複数の出版社に、同一もしくは類似した名称を持つキャラクターが属しているが、一般に "Wonder Man" といえばMARVELの超人を指す。
概要
ワンダーマンは生身の人間のように見えるが、その肉体は固体化したイオンエネルギーで形成されており、「ムジョルニアを持っていないソー」「本気で怒る前のハルク」と互角のパワー、無敵に近い耐久力の他に、敏捷性、高速飛行など多様な能力を持つ。
本名はサイモン・ウィリアムズ(Simon Williams)、初登場は『The Avengers #9』(1964年)。
アベンジャーズと敵対するバロン・ハインリッヒ・ジモが率いるヴィランチーム「マスターズ・オブ・イーヴィル(Masters of Evil)」の新メンバーとして参加。
実家はスタークのライバル企業。兄と共謀して横領を目論むも、失敗して投獄される。
保釈金を立て替えてもらった縁で MoE に加入、ジモの改造手術によってイオン超人となり、「アベンジャーズに参加希望のヒーロー」を装って潜入することに成功、アベンジャーズは窮地に陥るが、戦いの中で正義の心に目ざめたワンダーマンはアベンジャーズを救うべく自らの命を犠牲にした。初登場と同じエピソードで戦死しているのである。
サイモンの死を嘆いた兄・エリック(Eric Williams)が、グリム・リーパー(Grim Reaper)と名乗りウルトロンと結託。
彼らとアベンジャーズとの戦いの中で生まれた人造人間ヴィジョンは、オリジナル・ヒューマントーチの肉体(のちにスペアパーツだったことが判明)に、ワンダーマンの脳波パターンを再現した人格が宿った存在である。
その後紆余曲折を経て、サイモン・ウィリアムズ本人がワンダーマンとして復活。
1991年には単独で主人公を務めるシリーズ『Wonder Man』がスタート、1994年まで全29巻が刊行された。
このシリーズで、サイモンから放出されたイオンエネルギーを浴びて超人化した八人の人間がクレイジー8(The Crazy 8)というチームを結成。
その一人であるオーター(Auteur)ことアレックス・フローレス(Alex Flores)はサイモンと交際・婚約に至ったが、後に解消された。
2011年、オズボーンのアベンジャーズが崩壊し、復帰したキャプテン・アメリカを中心にアベンジャーズが再編されるが、参加要請を拒否したワンダーマンは「実態が善であれ悪であれ、アベンジャーズの存在そのものが地球圏に災厄を招く」として、私利私欲や怨恨ではなく「アベンジャーズを解散させる」ことを目的としたチーム「リベンジャーズ(The Revengers)」を結成する。