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概要

ウィザーディング・ワールド(魔法ワールド)』の人物。魔法使いの男性。

ハリー・ポッターシリーズ』に登場。

ハリー・ポッターの同世代で(同学年かどうかは不明)、ハッフルパフ生。ダンブルドア軍団の一員。

しかしホグワーツの戦いには参加せず、一年生を押しのけて我先にと逃げ出した。

人物

人望なきハッフルパフ

一言多く棘のある言動が目立つ。ロン・ウィーズリーフレッド・ウィーズリージョージ・ウィーズリー にはかなり嫌われていた。

選手であり実況者

ハッフルパフクィディッチチームの選手でチェイサーを務めていた。後にリー・ジョーダンの後釜として実況も担当している。実況でもなにかと嫌味な口調だった。

セドリック・ディゴリーとはチームメイトであった可能性が高い。

容姿

ブロンドでひょろりとしており、鼻がツンと上に向いている。

考察

喋り方で敵を作るという、こんなリアルでもいそうな残念な人がなぜ誠実と公正の寮であるハッフルパフなのだろうか?

ハッフルパフの末裔説

スミスマグルにも多い名字だが、ヘルガ・ハッフルパフの子孫である可能性もある。ヘプジバ・スミスというハッフルパフの子孫の老婆から、トム・リドルハッフルパフのカップを盗んでいるのだ。

しかしそれでも血筋だけで寮が決まるということはあり得ない。

組み分け帽子が血筋だけで寮を決める描写は映画版のみ。原作ではパーバティ・パチルパドマ・パチルなどたとえ双子であってもそれぞれ別の寮に組み分けされたケースが見られる。

ハッフルパフを選択した説

つまり、ザカリアスがハッフルパフ入りしたのは、本人の血筋もあるかもしれないが、ハッフルパフへ入りたいという「選択」をしたからだろうと思われる。

他の寮にも適性がある場合や、単なる逃げで寮を選ぶ場合はともかく、基本的に帽子は本人の選択・姿勢を尊重するからだ

ザカリアスが勤勉さや公正さ、フェアプレイといったハッフルパフの徳目を重視していた可能性は高い。

ハッフルパフ的な一面を持っていた説

また、彼の普段の言動も、考えてみれば嫌われる人のそれであるだけで、不誠実だったり怠惰なわけではない。クィディッチのレギュラー選手であるし、彼がハリーたちに見えないところで勤勉さや真摯さを発揮したとしていても全くおかしくない。

ホグワーツの戦いで逃げ出したのはフォローできないが、死にたくない勝ち目がないという気持ちがあって逃げたのなら、まだ十代の彼にそれらを克服して命を懸けろというのも酷な話かもしれない。

いずれにしても、ザカリアス・スミスからは組み分けの本質というテーマを考えさせられる。

最後に ハッフルパフは受け皿なのか?

「ハッフルパフは他の三寮に適性がない人間の受け皿」だからザカリアスはハッフルパフであると主張するファンもいるが、ハッフルパフがどこまで受け皿的な役割を果たしているか、その実態は不明瞭である。

たしかにヘルガ・ハッフルパフは学ぶ者を「選ばなかった」と組み分け帽子が歌っているが、その一方で善良さという基準で生徒を「選別」しているからだ。

そもそも純血主義者が創設したスリザリンにも半純血の生徒が多く入寮している(更に言えば、そもそも純粋な血統としての純血は絶えている)ことを考えると、当時の創設者の意志が後世の組み分けにどこまで厳密に反映されているかは分からないのである。