概要
「同じ」「同じ年」を意味するタメから来ている。
特徴
「ら抜き」「れ足す」「い抜き」などの文法的誤用に富み、助詞や助動詞の省略が多々見られる。
こういった文法的な崩壊は「それを行ってなお通じる言語」と「文法崩壊をした瞬間に通じなくなる言語」があるため、基本的には前者のタイプの言語にしか見られない。日本語はこのタイプの言語の代表であるため、タメ口が日常的に使用される言語として国際的にも有名な存在であり、それゆえに「間違ってもなんとかなる」ことから習得困難な割には語学学習にとっかかりやすい言語でもある。
逆に文法崩壊を起こした途端に意思疎通さえ困難になるような英語やドイツ語にはタメ口は本質的に存在せず、代わりに「Fワード」などの卑語を多用することとなる。
ラテン語の場合はタメ口である俗ラテン語が各地で正書法を獲得し、フランス語やスペイン語などとして公的に認められた結果、分離した。
方言
一般に正書法の存在しない方言は全てタメ口であるが、鹿児島弁や肥後弁のように、独自の敬語体系とタメ口を併存させる方言も存在する。かつては博多弁と福岡弁のように、タメ口と敬語で別の言語を使い分けるバイリンガル地域も存在した。また、京言葉は本質的に敬語しか存在せず、タメ口も理屈上存在するものの、実生活においてその使用をマナー的に容認しないことで有名。日本で敬語(の習慣が)が存在しないのは紀州弁圏内と土佐弁圏内ぐらいとされる。