概要
MARVELコミックのキャラクター。
天才的な頭脳を持つ生物・遺伝学者で、動物を人間並みに進化させた「ニューメン(New Men)」を造り出し、また後付けも含めて複数のスーパーパワーを持つキャラの誕生にも関わっている。
千里眼や幽体離脱など魔術的な能力も持つほか、自身にも改造を施している。
来歴
本名:ハーバード・エドガー・ウィンダム(Herbert Edgar Wyndham)。
マンチェスター出身で、学生時代は遺伝学者のナサニエル・エセックスに憧れ、進化の研究に没頭。この頃からラットを強制的に進化させるなど危険な実験を行っており、大学を退学になる。
やがて自分の飼っていたダルメシアン「デンプシー(Dempsey)」をチンパンジー並みの知性を持つ人型生命体へ進化させるが、密猟者によって殺されてしまったため、ジョナサン・ドリューという科学者の協力で東欧の「ワンダゴア山(Wundagore)」を隠れ家として研究を続行、ジョナサンが去った後で「ニューメン」を造り出した。
その後、使用していた建物が元は「邪神クトーン(Chthon)」を封じ込めるためのものだったことが判明したため、帰還したジョナサンに憑いていた魔術師「マグナス(Magnus)」の助けを得て、ニューメンを軍隊として組織。
しばらくして施設を提供してくれた地元の大富豪が、家族の人狼の呪いを解こうとして魔導書「ダークホールド」を持ち出したためにクトーンが復活したが、これを追い払った。
コミックへの初登場は1966年の『The Mighty Thor #134』。
遭遇したソーを、アメリカアカオオカミのニューメン「マン・ビースト」と迎え撃ったが敗北。
また新たな隠れ家を求めた彼は宇宙で見つけた小惑星を、太陽から見て地球の反対側に「カウンター・アース(Counter-Earth)」として設置。実験場として整備したが、マン・ビーストに反逆されて荒れ放題になったため、アダム・ウォーロックを管理者として派遣した。
以降、地球上の全生命を強制的に進化させようとしてアベンジャーズと戦ったり、『M-Day』で能力を失ったミュータントを戻そうとしてマグニートーに協力したり、宇宙レベルの脅威にはヒーローたちに助力することが多い。
関係者
- ローガン / ウルヴァリン
初期設定では「クズリの特徴を持つニューメン」となる予定だった。
- ジェシカ・ドリュー / 初代スパイダーウーマン
ジョナサンの娘で、共にワンダゴア山に移住したが、現地で採れるウランの影響で病気になってしまったため、父が開発したクモ由来の血清を投与され、能力を得た。(ただし後付け)
- ワンダ・マキシモフ / スカーレット・ウィッチ
- ピエトロ・マキシモフ / クイックシルバー
ワンダゴア山に迷い込んだ妊婦が、クトーンを追い払ったその夜に産んだ双子。しばらく預かり、里親の斡旋をしたが、後に目覚めるワンダの強い力はクトーンの影響があるとされている。
しかし最近になって、幼少期に改造してミュータントに近い能力を付与した、と変更された。
- マデリーン・ジョイス / 初代ミス・アメリカ
2人目の子を死産し、自身も死亡した際に付き添った助産師のボヴァ(Bova)は牛のニューメンで、遺体もワンダゴア山に埋葬されたことから、双子の母と考察されたこともあった。
他メディア
- X-MEN(テレ東版)
日本未放送話に登場。
CV:沢木郁也
メインヴィラン。カウンター・アースにてニューメンに相当する「ビースティアル(Beastials)」を使役しており、抵抗するレジスタンス、およびそれに協力するピーター・パーカー / スパイダーマンと戦う。
演:チャック・イウジ
先行して映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』に、ワンダゴア山がダークホールドの元になった遺跡として登場。スカーレット・ウィッチがその力を使ったが、ドクター・ストレンジに阻止された。
そして本人は映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』にて、アダム・ウォーロックとともに初登場。
前々から示唆されていたロケットラクーンの改造を行った張本人であり、予告編には研究施設や獣人たちが住むカウンター・アースらしき場所の様子が映っている。
ちなみにこの2作の公開はちょうど1年離れている。
またチャックは『ガーディアンズ』シリーズと同じジェームズ・ガンが手掛けたドラマ『ピースメイカー』にて、チームリーダーのクレムゾン・マーンを演じている。