概要
CV:松本忍
ファーガス神聖王国の前国王で、ディミトリの父。また、ディミトリの伯父であるイーハ大公リュファスの弟。本編開始から4年前の「ダスカーの悲劇」により、ディミトリ曰く「眼前で(襲撃者に)首を刎ねられ」て崩御した。
ディミトリの幼馴染フェリクスの父である、フラルダリウス家当主のロドリグとは親友で、王となってからも公の場以外ではタメ口で語り合う仲が描かれている。
ロドリグを前にした時の一人称は「俺」。
以下に本編・風花雪月無双のネタバレあり
人柄
ディミトリ曰く「誰よりも強い父」、ロドリグ曰く「悪友」。
ギルベルトから「(ランベールとロドリグは)兄弟のように育ってきた」とも言われている。
特に士官学校を共にしたロドリグからは「何度も一緒に講義を抜け出して」と言われており、それなりに不真面目な部分が窺い知れる。
また、若い頃より多くの武功を上げており、とある支援からは「戦にしか能のない男」とこぼしていた模様。
他、上記と同じ人物の支援によっては「演技や嘘を吐くのが下手」とも言われている。
青獅子の学級及びファーガス神聖王国の関係者からは人徳者のように語られる事が多いが、義理の兄であるアランデル公からは(それが果たして本当の彼の言葉かは分からないが)、「野蛮な男」とも称されており、人によっては粗野な人物と映る事もあった可能性がある。
本編以前
生前においては急進的な政治姿勢を取っており、それにより主に西方の王国貴族から反感を買っていたことが本編において語られている(それどころか、殺害してでも止めようという意思すらあったことが、スピンオフ「無双風花雪月」で西方貴族たちの口から述べられている)。ただし、具体的にどのような政策を打ち出していたかは、作中では言及されていない。
とはいえランベールの治世下においては、帝国の女学者コルネリアを重用して疫病を食い止め、長年ゴーティエ家が防衛に努めていた北方民族スレンとの戦闘に成果をあげ、ダスカー民族とはそれなりの親交関係を築いていた。
ディミトリの"継母"に関して
ランベールは、後妻としてパトリシアという女性を娶っていた。
彼女の素性はアドラステア帝国の貴族であるアランデル公の妹にして、黒鷲の学級の級長である第四皇女エーデルガルトの生母アンゼルマである。政争に敗れて旧友コルネリアの手引きで帝都から逃れてきたところを、ランベールに見初められ妻として迎えられたとのことだが、詳しい経緯は本編でも断片的にしか語られておらず、不明な点が多い。
後妻パトリシアは元々アドラステア皇帝イオニアス9世の側室であり、つまるところ人妻の立場にあった。ランベールの行いは醜聞としかならない為、親しい者以外には事情は伏せられており、後妻となる王妃がいる事すら公にはされていなかった。
この件によって、ディミトリとエーデルガルトは義理の姉弟の関係を結ぶことになるが、当時の本人達は知らぬところであった。
しかし継母という立場に在りながらも、ディミトリからは大いに好かれていたようで、生母のことを殆ど覚えていないディミトリにとって「母」は主にパトリシアの事を指している。
その後、パトリシアは会談のためランベールとディミトリと共にダスカーに向い、件の惨劇「ダスカーの悲劇」に巻き込まれたが生死は不明となっている。
「ダスカーの悲劇」
結論から言えば、ダスカーの悲劇の目的の1つはランベールを罠に嵌めて殺害することにあった。
本編ではこの辺りの描写はかなり断片的で、王国の闇に深く関わっているコルネリア以外では、ランベールの内縁の妻であるパトリシアと、ダスカー征伐にて武功を上げた西方貴族のクレイマン子爵が関与していたことぐらいしか描かれなかった。
パトリシアについてはコルネリア本人から「ダスカーの悲劇はパトリシアが望んで起こしたもの」との証言があった。また3年間王国に亡命していたことも知らされず、「会えずじまいだった実の娘エーデルガルトに一目会わせてほしい」と望んだパトリシアに対して、王であるランベールの首と引き換えに望みを叶えることになっていたということも語られている。
裏付けとして、襲撃の際パトリシアの乗る馬車には手出ししないよう命じられていたという当時の実行犯の証言もあったが、メタ的にこの辺りの真実を明らかにするような回想などは特になく、王国ルートでも真相は明かされなかった。
クレイマン子爵についてはコルネリア死亡後に尋問され、ダスカーの悲劇への関わりと「急進的な政策を行うランベールを少し脅かすだけだった」という参加の動機を語ったが、ダスカーの悲劇に他の誰が加担していたのかについては語ることはなかった。
こうした本編での歯切れの悪さを補完するように、後の作品で補足説明が追加されていく。
まずDLCで追加されたハピの支援会話によれば、パトリシアは決して善人を装っていたわけではなく、監禁されていたハピを見て憤るような心優しい面もちゃんとあったとのこと。
そして「風花雪月無双」の「青燐の章」で更にしっかりした補足が入った。
まず、本編ではほとんど物語に関与しなかった実兄・イーハ大公リュファスが首謀者レベルで事件に絡んでおり、コルネリアともグルであった。
リュファスは「風花雪月」第1部の2年前であった内乱にディミトリを出陣させ、その折に殺害しようとも図っていたが両方とも失敗していた。もっと言えば、平時もリュファスは護衛という名の監視を四六時中ディミトリにつけていたという。
その上、アネットの伯父であるドミニク男爵を除く多くの西方貴族がランベールを邪魔に思っており、ダスカーの悲劇への関与を知って憤ったドミニク男爵による追及を受けても「仕方のないことだった」と開き直る態度を見せた。
こういった新情報からするに、ランベールは間違ったことはしていないもののかなり恨みを買っており、潔白なイメージとは裏腹にかなり混沌とした政争の真っ只中に身を置いていたことがわかる。
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