スラオシャとは、ゾロアスター教に登場する中級神霊(天使)の一人である。
綴りは【Sraosha】
概要
最高位の善霊「アムシャ・スタンプ」の下位である中級神霊ヤザタ(ヤザド)の一柱。
その名は『聞くこと』を意味し、「聴取」と「従順」を守護するという。
その名が示す通り、地上で危難にあえぐ人間たちの声を聞き、それを主神アフラ・マズダに伝える役割を持つ。また日没とも下界に降り立ち、憤怒と暴力の悪魔アエーシュマを相手に戦いを繰り広げるともされる。
死者の魂が死後に必ず通るとされる「判決の橋」の三柱の裁定者の一柱であり、同時に三柱の神霊の中で唯一、死者の旅路を見守る守護者としての役割も負っている。
地域支配の権限がイスラム教に移った中で、アッラーの御使いの天使として生き残った数少ない存在であり、スルシュ(Surush)と名を変え、ときにジブリールと同一視される。