概要
2006年以降、インテルが設計開発・製造するCPUの主力ブランド。主にメインストリームからハイエンドに属する製品にこのブランド名が与えられ、下位ブランドにPentium、Celeronがある。
ここではCoreシリーズだけでなく、後継のCore 2シリーズ、Core iシリーズについても述べる。
Intel Core(オリジナル版)
2006年、Intelは第5世代のPentium4である『Tejas』の発売を予定していた。しかし、発熱・消費電力の問題が解決できなかったため中止となってしまう。そこでインテルは、Pentiumシリーズに変わる新たなCPUを開発することとなった。
ノートパソコン用に開発されたPentium Mをベースに、高効率と低電力を目指して開発された。こうして誕生したのが『Intel Core』である。
Kikayon(キカヨン)
動作確認用のCPUで、商品化はされていない。
Yonah(ヨナ)
当初は第3世代PentiumMとして開発されていたが、発売前にこの名前となった。
ノートパソコン用として発売されたが、デスクトップパソコン用のマザーボードも発売された。
デュアルコア(2コア)の『Core Duo』とシングルコアの『Core Solo』が存在する。
Core 2 シリーズ
2006年に発売されたCPUで、Pentium Mの改良ではなく、Coreマイクロアーキテクチャとして完全に新規に設計された。これまで以上の性能と低発熱・省電力を売りにしており、一時AMDに奪われていたシェアを取り戻した。
このシリーズからデスクトップ版も登場した。
ハイエンドデスクトップ・ワークステーション向けの『Core 2 Extreme』、4コア4スレッドの『Core 2 Quad』、2コア2スレッドの『Core 2 Duo』、ノートパソコン用で1コア1スレッドの『Core 2 Solo』と、様々な種類がある。
Core i シリーズ
Core2シリーズの後継として現在に至るまで続いているブランドである。
最初の第1世代Core i(Nehalemマイクロアーキテクチャに基づく)製品は2008年から発売された。
上位モデルである『Corei7』、メインストリームの『Corei5』、家庭向けである『Corei3』、2017年から展開された最上位である『Corei9』のサブブランドがある。
2023年現在の最新世代は第13世代Coreプロセッサ(RaptorLake)である。
文字について
CPUモデルの末尾にアルファベットがつくことがあり、それを見ることでどのランクの製品か判別することができる。
現在使用されているデスクトップ向けのアルファベット
KS:最上位モデルで、K付きよりもクロックが上がっている。第9世代で初登場し、12/13世代でも使われている
K:オーバークロック対応
KF:K付きの内蔵グラフィック無しバージョン。第9世代で初登場
無印(アルファベットなし):通常モデルでオーバークロック不可
F:内蔵グラフィック無し。第9世代で初登場
T:低電力モデル。第2世代で初登場
現在使用されているモバイル向けのアルファベット
HX/HK/H:ゲーミングノート向け
P:メインストリームモデル
U:低電力モデル
過去に使用されているデスクトップ向けのアルファベット
XE:CoreXの最上位。XeonWへの統合に伴い第10世代をもって廃止
X:CoreXシリーズに使用。XeonWへの統合に伴い第10世代をもって廃止
C:iGPUを強化したモデル。第5世代のみ使用
R:CモデルをBGA1364用にしたもの。第5世代のみ使用
現在使用されているモバイル向けのアルファベット
XM:CoreX
QM/QE/HQ/MQ/EQ:ゲーミングノート向け
M/E:メインストリームモデル
Y:超低電力モデル。かつてのCoreMに相当