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概要編集

海馬瀬人武藤遊戯へ報復すべく建てた「死」のテーマパーク。

「海馬ランド」の名義はこの時点で出ている。


作中でこの名が出てきたのは単行本3巻の最後に収録されたエピソード『カプセル・モンスター・チェス!』で、闇遊戯との勝負に敗れたモクバが罰ゲームを受ける間際に「兄サマは貴様への復讐の準備を着々と進めているんだぜ! 死のテーマパークDEATH-Tをな!」と明かしている。

だがそれを聞いた闇遊戯は特に気に留める様子もなく、(単行本としても)次の(4巻以降の)エピソードから存在が大きくなっていく。


遊戯に敗れた後に海馬は心を取り戻したものの、城之内からはこの一件について執念深く恨まれ続けている。まあ当然だが。


ステージ一覧編集

DEATH-T1「シューティング・スターダスト」編集

番人はジョニー・ゲイル、ボブ・マグガイア、謎の殺し屋。

いわゆるサバイバルゲームであり、互いのプレイヤーはサイバーベストとレーザー銃を装備し、障壁が配置されたフィールドで敵のベストにあるターゲット(心臓部分)をレーザー銃で狙う。自分のターゲットを撃たれた時点でゲームから脱落。敵チーム全員を脱落させれば勝利。

なお、城之内が銃を使わずにジョニー・ゲイルを蹴って倒したたが、これも“敵を倒した”と見なされる模様。


…しかし、実は海馬の策略によるほぼ遊戯たちに勝ち目のない負け確のクソゲーであった。

本来ならターゲットを撃たれるとベストが振動して脱落を知らせるのだが、作中では敵チームの銃はターゲット以外でも命中すると軽い電流が流れ、ターゲットに命中しようものなら100万ボルトもの電流が流れるようになっていた。

対して遊戯チームの持っている銃は当たっても判定の出ない玩具も同然の代物…という絶望的な状況だったが、アルバイトの杏子(前のバイト先のバーガーワールドは杏子が自分の尻を触った客を蹴り飛ばした為クビになっていた)が持っている銃が敵のものと同じ仕様ということが判明、ゲームクリアするための対抗手段となる。

つまりもしKCが杏子を雇うというミスを犯していなかったらここで詰んでいた(海馬もこれは想定外だったようで、モニターで遊戯達の会話を見た後に、「誰だ! あの女を雇ったのは!? あいつは遊戯達の仲間だぞ!」と部下に怒りながら聞いてる)。


その一丁を使った本田とジョージ(本田の姉の息子で、甥っ子に当たる)の奇策により、残りの二人も倒しクリア。なお電流の出力を下げていたため命だけは助かった模様。


余談だが、後の作品主人公エースモンスター及び切り札とは特に関係は無い。



DEATH-T2 ホラーゾーン編集

  • 死の電気椅子ライド

番人兼案内役は海馬家執事。

お化け屋敷の中を疾走するライド型アトラクション。

電気椅子を模した座席に座ると全身を固定され、更に少しでも声をあげると座席からまたしても100万ボルトの電流が流れる仕組みになっている。

序盤は正統派のお化け屋敷でありそれなりに怖いのだが、途中から海馬家執事の操作により座席の仕掛けが作動。

耳元にエアーを吹きかける、マジックハンドでくすぐる(杏子に至っては胸を揉まれる)などお化け屋敷が関係なくなってしまうが、杏子の膝に乗っていたため唯一フリーだったジョージの奇策で執事が悲鳴をあげた為、感電死。

ゴールに到着したため座席の仕掛けが止まり、無事全員クリアとなった。

なおオカルトが大嫌いな城之内は、怖がりすぎて即気絶したので事なきを得た。


  • 殺人の館(マーダーズ・マンション)

