「マリオ」とちょっとおかしな「ラビッツ」が宇宙を救う!?
概要*
任天堂のマリオシリーズとUbiSoftのラビッツのクロスオーバー作品第2弾。マリオとラビッツたちが、未知なる惑星を冒険しながら、宇宙の危機を救うストーリーが展開される。2022年10月20日に発売され、日本語版は同年の12月2日に発売される。
キングダムバトルにおけるラビッツらの面白おかしいギャグは健在しつつも、宇宙の存亡や環境汚染などのシリアスな要素、宇宙の旅やスターピースといったスーパーマリオギャラクシーを中心に、歴代のマリオ作品のオマージュが多くみられる。
そしてラビッツと言えば「ブワーッ!」と言った鳴き声が特徴だが、本作のラビッツはあるAIによる翻訳のおかげでどのような喋り方をするのかわかるようになった。もちろんこれはマリオの仲間であるラビッツらも例外ではない。日本語版ではラビッツ側とオリジナルキャラを日本語声優が演じる。
音楽は前作のキングダムバトルを担当したグラント・カークホープに加え、「マリオ&ルイージRPG」「キングダムハーツ」などの数多くの作品で活躍した下村陽子、「オリとくらやみの森」「ARK」の作曲を行ったガレス・コーカーが本作の世界を彩る。
本作は、2022年12月9日に行われたThe Game Awards 2022にて、BEST SIM/STRATEGY 部門にノミネートされた5作品の中で受賞した。
システム
新しくなったバトルパート
スライディング/チームジャンプ/ターン制はそのままに、バトルパートのマップがマス目からシームレスに変わり、キャラクターは円形状の移動範囲内で、各キャラクター2回までコマンドを選び、ウェポンによる攻撃が行われるまで自由に動けるようになった。
メインとサブに分かれていたウェポンおよびスペシャルスキルは一人につき一つとなり、スキル使用時に流れるキャラクター固有のムービーは必見である。
また、戦闘中でのみアイテムの使用が可能となり、うまく使いこなせば不利な状況も一変できる。
スーパーエフィクト
これまではクリティカルで追加効果が出るスーパーエフェクトに属性の概念が追加。
対応する属性をもつ後述のスパークスを連れていくと耐性属性が付与され、本作に登場するテキはそれに加えて弱点属性をもつようになった。
- ニュートラル
属性なし。
- ファイア
炎属性。前作と同様、受けると追加ダメージと共にランダム移動が発生し、敵味方問わず触れたキャラクターにも燃え移る。
- スプラッシュ
水属性。バウンズと同じ効果で強制ジャンプが発生する。
- ウィンド
風属性。プッシュと同じ効果で強制移動させる。
- アイス
氷属性。前作とは効果が変わり、ハニーのようにキャラクターの移動を出来なくする。
- ポイズン
毒属性。新しく登場した属性であり、敵味方のターンのはじめ毎にスリップダメージを受ける。
- エレキ
雷属性。新しく登場した属性であり、受けたキャラクターに感電による追加ダメージを与え、近くにいるキャラクターの味方も感電させる。
- バンパイア
前作と同様、バンパイア状態のキャラクターを攻撃すると、与えたダメージの何割かを自身のHPにする。
自由度が上がった探索パート
一本道のステージクリア式だった前作から一変、オープンワールドのシンボルエンカウント方式となり、ワールド内をうろつくテキに接触するか、進行を阻むダークメスに触れるとバトルパートが開始される。もちろん、前作の謎解き要素は健在である。
ワールドの道中では、コインを使ってアイテムを販売し、バトルの前に回復を行ってくれる商人や、各惑星におけるクエストといったRPG要素が強くなった。
スキルプリズム
バトルに勝利すると経験値を手に入れてレベルアップし、スキルプリズムを1つ獲得する。
スキルプリズムは前作のパワーオーブと同じく、キャラクターのステータスをあげたりウェポンやスペシャルスキルに追加効果を与えたりでき、いつでもリセット可能。
特定の敵を倒すと手に入れるゴールドプリズムは、スパークスに関するスキルを上げる代わりに、一度使用するとなくなるので、誰に使うのかは慎重に選ぶように。
ストーリー
ラビッツとメガバグの騒動が収まり、マリオ達はラビッツとピーチ城で気ままに暮らしていた。
そんな日常の中、チコとラビッツが合体したような不思議な生き物達が空から落ちてきた。彼らを追って現れた巨大なマンタのような怪物、巨大マンタを従える恐るべき敵「クルサ」によって、キノコ王国の平和は砕かれてしまう。
