TOEIC(トエック、トーイック)は、英語のネイティブスピーカー(英語を母国語とする人のこと。イギリス人、アメリカ人、オーストラリア人などが該当する。)でない人を対象とした英語の検定試験のこと。
概要
Test of English for International Communication の略で、アメリカの Educational testing service という会社が行っている、リスニングとリーディングからなる990点満点の試験。就職活動や理系であっても大学院入試で最近必須になってきており、昇進の条件にこのスコアを要求することも少なくない。
スコアが高くても全然話せない人も居るが、英語力をはかる基準とされている。似たものに英検(実用英語技能検定)があるが英検と違い何級に合格不合格という評価方法ではなく、スコアの高低で実力を測る。このため、「とりあえず受けてみて、現在の実力を調べる」という使い方ができる。
現在、日本では英検よりも社会的評価が高い試験とされている。
アメリカの会社が行っているが、イギリスなどその他地域の英語も対象としている。
なお、TOEICのスコアを英検で換算すると、600点で英検2級、750点で英検準1級、900点以上で英検1級に相当すると言われる。
評価
TOEICで測定されるのはリーディング・リスニングの能力のみであり、スピーキング・ライティングといったアウトプットの能力は測定されない。
これは、「リーディングとリスニングの能力が分かれば、他二つの能力も連鎖的に推測できる」という考えによるものであるが、高得点者でもアウトプットは全くダメという人が多いため、この基準に疑問を呈する声は多い。
そうした声に応えてか、2007年からはスピーキング・ライティング能力を測る「TOEIC S&W」という試験が始まっている。
また、「世界50ヶ国以上で実施されている」という謳い文句ではあるが、実際の受験者は大半が日本人と韓国人であり、英語力を測る指標としては国際的には認められていないのが実情である。
口さがない者からは、「TOEFLが難しいから、日本人向けにTOEICを作ったんだろう」とも言われている。
そのTOEICも難しいという人のために、「TOEIC Bridge」という初心者向けの試験も実施されている。