番人にして大量殺人犯のチョップマンが潜む館。

ギロチンの仕掛けられた穴の先にあるスイッチを押すことで先に進むことが出来る。

だが4つの穴のうち正解は1つしか無く、ハズレを押した瞬間ギロチンが落下、手が切断される

制限時間は5分。

スイッチの正解のヒントは部屋の中に落ちているメモに書いてあり、遊戯がそれを解読することで正解のスイッチを押すことに成功した。

アニメではギロチンはカットされ、メンバーを押し潰そうと突き進んで来る戦車に変更され、スイッチはレバーになっている。戦車が登場する際に床がピアノの鍵盤のように割れ、その際にレギュラーが下の階に墜落しそうになった。海馬から「戦車は自分の名前を間違えられるのが嫌い」というヒントを与えられた。「l」の矢印がない。

原作及び東映版共に遊戯が必至に知恵を絞って正解を導き出したが、東映版は原作のように『ハズレのレバーを選んだら即ゲームオーバー』なんてことはなく、戦車が迫ってくるスピードが増すだけというペナルティとなっているため『一人ずつレバーを離しては、ハズレならレバーを戻して他の者がレバーを離して…という虱潰し作戦』で攻略可能だったりする。


  • 殺人鬼とのデスマッチ

ギロチンの謎解きを無事に正解した遊戯達だったが、ジョージがチョップマンに攫われてしまう。

それを追った先の地下室にてチョップマンが登場、代表者1名がタールで滑る一室にてデスマッチをする事となる。

最初はジョージの叔父である本田が出ようとするも、第2ステージでジョージに助けられた借りを返したいと城之内が挑戦する事となる。

そして海馬に脅されていたジョージにより、城之内にはチョップマンと繋がっている手錠を付けられゲーム開始。

城之内は天井にある武器(モーニングスター大鎌、etc.)ではチョップマンには歯が立たないと踏み、チェーンソー攻撃をかわしながら燭台の先端でピッキングを行い、手錠を外す事に成功。

さらに遊戯の入れ知恵で手錠に蝋燭を括り付けて扉に繋ぎ、チョップマンの馬鹿力で扉を破壊させて城之内とジョージは脱出に成功。

チョップマンは床のタールに蝋燭の火が燃え移り、そのまま業火に焼かれ焼死した。

城之内はチョップマンの死の間際、瀬人とチョップマンに対して「海馬…お前とチョップマンのコンビはよぉ…バカとバカ力…!その火と油のようにバツグンに相性が良かったのに残念だったな…!」と皮肉を言った。



DEATH-T3「リズムブロック」編集

番人は無し。

チョップマンを倒した遊戯たちが辿り着いたのは、今までのアトラクションと違い真っ白で殺風景な部屋。

遊戯はここで閉じ込められたと勘違いし、心が折れ、仲間を巻き込んだことに後悔の言葉を吐く。

しかし城之内の熱い説得、そして杏子の描いた「ピースの輪」により遊戯は復活、仲間の結束も更に固くなった(ジョージはこのステージから眠り始め、以降荷物として扱われる)。

すると突如、上からキューブ状のブロックが落下してきてステージ開始。

落下してくるブロックを回避しながら、積み上がったそれを足場に壁の高所に開いた出口を目指すゲームとなる。

ここで、ダンサー志望で優れたリズム感を持つ杏子がブロックの落下タイミングと位置にパターンがある事に気付き、落下位置の予測に成功。仲間たちをリードするが、リズムが急に変わったことにより不測のブロック落下で本田の服が挟まってしまう(服を脱いで脱出しようにも運動神経に難がある遊戯のフォローをしなければいけない事や、ブロックが落ちる間隔が早いことからその時間すらなかった模様)。

結局本田は取り残されたまま閉じ込められ、一人脱落となった。



DEATH-T4「カプセルモンスター・チェス-ヴァーチャル・リアリティ・バージョン-」編集

番人は海馬モクバ

遊戯が負ければ死の体感に加え、城之内と杏子が射殺されるというルールの元行われた。

ここでようやく満を持して闇遊戯が登場。連載期間で言えば約2ヶ月ぶりである。

ガシャポンでランダムに引いた5体を駒にするのだが、前回行われたカプモン対決と同じくイカサマが仕込まれており、闇遊戯の駒は弱小、対するモクバの駒は最強レベルのパーティとなっていた(前回以上にあからさますぎたため、前回同様に闇遊戯に即効でバレている)。

