CV:白石涼子
主人公八坂一が、2005年頃夏休みで横浜市東急東横線沿線の母方の祖父宅に遊びに行った際に近所で出会ったどこか古風な少女で、あだ名は「あらし」。
その正体は毎年夏だけに現れる60年前の空襲で死んだという女子高校生の幽霊で、理由は不明だが男の子と手を繋ぐことで過去へとタイムトラベルする事ができるという能力を持っている。
その夏では一と過去へ跳べる事が判明し、人助けや自分と幽霊の仲間たちの真相に迫るために奔走する。
見た目は普通の人間と何も変わらないため、一や他の現代の知人たちも当初はまさか幽霊だとは信じていなかった。
しかし60年前の人間である証拠の写真が見つかり、徐々に幽霊であることが認知されていく。
ちなみに現代の幽霊としての彼女は写真や映像に写らない。
実は使用人がいるほどの資産家令嬢であったが、性格は奔放で豪快。
現代では母校のセーラー服や成り行きでアルバイトする事になった喫茶店・方舟の制服姿を着用しており、時には街中をスケートボードで走り回りおよそお嬢様とは思えない砕けた口調で話す。
もともと気の強い性格でかなり腕も立つため、中学生のときから自宅から馬に乗っていじめっ子退治に向かうなどしていた。
親友のカヤ・バーグマンからはもっとお嬢様らしい気品を身につけるべきだと度々心配されている。
また少々物覚えが悪い。
歳の離れた兄の麟太郎は、おそらく海軍兵学校を出て26歳で少佐までに昇進したエリートであったが、乗艦した戦艦大和の最期と共に戦死している。
その兄の親友として方舟の元のマスターである丸山店長とも長い付き合いであった。
終盤で、横浜大空襲時は特に被害が大きかった地区の一つである東神奈川駅周辺での臨死体験が原因で幽霊としての彼女が誕生した事が明かされた。
ネタバレになってしまうが、結果的に彼女は戦争を生き抜き最終回ではおそらく老婆となって数年後に成長した一と再会する。
ただし連載が唐突とも思われる終わり方であったので、彼女の生還劇と登場人物たちのタイムトラベル能力の明確な原理などが明かされる事はなかった。