この記事では原作及び村田雄介版『ワンパンマン』の最新話までのネタバレを含む。
「黙れ」「没収だ」
概要
原作、及び村田版『ワンパンマン』に登場する、地球に干渉する謎の存在。
正式な名称は不明ながら、その存在を認知する一部の者からは「神」と呼ばれている。
自身が見込んだ人物に力を授ける能力を持ち、ホームレス帝を始めとして幾人もの人間・怪人を“代行者”に仕立て上げた。
その目的は明らかにされていないものの、“代行者”となった者達は総じて人類にとって極めて有害な存在に成り果てる。
ONE版
64撃目でホームレス帝の話の中で初登場。
人類の愚かさを悟り、下等な扱いを受ける屈辱から自死しようとしていたホームレス帝の前に現れ、強力なエネルギー弾を無尽蔵に放つ力を授ける。ホームレス帝はその力を“神通力”と表現した。
しかし80撃目ではゾンビマンに追い詰められたホームレス帝を見限り、「没収だ」の一言と共にホームレス帝から力も命も奪い尽くし屍へと変えてしまった。
村田版
148話で原作同様ホームレス帝の話の中で初登場する。
その後、154話で怪人王オロチが見つけた古代遺跡の壁画に巨大な人型の姿で描かれている描写がある。
村田版ではより本格的に物語に関与しており、183話でサイタマ・閃光のフラッシュ・マナコが“キューブ”に触れた事で彼らと交信が可能となりテレパシーを送る。力を与えるに足る器かを見定めるべくキューブに触れて念じるよう指示するが、直後にブラストが現れキューブを回収。交信を絶たれた。
ホームレス帝から力と命を奪う流れは原作同様。その際には月の裏側から立ち上がるような演出がなされた。
その後、新たな“代行者”を確保すべく瀕死のタツマキにブラストの姿に見せかけて接触するも、本物のブラストではないと見破られ失敗。舌打ちを漏らして消える。
次にはサイタマと激闘を繰り広げるガロウに目をつけ、戦いの余波で空間が歪んだ隙にブラスト達の次元封鎖を突破。敗北寸前のガロウにバングの姿で接触する。これもまた偽物と見破られるも、僅かでも手に触れてしまったガロウに力を授け手先にする事に成功した。
力の完全な付与には至らなかったものの、ガロウは自覚できないレベルで自身の行動や理念をコントロールされてしまい、“神通力”を用いて繰り出す技はどれも生物の生存そのものを脅かす有害で破壊的なものとなっていた。
しかし、力を授けたガロウを以てしてもサイタマを超える事は出来ず、更にタレオの死を目の当たりにした事でガロウは完全に戦意を喪失する。自我を完全に取り戻し、サイタマを時間逆行させる為の行動に出たガロウに対し、「神」は見切りをつけて「黙れ」と宣言。ホームレス帝と同様、ガロウの力と命を没収した。
考察
「神」の正体は不明ながら、目的は地球にとって不利益となっている人類の絶滅であるという説がほぼ確実視されている。
また第1話で登場した怪人ワクチンマンはホームレス帝の“神通力”とそっくりな力を振るっており、災害レベル“竜”である事や地球の意志によって遣わされたといった台詞も含め、「神」から力を受けていたのではないかという推測も強く支持されている。
直接の描写は無いものの、サイタマとガロウの対決の直前に現れた大怪蟲ムカデ仙人も「神に仇なす忌むべき拳を滅すべく遣わされた」といった台詞を言っており、こちらもエビル海洋水ともども「神」から力を授かった怪人である可能性が高い。
関連タグ
ワクチンマン、ムカデ仙人、エビル海洋水:「神」の力を授かった可能性が在る者達
戦慄のタツマキ:「神」の力を授かられそうになった者