しかしモクバの力押しの戦法を利用し同士討ちを誘ったり、駒の命を捧げて相手を道連れにする自爆、進化マスによる成長を駆使し、何とか闇遊戯は勝利する。


だがモクバは「オレが負ける要素は何一つなかったハズだーー!!」と吠えるばかり。闇遊戯はそれを無視して会場を後にしようとするが……


「そのあわれですがりつくような負け犬の視線を…オレは長年背中に感じ続けていた」

「敗者には『罰ゲーム』が待っている。それが『DEATH-T』の掟だ!」


最愛の弟すら「死の体感」で無情にも切り捨てようとする瀬人だが、流石にそれを見過ごせる闇遊戯ではなくモクバを救出。

どうして助けたのかと問うモクバに対し、「オレがここまでこれたのは手を差し伸べてくれる仲間がいたからだ」と言葉をかける。

それを聞いたモクバは、かつて自分にも手を差し伸べてくれる兄がいたことを思い出す。

変わってしまった兄を戻せるのは遊戯しかいないと思い、彼の邪悪な心は少しずつ変わっていったのだった…。



DEATH-T5「バーチャルマジック&ウィザーズ編集

番人は海馬瀬人で、DEATH-Tのファイナルステージ

遂に海馬と遊戯のマジック&ウィザーズでの最終決戦が開始される。

前ステージから観客の子供達も移動し、最強の「青眼の白龍」を3枚も持つ海馬を相手に、闇遊戯は双六から受け継いだデッキで勝負を挑む。

後に闇遊戯のエースモンスターとなる暗黒騎士ガイアブラック・マジシャンも登場したが、青眼の白龍の前にはやられ役でしかなかった。


だが闇遊戯(の内にいた遊戯)は以前に双六から聞いていたM&Wにまつわる話を思い出し、自分の手札に勝利の可能性を見出す。

封印されしエクゾディア』。5枚のカードが手札に揃った時に勝利をもたらす絶対無敵のカードである。

手札に右腕・左腕・右足・左足のパーツを着実に揃えていくが、最後の1枚が引けなければ負けという状況まで追い詰められる。

その絶望的な状況を前に、闇遊戯は珍しくカードから逃げ出したい程の恐怖に支配される。

だがその恐怖の中で、闇遊戯は自分が独りで戦っているのでははないことに気づく。


「もしひとりで辛いことがあったら このピースの輪を思い出して」

「オレ達がついているぜ」


自分の勝利を信じてくれる仲間たちの姿を見出したことで、闇遊戯の恐怖心は消えていった。


そして最後に引いたカードは…『封印されしエクゾディア』。

5枚のカードを手札に揃えたことで召喚されたエクゾディアが青眼の白龍3体を撃破し、瀬人は敗北した。


「キ、キ、キィィィィィィ!!!」

「俺のブルーアイズがぁ~!!ぜ…ぜん、めつめつめつ……」


人の命を弄び、最愛の弟すら手に掛けようとした裸の帝王

遊戯の王が彼に下したのは制裁であると同時に「償い」の罰ゲーム――マインドクラッシュであった。

瀬人の歪んだ悪の心は砕け散り、廃人状態になる。

しかしその内では、バラバラになった心のパズルをもう一度、「今度は間違えないように」作り直し始めていた……。


またDEATH-T3「リズムブロック」で犠牲になったと思われた本田はなんとか生きており、部屋に閉じ込められていたところを改心したモクバに救出されていた。

瀬人がやられてもなお仲間を解放しない黒服の背後から現れ、これまでの仕返しとばかりに城之内2人と大暴れした。

そして双六の容態も安定し、これ以降のストーリーで元気な姿を見せている。


こうして海馬兄弟の復讐劇は幕を閉じたのだった…。


余談編集

『DEATH-T』は、アニメ版では東映版では登場しているがテレ東版では王国編に突入するまでのエピソード(原作漫画で言う2巻~5巻)が海馬の性格が王国編以降の常識の範囲内に調整(茶髪海馬)され、初回の第1話に超圧縮された関係でDEATH-T5までを実質カットする形で放映された。


