という一部からの期待の声もあったが別にそんなことはなかった。
かくして、数ある星晶獣たちの中でもネタにされる割合が多かったリッチだったが、思わぬ転機が訪れることになる。
リッチ(リミテッド)
キャラとしては、レジェンドガチャでリミテッド武器「ペイン・アンド・ストレイン」入手で加入。
これまで散々馬鹿にされてきたリッチだったが、2021年9月のグランデフェスにてリミテッドキャラとして実装。しかもフェディエルに続く美少女化。
何がどうなったらあのリッチがこんなゴス系ジト目美少女となるのだ!?
古戦場明けの騎空士たちがびっくり仰天したのは言うまでもない。
実は、骸骨の姿をしたリッチはとある事が原因で彼女の持つ力の内の「負の力」が分離・具現化した存在であるらしく、彼女こそが正真正銘の星晶獣リッチである。
ちなみに、彼女は骸骨のリッチを「ボンビー」と呼んでいる。リッチ=金持ちという意味合いか。
性格
見た目通り陰キャであり、陽キャ(彼女曰く「健全民」)を嫌っている。
また、かなりひねくれ者であり、フェイトエピソードやホワイトデーのイベント会話ではグラジー達をおちょくって楽しんだりしているが、本心が暴かれた場合にはうろたえるなど、根っからの悪人というわけではないようだ。
ロゼッタとは旧知の仲であり、お互いに「りっちょ」「ローズ」と呼び合っている。
実際、彼女の代わりにロゼッタが同行をお願いするかたちでグランサイファーの一員となる。
性能
奥義
デッド・バッド・エンド | 闇属性ダメージ(特大)/スロウ効果/自分のアビリティ再使用間隔を1ターン短縮 |
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アビリティ
ファントムペイン | ターゲットに関わらず6回闇属性ダメージ/闇属性キャラに死の祝福効果/被ダメージを光属性に変換 |
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コラプション | 敵味方全体に光属性攻撃DOWN/闇属性防御DOWN/毒効果/腐敗効果 |
スピリット・オブ・カース | 自分に不死王の再臨効果 ◆再使用不可 |
サポートアビリティ
不死の呼び声 | HPが回復せず毎ターンダメージを受けるが、攻防UP/必ず連続攻撃/奥義性能UP/一部のターンダメージを回復に変換 |
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ゴーストマーチ | ターン終了時、味方に弱体効果が付与されている場合、敵全体に闇属性ダメージ/自分の奥義ゲージUP(5%) ◆弱体効果の数に応じて攻撃回数UP/性能強化(最大10回) |
短期戦にこそ向いていないもの、奥義でスロウに2アビで敵味方に強力なデバフをばら蒔くデバッファー。
一見味方にも害があるように見えるがリッチは闇キャラなため、特殊な状況でもなければ光属性攻撃ダウンと闇属性防御ダウンは共に気にならない。
そして毒と腐敗は召喚石時代から引き継いだ1アビの死の祝福効果で回復に転じるため、なにも考えずともただアビポチするだけで実質ヒーラーとしても機能する。
さらにリッチの真骨頂として、サポアビの効果でターン終了時に最大10回のアビダメが発動するのだがこれが目茶苦茶強い。
一切の介護無しでも100万以上のダメージが出るのだが、アビダメに特化した編成を作ることで毎ターン終了時500万を優に越えるダメージを叩き出す強力なアタッカーに変貌するのだ。
おまけに奥義ゲージがほぼ毎ターン50%アップ。これが奥義スロウとがっちり噛み合っていて、相手に特殊技をなかなか打たせない。
つまり彼女一人でデバッファーとヒーラーとアタッカーの全てを高水準で兼ね備えてしまう。「もうこいつ一人でいいんじゃね?」とまでは流石にならないが。
また、実装時期の近いフェディエルとの相性が抜群で、向こうの3アビのスリップダメージをほぼ踏み倒しながら無法なアビダメを叩き出す。
さらに1アビの高揚、奥義連射などの仕様が噛み合えば、ほぼ毎ターン奥義を撃ちまくることができる。
完璧にハマればHPトリガー以外の特殊技を完全に封殺したまま圧殺することも少なくない。
なお弱点はクリア。リッチの超性能は全て味方が2アビの弱体効果を受けていることが前提であり、回復されてしまうと機能停止してしまう。
ソロであれば不必要にクリアを撃たないようにすればいいだけだが、マルチだと他の参戦者のクリアオールを立て続けに受けて止まってしまうことが希によくある。本人曰く「ソロ専なんで」というのもむべなるかな。
本調子ではないはずなのにマルチでの凶悪ボスと最強クラスのプレイアブルキャラを兼ねている為か「本気ならどれだけ強いんだ」と思った人もいるとか。
解放武器のペインアンドストレインも非常に強力。
『闇属性キャラの与ダメージ上昇』と『装備している「斧」の数が多いほど攻撃力上昇』
このスキルで、セレストザグナル・マグナやアビスストライカーを組み込んだマグナ編成でもよし、オメガウェポンのような使い方をしてもよし(しかもオメガの装備制限がない)の人気武器となっている。
また、闇属性は天司武器(担当がベリアルなので正確には堕天司だが)が斧だったり、ヘルマニビスなどの強力な斧を入手しやすいのも追い風。
しかもリッチ本人とも抜群の相性を誇るため、フェスが来るたびに怨嗟の声が聞こえるとか聞こえないとか…。
しかし、何の因果か彼女がかつて惨敗させたバザラガの得意武器も「斧」である。
関連イラスト
※pixivに投稿されている関連イラストはりっちょの方が圧倒的に占めている。
関連タグ
エウロペ:同じく「召喚石としての効果が微妙」、「マルチバトルでの旨味が少ない」、「プレイアブルでの性能が高い」という似た者同士
ユニ(グラブル):同じく解放武器が「特定属性キャラの与ダメージ上昇」(ユニの場合は光)と「装備している武器数が多いほど攻撃力上昇」(ユニの場合は楽器)のスキルを持ち、リミテッド、種族が星晶獣つながり。ただし、ユニは星晶獣なのかは若干疑わしいが(システム上は星晶獣で分類される)。