タイムセンタクキを改造して製造されたスペースウォッシャー号に乗り、巨大マンタとクルサからなんとか逃れたマリオ達は、不思議な生き物「スパークス」から、彼らのママであるロゼッタが危機的状況に陥っている事を知らされ、闇の勢力から宇宙を救う壮大な戦いに挑む。
キャラ紹介
宇宙を救うヒーロー、マリオとラビッツに新たな仲間たち
前作はマリオは先頭かつ固定メンバーだったが、本作では9人のキャラクターので中からパーティーを組むことが出来る。
- オールラウンダー マリオ
ご存じ我らがミスター・ビデオゲーム。宇宙からやって来た謎の敵、クルサの魔の手からスパークスと宇宙を救うべく、3度目の宇宙の冒険に向かう。
ウェポン:ツインザッパー
2丁拳銃になったブラスター型のウェポン。2回攻撃が可能で、1回ずつ敵を選べる。レベルアップすればチームジャンプ中でも使用可能。
スペシャルスキル:ヒーローサイト
射程距離内で動いた敵を攻撃する。
- ロングアーチャー ルイージ
マリオの弟であるおなじみ緑の人気者。
ウェポン:ロングシューター
エネルギーアローを発射する弓型ウェポン。敵との距離が遠いほど与えるダメージが増える。
スペシャルスキル:アイアンビジョン
視認可能な範囲内で動いた敵を攻撃する。レベルアップすればブロックを無視してテキを射抜く。
- プロテクトシューター ピーチ姫
キノコ王国のお姫様。いつもなら自分をさらうであろうクッパとも手を組むことに。
ウェポン:ラビソルキャノン
ラビッツをモチーフにした傘型ウェポン。前作のブームショットと同じ性能を持ち、扇状の範囲内のテキを全員攻撃する。距離が近いほど与えるダメージが増える。
スペシャルスキル:チームプロテクト
味方をブキ攻撃とスーパーエフェクトから守る。
- パンチファイター ラビッツマリオ
CV:間宮康弘
マリオがモチーフのラビッツ。美女に弱い。
ウェポン:メガパンチャー
ガンドレット型ウェポン。扇状の範囲内の敵1体を指定し、範囲内の敵も巻き込んで複数回攻撃を与える。
スペシャルスキル:カウンターブロー
ブキ攻撃を受けた際、射程距離内でカウンター攻撃を仕掛ける。
- ウェポンブレイカー ラビッツルイージ
CV:松重慎
ルイージがモチーフのラビッツ。前作から服装が一新してよりルイージっぽくなった。
ウェポン:くるくるバーン
フリスビー型のウェポン。ハーフブロックを無視して複数の敵を攻撃する。レベルアップすれば多くの敵を攻撃可能。
スペシャルスキル:ブレイクダウン
ダンスを踊ってテキの攻撃力を下げる。
- コンバットヒーラー ラビッツピーチ
CV:渕崎ゆり子
ピーチ姫がモチーフのラビッツ。ラビッツ側の主人公的存在であり、SNSと自撮りが趣味の癒し系(自称)。
ウェポン:トリプルアーチ
ミサイルランチャー型ウェポン。ハーフブロックを無視して敵に複数回ダメージを与える。ちなみにスマホをアタッチメントにしてセルフィーができる。
スペシャルスキル:ヒーリング
自分と周囲にいる味方を回復。おそらくインスタグラムのいいねが原動力。
- スリープシューター ラビッツロゼッタ
CV:松井恵理子
新たに仲間となるロゼッタがモチーフのラビッツ。いつも眠たげだが何らかの使命を背負っている。
ウェポン:ブルブルドッカン
スパークスのぬいぐるみを模したウェポン。前作のマシンガンのように複数発の連続射撃を放つ。
スペシャルスキル:ダルスランバー
持っている本のページを開き、周囲にいる敵を全員眠らせる。
- ブレードファイター エッジ
CV:行成とあ
新たな仲間である、パンクファッションに身を包んだ本作のオリジナルキャラ。ラビッツにない特徴として、顔の模様が無い・臼歯じゃなくギザギザの歯が生えているなど謎多き女性。
ウェポン:フライングブレード
剣を投げ飛ばし、直線状にいる敵を攻撃する。剣はブーメランのように戻ってくる。
スペシャルスキル:ストームブレード
剣を構え、近寄ったテキを切り裂く。
- クラッシュコマンダー クッパ
前作で、我が子クッパJr.のやらかしに、前作のラスボスメガバグと融合したりと散々な目にあった悪の大魔王。クルサに操られた部下たちを助けるため、マリオ達と共闘する。
ウェポン:カイザーバズーカ