作者である高橋和希氏の一番のお気に入りエピソードで、WJのベタな長期トーナメントとして構想されたものの担当の「早くカードゲームやろうよ!!」との催促により短縮された(本来ならDEATH-T"8"までやるシナリオだった)経緯を持つ。遊戯王が打ち切りになったらこの話で頂上にいるラスボス・海馬を倒して「俺たちの戦いはこれからだ!」の一言で終わったかもしれないらしく、本当に最終回はそれに似た台詞で終わった。


関係者編集

海馬コーポレーション側編集

後の闇遊戯の永遠のライバルだが、この時点では目的の為なら手段を選ばない歪んだ卑劣漢であり、3枚の青眼の白龍を手に入れるためにそれぞれの持ち主から強引に奪い取り(一人は自殺にまで追いやっている)、双六とのデュエルで勝利すると罰として彼の青眼の白龍を破り捨て、闇遊戯から受けた罰ゲームを元に造り出した『死の体感』で双六をショック死寸前にまで追い詰め、彼を人質にして遊戯に『DEATH-T』への挑戦を強いている。

ちなみに、東映版では『青眼の白龍を奪って破かず、落とし穴に落として連れ去る』と双六への所業がマイルドになっている


ご存知瀬人の弟。モクバも前述の通り闇遊戯に負けたことを根に持っており、『DEATH-T』の落成式前日に瀬人によって海馬邸に招かれた遊戯と城之内に「最高の御馳走でもてなす」と称して命懸けのゲーム『死の料理ロシアンルーレット』を仕掛けた。

城之内に毒を盛り、解毒剤を賭けて遊戯にリターンマッチを挑むも、ターンテーブルに仕込んだイカサマを看破されて敗北。

瀬人との決着をつけようとする遊戯の前に、DEATH-Tのステージ4の番人として立ちはだかる。


  • ジョニー・ゲイル

DEATH-Tのステージ1の番人の一人。アメリカ国籍の元グリーンベレー大佐

ゲリラ戦を得意としているが、作中では城之内の奇襲攻撃に敗北した。


  • ボブ・マクガイア

DEATH-Tのステージ1の番人の一人。ジョニーと同じくこちらもアメリカ国籍の元SWAT狙撃班リーダー。

どんな遠距離でも必中の腕前を持つ。


  • 謎の殺し屋

DEATH-Tのステージ1の番人の一人。本名、国籍不明の現役の殺し屋。狙われた相手は生存率0%の腕前を持つ。

…が、口数が多く自惚れ屋であり、油断をしてボブ共々敗北する情けない姿を見せた。

外見やプロフィールは某殺し屋のパロディとなっており、アニメでは女性軍人のブルーに変更。

上記2人はデザインはそのままだがボブが「ブラック」、ジョニーが「レッド」と全員色の名前となっている


ちなみに前述の3人の倒され方は東映版では大きく異なっており、その違いは以下の通り。


作品形式倒され方
原作版前述の通りジョニーは城之内の奇襲からの跳び蹴りでKO。ボブと殺し屋は、ジョージとの連係プレーで本田が素早い銃さばきで撃ちぬいて撃破。
東映版城之内が奇襲をかけるも、ブルーに撃たれて返り討ちに遭いリタイア。ブルーはブラック・レッドと共に残る4人(東映版自体が『遊戯、城之内、本田、杏子ミホの5人でDEATH-Tに挑む』というアニオリ展開になっている)も倒そうと気配を探って進むものの、居眠りで気配を消していたミホがブルー達3人に取り囲まれ、パニックになって四方八方にレーザー銃を乱射。それによる流れ弾に当たり、3人とも撃破された。

  • 海馬家執事

ホラーゾーンの番人。海馬家の執事にしてあらゆる拷問のエキスパート。

東映版では前述のチョップマン共々未登場。


殺人の館(マーダーズ・マンション)の番人で、童実野町のキャンプ場にて子供10人を殺害した凶悪犯。

詳細はリンク先を参照。


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