海馬モクバ
かいばもくば
人物像
瀬人の弟。瀬人の唯一の肉親であり、彼の一番の理解者。「~だぜい!」が口癖。
兄同様、両親を亡くし親族に遺産を食い荒らされた出自を辿った孤児。経済ではそこそこ恵まれていたかは定かではないが(或いは当時から兄を尊敬していただけか制作側のミスの可能性もある)、海馬家の養子となる前から瀬人を兄サマと呼んでいた。
尤も兄と彼の両親(というか作中の人物の親は殆ど登場せずしかもこれは次回作にもいえる事例である)と元々の家庭環境及びそれ以前の出自については最後まで全く明かされなかった。
5歳の頃に児童養護施設に引き取られたが、剛三郎に兄と共に養子として引き取られ、海馬姓となる。
作中の台詞から、瀬人とは5歳ほど離れていると思われ、文庫版のあとがきで実際に5歳差なのが判明した(剛三郎に引き取られた時に瀬人が10歳、モクバが5歳)。
瀬人と同様に、虚ろな目をしていることがよくある(この漫画のレギュラー殆どに言えるが)。
シリーズ最初期の学園編で「カプセルモンスター」チャンピオンとして初登場。
初登場時は下の名前が明かされておらず、顔のパーツが顔の中央に集中していて、ずんぐりむっくりした鯨田くんに近い身体バランス(あそこまで酷くないが…)であり、レギュラーに昇格するにつれて癖のない男子小学生になっていった。
小学生という若さながら海馬コーポレーション取締役副社長を務めており、バトルシティ編ではバトルシティ運営委員長を務めていた。
原作では
登場当初の彼は瀬人以上に高慢で狡猾。金で人を操り、部下を扇動するなどそのやり口は陰気深く、そして凶暴・攻撃的なものであった。
例えば遊戯と城之内にゲーム感覚で毒入り料理を食べさせ、城之内は危うく命を落としかけている。(闇遊戯に敗北し、自分も口をつける羽目になったが)
兄同様の悪党且つ外道として描かれていたモクバは、DEATH-T編でも遊戯達をイカサマ同然の卑怯な手段で抹殺しようとしたが、逆に敗北して瀬人に見捨てられた所を遊戯に救われる。
瀬人もまた、闇遊戯に負けて罰ゲーム「マインドクラッシュ」により一時的に精神が崩壊。自分を突き放そうとした兄の再起を願って世話をすること、海馬コーポレーションを守ることを決意してDEATH-T編の幕は閉じる。
決闘者の王国編以降もモクバは瀬人を強く慕い、弟として、副社長として絶妙なサポートを見せる優秀さが目立つようになるが兄と違い、彼自体がデュエルすることは殆ど無い。
また、馴れ合いを良しとせず一人で突き進もうとする兄へ疑問を抱いたり、見下しがちな態度は残りつつも遊戯達への態度も軟化していった(瀬人ほど傍若無人な態度は少ない)。
東映版では
カプセルモンスター編の敵がアニメオリキャラの童部に変更され、モクバの初登場回はDEATH-T編に変更され、回転テーブルで毒入り料理を食べさせるゲームはカット。
敵というよりは瀬人の数少ない理解者として登場した。
兄がキャベツ頭なだけあり、紫髪に緑のハイライトというサイケデリックなデザインをしている(WJ繋がりでこのキャラにカラーリングが似ている)。
アニメDMでは
バトルシティ編の描写追加やオリジナルエピソードで自身や海馬コーポレーションが何度も危機に陥った結果、巻き込まれた遊戯達と協力する展開が増えてだいぶ親しくなっている(特に、直接助けてくれた遊戯と杏子に対しては早い段階で打ち解けていた)。また城之内の軽率な言動にはツッコミをよく入れる。
兄弟愛や思いやりの深さが強調されており、バトルシティ編ではエスパー絽場の不正を摘発するも、その理由を知って一度だけ見逃すという面も描かれた。
乃亜編ではBIG5に連れ去られた挙句、乃亜に利用されてしまうが、彼と心を通わせることが物語の大きな救いとなった。
また、ドーマ編でも自分と兄に似た境遇のアメルダと故人のミルコのため、説得などに一役買うなどの姿を見せている。
一方で乃亜の影口を言う原作のモクバらしい箇所もある。
可愛い?そして・・・
瀬人の唯一の弱点である為か、瀬人を標的として狙う敵に誘拐される事もしばしば(決闘者の王国編など)。
何かあればすぐ「兄サマ!」と発言するため、ファンからつけられたあだ名は「ニーソマン」。
その姿にどこか可愛げもあってか、気の強い所もある杏子を差し置いてヒロイン扱いされることも(実際にキサラが登場するまで、瀬人にとっての囚われのヒロイン役を務めていた)。
原作ラストの一年後を描いた映画「遊☆戯☆王 THE DARKSIDE OF DIMENSIONS」では他のキャラクターはデザインが少しスタイリッシュになる程度だったのに対して、モクバが新規ビジュアルを得た事でファンに衝撃が走る。
(現存する最古の投稿である比較イラスト)
- 成長期だったため身長、頭身アップ(さすがに誰かを追い抜いてはいないが)
- 自然と着こなした白スーツと青ネクタイ(「DM」で兄・瀬人が見せた社長業務シーンを髣髴とさせる)
- 長かった髪は肩までにカット
- 大人びた落ち着きが芽生え出した顔(本編では言動も)