重厚感あふれるロケットランチャー型ウェポン。範囲内のテキを爆破する。
スペシャルスキル:メカアーミー
ラビッツメカクッパを召喚し、近くにいるテキを追跡して爆破する。
小さな頼れる助っ人 スパークス
本作の原題である「Sparks of Hope」とは彼らスパークスの事である。チコとラビッツが融合した存在であり、個体ごとに非常に強力なエネルギーを持っている。そのエネルギーを奪わんと、クルサ率いる闇の勢力に狙われている。スパークスという命名はラビッツルイージが提案したもので、ビーポは当初チコビッツと呼ぼうとしていた。
スパークスは1人につき1~2体連れていくことができ、それぞれが攻撃・防御・サポートでマリオ達の戦いを有利にする。
- パワステラ
最初に仲間になるスパークス。味方の攻撃力を上昇させる。
- パイロゲドン
燃える雲を乗りこなす赤いスパークス。ファイアに耐性が付き、ファイアの隕石を落とす。
- エレキスタ
エレキへの耐性を付け、ウェポンにエレキのスーパーエフィクトを与える、シビれる黄色いラビッツ。
- ダミゴエコー
拡声器片手に大声を出して敵を追いはらう白いスパークス。
- QQレスキュ
金ぴかなこのスパークスは、ダウンした味方を復活させる。
- テンペスクエイカ
ウインドの耐性に加え、ウィンドのスーパーエフィクトをキャラクターの周囲に起こす太っちょスパークス。花を飾ってるオシャレさん。
- ダンシンミラー
このスパークスのきらめくダンスが始まれば、たちまち敵はそのトリコ。
マリオの協力者たち
CV:後藤ヒロキ
前作にも登場した、マリオらをナビゲートするスーパーマージのAIプログラム。性格も前に比べてフランクかつ短気に。敵の調査やチームジャンプの飛行などの戦闘面、行く手を阻む謎解きでマリオ達をサポートする。
- ジーニー
CV:渕崎ゆり子
ラビッツ語の翻訳という目的の中でビーポに作られたAIプログラム。女性的な人格であり、親機に比べて大変高性能かつ冷静。敵の生態や惑星の情報を収集してデータベースにまとめるのが役割。
- イチキュッパ
ロボットの商人。様々なアイテム・戦闘前の回復をマリオ達に提供する。
惑星の住民
かつて宇宙をめぐる旅で、幾度となくマリオと関わったほうき星の魔女。チコ同様にスパークス達からもママと呼ばれている彼女に、闇の勢力による危機が迫っていた。
宇宙を脅かす侵略者
本作におけるテキ勢力。闇の物質「ダークメス」をバラまいて星を侵食し、スパークスの持つエネルギーを奪わんとする者たち。放っておけば宇宙は決して良くない結末を迎える事だろう。
闇の勢力を率いるボス。宇宙を彷彿とさせるローブをまとい、渦巻き状のフードの裏には赤い瞳が怪しく光る。その眼に睨まれると、精神を支配されてしまう。
- ミッドナイト
CV:優希知冴
スパークス・ハンターの1体である、幽霊のようなラビッツの少女。
- ベッドロック
スパークス・ハンターの1体である、レスラーの恰好をしたゴーレムのようなラビッツ。
彼女らの他にも、名前の判明していないハンターがいる。
- クッパ軍団
シリーズでおなじみのクリボー、ボム兵、カメックといったキャラ達。本作ではクルサの手で操られてしまう。
- 敵ラビッツ
ラビッツの遺伝子に様々な動物の遺伝子を組み込まれて生み出されたキャラ達。狼・豚・虎と見た目も実力も個性的。
DLCで登場するあのキャラ
UBIsoftの代表作「レイマン」シリーズの主人公。ラビッツのデビュー作では、彼らに捕まって見世物にされたり、自宅のテレビに住み着かれたりと、何かとラビッツとは浅からぬ因縁を持つ。
ワールド
マリオ達が訪れる各惑星たち。ラビッツ達が新天地を求めて定住したが、闇の勢力がバラまいたダークメス・テンタクルの影響により、惑星に異常事態が発生している。
- 春の惑星 テラ・フローラ
色鮮やかな花々と草原が広がる春風の惑星。この惑星の生命線であるフンスイ山に異常が起きてしまい、水不足によって植物が次々と枯れていく。
- 夏の惑星 トモシビビーチ
白い街と灯台がある常夏の惑星。しかし、厚い雨雲の影響により太陽が隠れてしまった。
- 秋の惑星 ガザーイ百景
美しい森と農村が点在する豊穣の惑星。そんな美しかった森の色は失われ、訪れる者を迷わせる魔境と化す。
- 冬の惑星 ゴーセツ峠
銀世界で輝く冬空の惑星。暴走したストーンヘッドの吹雪で、惑星が永遠の雪に閉ざされようとしていた。