ネタバレ注意!
ここから先は、ゴジラファイナルウォーズのネタバレを含んでいます。ご注意ください。⚠
ゴジラとやらの相手はコイツだーっ!
データ
身長 | 140メートル |
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体長 | 150メートル(尻尾を除く) |
体重 | 10万トン |
デザイン:(モンスターX同様)寺田克也
概要
モンスターXの本来の姿。2004年時点でのゴジラシリーズ最後を飾る最悪にして最強の存在
そしてあのギドラ族の頂点に立つギドラの皇帝でありギドラの最上位種。
X星人が全滅すると同時に統制官の死がリミッター解除の合図となりモンスターXの状態から変身、その正体を現した。
キングギドラ同様3つの首と角が生えているが鱗は無く、足も2足ではなく巨重を重力下でも支えるためか4足歩行の怪獣となっており、背中には翼が付き体色も黒と金色になった。
単純な戦闘力は後述するが、基本的にあらゆる点でモンスターX時を上回っており、外骨格がはずれて出来た3つの首全てから発射する必殺技、“反重力光線デストロイド・カイザー”で相手を空中に舞い上げ、地面に叩き付ける等する戦法を得意としている。また、噛みついて相手のエネルギーを奪うこともできる。
また後述にてこのモンスターxことカイザーギドラだけはx星人の切り札なだけあってか本作に登場した他の怪獣達と違いm塩基による操作を受けているのか微妙な点がいくつも存在する。
戦闘能力
変身前のモンスターXの状態でもゴジラと互角以上に渡り合っていたが、カイザーギドラの戦闘力は変身前と比べて圧倒的に上昇しており防御力以外の全ての面でゴジラを遥かに上回っている。
変身前の必殺技“反重力光線デストロイド・サンダー”は、ゴジラの放射熱線と完全に互角の威力だったが、カイザーギドラの“反重力光線デストロイド・カイザー”は放射熱線を押し返しゴジラを吹き飛ばす程に威力が上昇している。尚、今作のゴジラの熱線はヘドラとエビラ、そして100m以上はあろうビルという推定15万トン以上はあるものをまとめて何百mも吹き飛ばし跡形もなく消し飛ばす威力がある。
その“反重力光線デストロイド・カイザー”は、単純な光線攻撃としても使えるが、照射し続けることで相手にダメージを与えながら空中に持ち上げ投げ飛ばす、落して叩きつける、地面を引き摺り回してビルなどの地形物にぶつけるなど多彩な攻撃も可能であり、こちらは動かずとも当たりさえすれば相手を一方的に蹂躙、攻撃可となんともチートじみた攻撃能力。
カイザーギドラはこちらを特に好んで使用している。
初撃の熱線を相殺しゴジラを吹き飛ばしたあとは、この光線だけで一方的にゴジラをなぶり殺すように弄んでおり、空中に持ち上げたゴジラの特に頭を重点的に叩きつけるなど残虐な攻撃を加えて、反撃も抵抗も許さず打ちのめしている。
また、格闘戦能力の高さも健在で、身軽さはなくなったが増大した質量とパワーは尋常ではなく前脚の蹴り一撃でゴジラを空中に放り投げるなど他の怪獣達とは比べ物にならないパワーを持っている。
3つの頭を使った噛みつき攻撃も強力でこちらも首の力だけでゴジラを持ち上げることが出来、上述のエネルギー吸収能力でゴジラのエネルギーを吸収、そのまま戦闘不能に追い込んだ。
光線能力、パワー含め極めて強大な反面、防御力がモンスタ-X時よりも低下してるのか(それともゴジラがパワーアップを遂げたからなのか)、後述の瀕死のゴジラが復活した際、モンスターX時には大してダメージを受けなかったゴジラの放射熱線で頭部を一つ失うほどのダメージを負っている。
自身の攻撃の“デストロイド・カイザー”も威力が高すぎるためか仮に自分の体の一部にでも命中した際、肉体が欠損、破壊しかねないダメージを受けているなど高すぎる攻撃性能も含めてその手の要素が目立つとも言える(モンスターXが硬すぎるともとれるが)。
その他自重が仇になる投げ飛ばし攻撃などはやはり有効のようで、連続で受けるとすぐには反撃は出来ない模様。
『全ゴジラ完全超百科』などの書籍では、ゴジラの熱線を防ぐバリヤーを張るとの記述が見られるが、劇中ではバリヤーを展開していると見られる描写はなく、劇中未使用の能力と思われる。
劇中での活躍
