サザエさんとその一家
磯野家
フグ田家
その他
誤解
『サザエさん』に詳しくない人からは「磯野サザエさんのお宅は、ご両親と3人のお子さんとの3世代同居で、夫のマスオさんは婿養子」となどと思われたりするが、これはとんでもない間違い。上記の通りカツオとワカメは波平とフネの子である(つまり、カツオはサザエの弟であり、サザエのことを「姉さん」と呼んでいる)。また、マスオは婿養子ではなく妻の実家と同居しているだけである。マスオ・サザエ・タラオの3人はフグ田姓であり、磯野姓ではない。日本会議などの保守的家族論を奉じる団体からは「日本の伝統的な家族のあり方」として磯野家がよく引き合いに出されるが、実は磯野家は「熟年夫婦と高齢出産で生まれた未成年のきょうだい2人に、成人した長女夫婦と幼い孫が同居している」という、3世代同居家族としては変則的なものなのだ。ただし、同様に新聞連載の長寿漫画として著名な『コボちゃん』の田畑家も、田畑早苗の兄弟姉妹(田畑小穂のおじ・おば)と同居していないだけで同じ構成だったりする。
マー姉ちゃんの「磯野家」
1979年度前期連続テレビ小説『マー姉ちゃん』に登場する主人公一家も「磯野家」である。(モデルはサザエさんの作者である長谷川町子の家族)
マー姉ちゃん版
・磯野マリ子……主人公。元々は挿絵画家だが、のちに妹のため「姉妹出版」という出版社を立ち上げる。
・磯野マチ子……マリ子の上の妹。もう一人の主人公。漫画家。田河水泡の弟子。
・磯野ヨウ子……マリ子の下の妹。姉の伝から菊池寛の弟子となる。
・磯野はる……三姉妹の母。病気で夭逝した夫に代わり、女手ひとつで姉妹を育て上げる。