伊集院茂夫によるデスゲーム
じょうきゅうこくみんがりぱーとつーあんどたすけるさぎぱーとすりー
『快楽の中で肥え太り……外道の遊戯でしか満足できない豚どもが』
「その穢れた魂を、あるべき地獄へ還してやる。煉獄の苦しみと共にな」
『その身体が腐り、虫どもが啄むまで、この伊集院が見届けてやろう……』
流川「貴方達は雇われているのでしょうが、生きる資格はありません!」
「おい、下衆。中に入れろ」
黒服の下衆「はぁ!? 貴様! ここに誰がいらっしゃる、うっ!?」
「人の生き血を啜る豚どもだろう」
「豚に傅く番犬に用はない」
「おい下衆ども、断罪の時間だ」
「本来なら悔恨の念があるかを問うのだが……こんな事をしている輩には時間の無駄だ」
「今度は貴様らが見世物になる番だ。その命を掛けてな」
「誰だと? 命の尊厳を理解しない害獣だろう」
「小さい生物に徐々に身体を食われるのはキツいだろ? で……お前らどっちが悪いの? 教えてくれ」
「そうか……じゃあ、ナイフやるから殺し合え。生き残った方を解放してやる」
「いいじゃないか。ジジイによる迫真のリアリティショーだ」
「お前の定位置はここだろ」
伍堂「え!? え!? どういう事ですか!? 勝ちました!」
「貴様ら、生き残った最後の一人も、証拠隠滅の為殺していただろう。お前らと同じ嘘をついただけだよ」
「さあ、たっぷり時間をかけて死んでくれ。俺が見物してやる」
標的
リゾートバイトの求人に応募した若者を無人島に拉致し、デスゲームを開催した中堅政治家「伍堂頼道」と、この悪趣味行為への大手スポンサーである製薬会社のドン「中峰」に執行。因みに伍堂のデスゲームは「最後に生き残った者は生きたまま解放する」というルールを掲げていたが、実際は証拠隠滅を兼ねて全員殺害していた。
概要
以前伊集院と流川が行った、人間狩りをする上級国民気取りの外道金持ちどもを誅戮した拷問のモデルチェンジ版。罪人を拘束した上で誘引剤を塗りたくり、虫や小動物に齧らせるのは同じだが、拷問を行った場所が絶海の孤島という事もあって、今回罪人には魚肉と魚の血の混合物を塗りたくっており、それに誘われて罪人を齧るのはフナムシや甲殻類などの海洋性節足動物と海鳥になっている。
経過
依頼人から事の次第を聞いた伊集院は、盟友である情報屋伍代千隼に情報を求めた。すると伍代は、伍堂が主催者であると告げた。更に次に開催されるデスゲームではオーディエンスは一名だけでこのゲームにおける一番のスポンサーであると告げた。
翌日、伊集院と流川は伊集院が所有するボートで開催地へと赴き、そこで二人は二手に分かれ、伊集院は主催者達の制圧を、流川が参加者の解放を担当した。
流川は参加者達を脅す黒服達を全員抹殺し、参加者達を解放した。一方の伊集院は罪人二人がいる屋敷へと悠々と歩を進め、屋敷を警護していた黒服どもを「こんなクソみたいな行いに加担していたのだから、生きる資格はない」と全員惨殺。伍堂と中峰に至っては「悔恨の念を聞くまでもない腐れ外道」として即座にその身柄を確保した。
海辺の崖の上に立てられた杭に縛り付けられた罪人二人はギャーギャー喚くが、早速罪人二人の身体をフナムシなどが登り始め、、その身を徐々に喰らっていく。暫くして伊集院は罪人二人に「どっちの方が悪いのか」と問うが、罪人二人は責任を醜く押し付け合う始末。伊集院はナイフを取り出し、「勝った方を助命する」という条件で罪人二人に殺し合いをさせた。最終的に伍堂が中峰の胸にナイフを突き立てて勝利した。しかし、参加者を全員殺していた伍堂を伊集院は端から許す気などなく、再び彼を杭に拘束した。困惑する伍堂に伊集院は「最後に生き残った奴は助けるという、お前らと同じ嘘をついただけ」と言い放って拷問を続行。最終的に伍堂は虫と小動物に全身を食い荒らされて息絶えた。因みに敗北した中峰の方だが、実際はあの時点ではまだ死んでおらず、伍堂と同じく虫と小動物の餌になってくたばった。
なお、屋敷の中にあった顧客情報は伊集院が回収しており、世間に公表されて今回参加していなかった政財界の外道どもは全員社会的に粛清された。
登場人物
加害者
- 伍堂頼道
今回断罪された罪人その1。選民思想という点においてはかつて伊集院が葬ってきた堂馬利信・大鳥・蛭谷・佐郷利男の同類の悪徳政治家。ただしいずれも重鎮級だった前者四人と違い中堅どころである。高額バイトと偽って収集した参加者にデスゲームを強制し、それを政財界の下衆どもへの見世物としていた外道政治家。最終的に全身をフナムシや海鳥に食い荒らされてくたばった。因みに声を担当しているのは伊集院シリーズでは利平でお馴染みの畑耕平氏。彼が外道を演じるのは初めての事である。
- 中峰
今回断罪された罪人その2。伍堂主催のデスゲームの最大のスポンサー。人の命と向き合うべき製薬会社のトップを務めていながら、裏で人の命を弄ぶ行為を娯楽としていた矛盾の塊のような男。伊集院に仕向けられた伍堂とのデスゲームに敗北して胸を刺されるもまだ死にきれておらず、最終的には伍堂と同じく生きながらフナムシや海鳥の餌食になった。
- 黒服
デスゲームにおいて参加者への脅しと、伍堂やスポンサー達の警護を行なっていた連中。伊集院と流川の手により「このような真似に付き合っていたのだから生きる資格なし」と断じられて全員惨殺された。因みに金髪の黒服の声は畑耕平氏が担当している。
被害者
- 近田
今回の依頼人。元医大生。医大生としては落ちこぼれだったが、堤氏の助けと自身の経験を総動員して命からがらデスゲームから逃れ、復讐を胸にSのドヤ街に流れついた。
- 堤
被害者。近田の親友で同じく元医大生。デスゲームで近田氏を守る為に襲撃者に襲いかかるも、相打ちになって死亡。死の寸前、ゲーム参加者に仕込まれた毒入りカプセルの在処を探るために、近田氏に自分を解剖するよう提案し、彼の活路を切り開く。
余談
今回の拷問は過去に伊集院が行った、森林の中で虫や山に生息する生き物を活用した拷問、鳥葬を複合させると言う、アレンジが際立つモノになった。
行動開始に伴い、流川が小型の船を操縦している事から、伊集院や京極組の野島翔のように小型船舶免許を保有している事が明らかになった(船の操縦を最初に披露したのはキールハウリング回)。
エンドカードではいつも伊集院シリーズを担当している松本宇豆氏が腱鞘炎の療養中だった為、別の漫画家の方が代筆したという旨が通達された。因みに経過は良好で、次回には復帰できるとの事。
今回の事件の元ネタは仮面ライダーギーツやGANTZ、SAOでおなじみな創作のジャンルの1つであるデスゲーム物と考えられるが実際の事件のモデルは不明。