「寄ってたかってなぶり殺しにしようというのか、ギロチンを使うベスパらしいと褒めてやるよ!」
CV:園部啓一
人物像
反ザンスカール組織「リガ・ミリティア」に所属するモビルスーツパイロット。初登場は第8話。
厳格かつ規律に厳しい性格の持ち主であり、リガ・ミリティアのメンバーの心のケアや後進パイロットの育成にも尽力した。
同じくリガ・ミリティアでパイロットを務めるマーベット・フィンガーハットとはパイロット候補生時代からの恋仲。また、ウッソ・エヴィンに対して「大人の男」として接した数少ない人物でもある。
女性のみで構成された「シュラク隊」の隊長であり、メンバーの中にはジュンコ・ジェンコなど彼と良好な関係を持つ者も少なからずいた為、マーベットからの反感を買う事も多かった。
ただし、本人はいたって厳格な性格であり、他のメンバーからは「女好き」という印象は抱かれていなかった様子である。恋愛に関してもマーベット一筋である。
後にマーベットとは、マケドニア・コロニーで捕虜となった際に、「敵を油断させてここを脱出するための話題作り」という形ではあるが結婚式を挙げる。
しかし、その直後の月面での戦闘に於いて、モトラッド艦隊の足止めを行う為にV2ガンダムのコア・ファイターを以って同艦隊の旗艦アドラステアへ特攻し、戦死した。
物語の初期でウッソが単独行動を起こした際には罰として鉄拳制裁を行った。これは不本意であった節があり、ザンスカール帝国のファラ・グリフォンがウッソを突き飛ばした際には「子供に手を挙げるなんて」というセリフがある。また、宇宙に密航したシャクティたちをウッソが探そうとした際には、「探して助け出したい」という気持ちはマーベット、ジュンコらも同じであったため、しばらく見送ってから護衛し、結果的にシャクティたちは見つからなかったが、自身を含めて勝手に宇宙空間に出たメンバーと共に連帯責任という形で最高責任者のジン・ジャハナムに叱咤される形で済まされている。
よく水難に遭う(マーベットが駆る空挺のワイヤーを掴み、海に入りながら引き摺られ眼鏡をなくして目を「+」にするという、数少ないギャグ描写がある)。
無駄死に?
オリファーという人物の評価として、よく無駄死にと言われることが多い。
理由としてはおそらく
- 量産型であるV1ではなく、貴重なV2のコアファイター(変えが効かない)で特攻したこと
- そもそもVガンダムならインジェクションポッド機能があるため、特攻も何もV1で突撃してその機能でパイロットのみ脱出を行えば、オリファーは助かった上にアドラステアにも同様の被害を与えられたであろうということ
- よりによってブリッジ等ではなく、頑丈で替えのきくタイヤ部分に体当たりしたこと。なお「ブリッジは対空射撃が激しいのでは」と言う意見もあるが、V2コアファイターの性能なら多少の対空射撃は問題にならないし、仮にブリッジを避けるとしても他にも有効な場所はいくらでもある
- オリファーがタイヤ部分を破損させることで、わずかに時間は稼ぐものの、結局アドラステアはすぐに無事に修理を終えて地球へと突入するため、あまり役に立ったように見えないこと
- そもそも、戦闘開始からオリファー特攻までの流れが早すぎて、オリファーが決断に至る流れと、特攻の必要性を視聴者が理解しきれなかったこと
- 「V2は2体製造されていた為、現指揮官のオリファーごと退場させてウッソ専用機にしたい」と言うメタ事情が透けてみえること
あたりだと思われる。
一応、特攻による損傷を受けたアドラステアは、強引に浮上するべく一回り小型の戦艦リシテア級を踏み台にしているため、少なくともこっちの戦艦撃沈はオリファーの行動の戦果であり、全くの無駄死にと言う訳ではない。人材と兵器の代えが効きにくい民兵組織であるリガ・ミリティアにおいて
- シュラク隊が次々と死んでいる状況での、貴重な現場指揮官
- 最新兵器の、変えが効かない中核部分
を犠牲にして上げた戦果が「巡洋艦一隻と僅かな時間」では、無駄死にではなくとも、到底見合う戦果とは言い難いだろう。