自身を呼び寄せたx星人達を乗せた母艦が破壊されようと特に戦闘力の低下もなくお構い無しにと顔色ひとつ変えずゴジラと戦闘続行。変身後、最初の光線同士のぶつかり合いを一方的に制した後、その巨体と反重力モードの“デストロイド・カイザー”による連続攻撃、そしてエネルギー吸収能力でゴジラを終始圧倒し、そのまま噛み付きによるエネルギー吸収拘束でゴジラを戦闘不能に追い込む。
そのままエネルギーを吸収し続けたことでゴジラも遂にこれまでかと思われたその時、地球人側の主人公であり覚醒したミュータントの“カイザー”・尾崎真一がゴジラをピンチから救うべく、自分の能力「カイザーエネルギー」を轟天号のメーサー砲エネルギーに変換し、それによりG細胞を活性化させる「G粒子メーサー砲」を照射、これを背鰭に受けたゴジラは覚醒・復活を遂げた。
そのままゴジラはエネルギーを吸収していたカイザーギドラそれぞれの首に莫大なエネルギーを叩き込んで拘束を強引に外し、噛み付きを仕掛けて猛反撃を開始。焦った中央の首が単独でゴジラの頭部目掛けて至近距離からの“デストロイド・カイザー”を放つも大したダメージを与えられず、再度ゴジラに向けて光線を発射しようとした瞬間に逆襲の放射熱線を食らい、中央の首は爆発と共に消し飛ばされてしまう。
すぐさま左の首もゴジラ目掛け反撃の“デストロイド・カイザー”を放とうとするが、ゴジラはとっさにその矛先を右の首に向けさせ、結果その光線を食らった右の首も切断されることとなり、短時間で中央と右の首2本を失う大ダメージを被った。
その直後は完全に攻守が逆転し、最後に残った左の首を掴まれてそのまま背負い投げで地面に叩き付けられた挙げ句、左の首を思いきり踏み付けられた上に蹴り飛ばされ、更に尻尾掴みからの地面叩き付けを何度も食らうという、先程までゴジラに一方的に仕掛けていた攻めの手をそっくりそのまま返される事となった。
そしてそのまま空中に投げ飛ばされ、止めの一撃としてゴジラが放った、吸収したG粒子エネルギー全てを使った最強の放射熱線である“バーニングGスパーク熱線”により大気圏外まで打ち上げられ、宇宙空間に届いたところで遂に爆散し滅びるという最期を遂げた……。
これを以て、X星人統制官の武力による人類家畜化・地球牧場化計画、そして失敗の報復としての地球を滅ぼす計画も全て無に帰し終わりを迎えたのであった。
余談
そのあまりに一方的な最期からシリーズファンからの評価はやや過少気味にされることもあるが基本的には最強であるFWゴジラですら一方的に容易く蹂躙できる間違いなく東宝最強怪獣の呼び名に相応しい一匹である。また過去作のビオランテやデストロイアといった怪獣達ですらG細胞を取り込むと異常変化を起こしたものの本種は直接体内に吸収しようが一才変化が起きずそのままエネルギーを吸収するという異常っぷりを見せる。
この様にm塩基による操作を無効化してしまうG細胞を取り込んでも体になんら異変が無い点をみるとx星人達からのコントロールを受けてない怪獣とも考えられる(呼び寄せた当事者達が滅びてもお構い無しにとゴジラと戦闘続行し他書籍にもモンスターxだけが操られているとの記述がない)
G細胞が活性化しパワーアップした後のゴジラがやはり異常なだけであり実際ゴジラ単体では勝ち目は最強の個体といえどもなかったのは描写からも疑いようもない(因みに人類の手でゴジラが強敵に勝利するパターン自体は代表的なものはヘドラ、スペースゴジラなどのように実はかなり多い)。
- 上述のようにキングギドラの一族であるギドラ族の最上級怪獣として位置づけられている。王より更に上のまさしく皇帝(ドイツ語:KAISER)である。
- 初期設定では、単にキングギドラそのものとして登場する予定だった。
- モンスターXは劇場公開前に公表されたが、カイザーギドラは存在が秘密扱いで、公開前は公表されなかった(唯一、上映当時のハイパーホビーで玩具が先行公開されているが)。勘の良いファンはモンスターXの光線が稲妻状なのを見て正体を察したらしく、カイザーの存在はまさにサプライズだった。
- スーツアクターは前後に二人が入る着ぐるみになっている(いわゆるドドンゴ方式)。
- 急きょ登場が決まったキャラクターなので、デザイナーはモンスターX1体分のギャラでカイザーギドラまでデザインしてしまった事を明かしている。
- スーツは北村監督の指示で「とにかく圧倒的にデカく」を目標に制作されており、首を伸ばすとゴジラの2倍ほどの大きさになる代物である。