ソーマ(ダンまち)
そーま
概要
CV:内山昂輝
迷宮都市オラリオに居を構える【ソーマ・ファミリア】の主神。
ボサボサの長髪で、前髪で目元が隠れている男神。
『神酒(ソーマ)』を作ることが興味で、それ以外には全く興味を示さない、完全な趣味神。
【ヘスティア・ファミリア】に改宗する前のリリルカ・アーデの主神であった。
神物像
神らしく容姿は整っているものの根暗っぽい性格で、口数も少ない(『メモリア・フレーゼ』では、酒に関することになると饒舌になることが判明)。
自身の権能である為、『神の力(アルカナム)』が使用できない状態でも一口で人を虜にさせるほどの神酒を作る事が出来る上に、失敗作であってもかなり極上な酒である事から、稀に高値で市場に流通されている。
しかし、後に自身の酒をも凌駕する『神をも酔わせる酒』を作れる神がいた事実が判明している。
ファミリアを設立したのは神酒作りの資金集めの為であったが、趣味以外に関してものぐさであった性質が災いしてか、ファミリア運営にも全く意識を割かず、団長のザニス・ルストラに丸投げしてしまっていた。結果、ザニスはファミリアを私物化し、その他の眷族達も度々問題を起こすファミリアと化してしまった。
また、最初の頃こそ幼少期に自身の眷族でもあり、両親を失ってしまったリリを介護していたらしく、派閥の起爆剤になればと『神酒』を「褒美」としてもたらしたのだが、酒の力に簡単に溺れ挙句躍起になってお互いを蹴落とそうとする醜い争いまで始めた結果、一方的に眷族達に失望。自身の行動が原因でありながら、眷族達を「資金集めの道具」としか見なさなくなり、関心を無くしていった。
この為、眷族であったリリからも半ば愛想を尽かされる事になっており、彼女が【ソーマ・ファミリア】のホームに極力帰ろうとせず、フリーのサポーターとして生き、騙し討ち等を行ってでもファミリアから抜ける為の資金稼ぎを行う要因となっている。
現在はファミリアの運営を、新団長のチャンドラ・イヒトに任せているが、自身もある程度は運営に参加しているらしい。
また、【ヘスティア・ファミリア】にも友好的な態度を見せており、リリの事は、その後も気にかけてはいるが、自分から彼女に会う資格はないとしており、彼女がランクアップしたのを神の恩恵の痕跡から感じ取った時は、自身の神室から祝福の言葉を送っている。
『メモリア・フレーゼ』のクリスマスイベント『迷酒舞う聖夜祭(メリー・メリー・オラリオ・メリー)』では、原作ではまだ見せていない彼の愉快な一面が描写される。
当イベントにて、現在は『神酒』ではなく普通の酒を作っている事を語り、その改良版という「オラリオメリー」なる新作を提供するも、それが原因で騒動が勃発。一部登場人物達に、醜態と黒歴史を与える事となる。
劇中の様相
『本編』物語の序盤、リリが自由を得る為に【ヘスティア・ファミリア】のベル・クラネルを陥れようとした事件が原因で、とうとう『ギルド』に所属するエイナ・チュールによって内部事情の調査が行われる。
その結果、予想を遥かに上回る悪質な実体が判明し、それを問題視した彼女から『ギルド』上層部に告発され、遂には酒造り禁止令を出されてしまう。完全に自業自得だったとは言え、生きがいを無くした事で、自室の隅で膝を抱る事になった(なお、その事実を知った一部の悪辣な神々達からもいじめられた模様)。
ただ、これだけでも「まだ運が良かった」と言える方で、後の異端児(ゼノス)編では、ザニスが『闇派閥(イヴィルス)』と密接な関係にある【イケロス・ファミリア】とも関わりを持っていた事実が明らかになっており、これが公になれば、下手すると【ソーマ・ファミリア】自体が【イシュタル・ファミリア】や【イケロス・ファミリア】と同様、『闇派閥』の関係者と誤解され兼ねず、イケロスの顛末からも、最悪オラリオから追放される可能性もあったと言える(真実を知ったリリ達は、ソーマ本人と関わりが無い事を理解していた為、黙っている)。
【ヘスティア・ファミリア】と【アポロン・ファミリア】が『戦争遊戯(ウォーゲーム)』を催すことになった際、ファミリアのホームに監禁されたリリ救助の為にヘスティア達が【ソーマ・ファミリア】に乗り込み、騒動が起きた時も全く動こうとしなかった。しかし、リリから抗争を止めて欲しいと懇願させると、「『神酒』を飲んで正気を保つことが出来れば耳を貸す」と試練を与え、『神酒』の誘惑に打ち勝ったリリに心を動かされ、主神としての神意を込めた発言で抗争を止めた。
その後、ヘスティアとの交渉でリリの【ヘスティア・ファミリア】改宗を認めた後、ヘスティアに「少女(あれ)は、本当に俺が『恩恵』を授けた眷族なのか?」と尋ね、ヘスティアが怒りながらも肯定し、「あの子が変わった意味を、もう一度よく考えろ」と叱責される。
『戦争遊戯』終了後は、彼女にこれまでの事の謝罪の言葉を伝え、以降はファミリアの運営を自らも行い、改善していく事を決意。探索系ファミリアから酒専門の商業系ファミリアに方針を変えて、酒の販売を行っている模様。
『異端児(ゼノス)』を巡る事件の際は、リリの願いでファミリア内部に幽閉中のザニスと面会させており、彼が以前より『異端児』の存在を知っていた上に【イケロス・ファミリア】と結託して『異端児』の密輸による金儲けに加担していた事実が判明した(リリは以前、彼女の変身魔法を利用してモンスターを捕縛して売り捌く構想をザニスから聞いていた)。
外伝『ソード・オラトリア』でも、第一次クノッソス攻防戦終結後の時期に少しだけ登場。酒蔵に向かう途中でロキと遭遇し、彼女に残っている神酒の残り香に反応。その正体が【ディオニュソス・ファミリア】の酒蔵に存在する神酒である事を突き止め、自分の物より優れた物である事を断言した結果、ロキの推理を加速させる事になった。
18巻での【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』では、【ソーマ・ファミリア】はヘスティア側の陣営である派閥連合の一角として参加する。しかし、アレン・フローメル率いる『強靭な勇士(エインヘリヤル)』の部隊に胸に着けていた花を散らされて脱落し、リリに謝っていた。