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超魔ゾンビの編集履歴

2022-10-14 10:18:54 バージョン

超魔ゾンビ

ちょうまぞんび

「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」に登場するモンスター。

「ワシの理想!!」

「それは、自分の肉体はいっさい、傷つかずに思い通り動かせて、なおかつ、一方的に敵をいたぶれる…」

「そんな能力っ…!!!!」


CV:岩田光央(2020年版)


概要


光の魔法陣攻防戦の終盤に登場する死霊型モンスター。超魔生物の三体目であり、大破邪呪文ミナカトールの魔法円を守るべく地上に残った戦士たちが最後に戦った相手でもある。

『魔軍指令補佐ザボエラ』が開発した超魔生物の中では二体目から、当初は「超魔生物第2号」と呼んでいた。


切り札として作り上げ、魔界の精鋭怪物数百匹の骸を魔法力によって超魔合成したキメラである。死体故に自我はなく、胸部に乗り込んだザボエラが魔法力によってモビルスーツのように動かす。


まだ息のあった魔界の精鋭怪物らを殺害し、死体に変える。即ち、初めから死ぬ前提として捨て駒にするつもり。これはザボエラの「出世で他者を踏み台にする冷酷さ」を端的に表現する。


名前はなげやりだが、実力は高く、地上のノヴァクロコダインらといった戦士たちを圧倒し、ロン・ベルクの一撃でも堪えないタフネスを見せる。基本戦法は巨体を活かした肉弾戦。魔法や飛び道具は使わず、両の手の甲に仕込んだ刃『ボーンスキュル』を使う。


最大の特徴はそのフィジカルの強さ。

数多のモンスターの死肉を超凝縮した体はゴムのように柔らかく、打撃や斬撃を受け流すのには最適。内部の操縦者にはほとんどダメージが無く、並みの呪文にも強い。その防御力は、怪力を誇るクロコダインのグレイトアックスでも歯が立たなかったほど。

またザボエラの創り出した猛毒により、仮にその肉壁を貫いたとしても武器は腐食して役に立たなくなる。


単純なパワーであっても、高い身体能力を持つクロコダインを「非力」と嘲笑い、押し勝つ腕力を持つ。

強固な装甲とパワーに機動力を持たせて蹂躙するという理屈は戦車のコンセプトと同じなため、上記でザボエラ本人が言っている通り、「自分の肉体はいっさい、傷つかずに思い通り動かせて、なおかつ、一方的に敵をいたぶれる」としてはまさに最適と言える。


とはいえ、それだけの能力こそあれど「敵の拠点や障害の粉砕」や「敵兵の排除」ではなく「敵をいたぶる発想に行き着く思考、素材が味方の死体、重傷を負っていた味方を殺害しているあたりはノヴァの「最低の発想」の非難は止む無しである。


弱点は死体故に回復呪文などによる再生不能。これは閃華裂光拳に対抗する処置だが、同時に強力な物理的ダメージを受けた際の処置が施せない。最も対抗策が限られる以上、自ら欠点とは歯牙にも欠けないだろう。




2020年版では原作よりも体躯が大きい。細かい部分で修正がされ「事前にモンスターに手を加えていた(フローラによる言及)」「猛毒によって武器を腐食させる」などが削除された。


活躍

ミストバーンに見限られたザボエラは、このまま成果もなしに大魔宮へ逃げ帰れば処刑されるという末路が待っていた。クロコダインから降伏を勧められるが、これを哄笑して一蹴。瀕死の部下たちを殺害し、その死体を合成することで超魔ゾンビを誕生させる。

超魔ゾンビの力はまさに圧倒的であり、ロン・ベルクの斬撃でも肉を断てず、格闘戦を挑んだクロコダインすらも非力扱いした。そのままミナカトールを構築する魔法円を消滅させんとフローラたちに迫る。

だがノヴァが命を懸けて超魔ゾンビに挑もうとする姿に感銘を受けたロン・ベルクは、切り札の試作品「星皇剣」を呼び出す。お互いに隠し持っていた切り札をぶつけ合うが、ロン・ベルクは逃げに徹し一切攻撃を仕掛けない。


調子づいていたザボエラがロンが放つ気迫に圧され、恐怖を露わにする。それを振り払うように襲い掛かるが、仲間を殺してまで生み出した兵器と、仲間のために傷つく覚悟を以て取り出した武器。既に勝負は見えていた。




かくして、十字の餞別の前に倒れる。行動不能となった超魔ゾンビから命からがら抜け出すザボエラはクロコダインによって引導を渡される末路を辿る。


改良点

以前妖魔学士ザムザが超魔化した際には、「過剰に回復させられすぎると細胞が壊死する」という欠点があり、過剰回復呪文や閃華裂光拳に対して弱かったが、これに関しては生体活動が停止している肉体から通用しない


また、改造による強さと引き換えに生命力を消費する問題をモンスターを改造して操ると言う形で解決している。


圧倒的な強さであったがそれ以上の力を持ってすれば破壊できるようで、最終的にロン・ベルクの『星皇十字剣』に斬り捨てられた。

しかし星皇十字剣とてロンの両腕に致命的な傷を負わせるものであり、それほどの力をもってしないと打ち破れなかった超魔ゾンビの強さを証明するものでもあろう。


敗北後、ルーラも使えないほど魔法力を消耗していた様子から、難点として操縦には膨大な魔法力を用いるらしい。現にロン・ベルクとの戦いでは、攻撃に回っていたザボエラの方が息切れを起こしており、これは魔法力の消耗によるものと思われる。魔法力が尽きるのは燃料を失うにも等しい。作動中は呪文が使えず、被験体と同様の問題点が再浮上し、改良を必要とする余地がある。

これらの点から長期戦は苦手だと想定でき、劇中では味方側が「ミナカトールの魔法陣の防衛」という目的がさしたる問題にはならなかったが、一般的な戦場では魔力切れを狙われて無力化される可能性もある。


自己保身と合理主義の権化である性格と「前回の課題をすべてクリアして初めて改良と言う…!!」と宣う科学者としてのスタンスを考えると、『ミストバーン』に切り捨てられなければこの場で使用するつもりのない試作・試験品レベルだったと見られる。


由来

本キャラは1994年の週刊少年ジャンプで行われた「オリジナルモンスター大募集」のコーナーの「三条賞」に選ばれた公募キャラ「ハイパーザボエラ」がモデルとなっている。ちなみに「堀井賞」は大魔宮動力炉の番人・ゴロア、「稲田賞」はキルバーン所蔵品のジャッジが該当。


小話

超魔ゾンビは、第二話に登場した賢者バロンが乗り込んだキラーマシーンとまったく同じコンセプトの敵である。こちらはハドラーが討たれたことで活動を停止していたが、司教テムジンの改造によって搭乗者の魔法力で動くように改編され、強靭な装甲であらゆる攻撃を弾き返す。


関連項目

ダイの大冒険 魔王軍(ダイの大冒険)

アンデッド フランケンシュタイン パワードスーツ

夷腕坊るろうに剣心の登場人物。正体は死肉から製造された操り人形。搭乗者も「私欲のために強者を利用する中年」とザボエラと共通点がある。

不二:同じくるろうに剣心の登場人物。拠点防衛に残った主人公側の人物たちが戦った最後の相手であり、その際に戦ったのが最強の剣豪であるなどシチュエーションがよく似ている。

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