この記事には『Fate/EXTELLA』の重大なネタバレが含まれています。
地表が燃えている。
世界が燃えている。
文明らしきものは全て踏みつぶされた。
知性あるものは隷属さえ許されなかった。
早すぎる、と予言者はおののいた。
戦うのだ、と支配者はふるいたった。
手遅れだ、と学者たちはあきらめた。
でも、少しぐらい残るだろう、とアナタたちは楽観した。
――――――それが、姿を現すまでは。
プロフィール
真名 | セファール |
---|---|
クラス | ヴェルバー02 |
性別 | 女性 |
身長 | 64m~ |
体重 | 100t~ |
出典 | Fate/EXTELLA |
地域 | 宇宙 |
イメージカラー | コズミックブルー |
特技 | 文明蹂躙 |
好きなもの | なし |
嫌いなもの | なし |
天敵 | 聖剣使い |
設定担当 | 奈須きのこ |
ILLUST | ワダアルコ |
※ プロフィールの出典地域は本百科の推測なので注意。
概要
『Fate/EXTELLA』においてアルテラと呼ばれる少女の本質。
端的を言うなら遠い宇宙から飛来した宇宙人である。しかし、宇宙から飛来して地域に根付いた神霊となった者達とは違い、ヴェルバーによって作られ全てを破壊して収穫するという、知る者の見解では矛盾したコンセプトで作られた「アンチセル」という名の兵器。
かなり複雑な関係にはなるが、まずアルテラの存在の前提として巨神アルテラが存在する。『Grand Order』のアルテラが本体と呼んでいるのはこの巨神アルテラのことである。
かつて一万四千年前に彼女が搭載された星舟ヴェルバー02が、物理的にムーンセルへと激突。そのままムーンセルを掌握し、その機能の一部を使って地球にマテリアルボディを作成。
そのマテリアルボディの巨人セファールが、全ての文明を蹂躙、破壊する為侵攻を開始した。
当時の地球を統べる存在であった神々の殆どが抗ったが、結果としてその全ては敗北。命乞いをして辛うじて破壊を逃れたメソポタミアの神々とほんの一部の生き残り以外は全て殲滅され、神代の衰退が始まる事となる。
そんな経緯ゆえ、今もなお神々にとってセファールの存在は完全にトラウマとなっている。
しかしセファール自身も侵攻する中で、本来持ち得なかった自我に目覚め、自らのコンセプトである破壊を疑念に感じる様に。だが使命自体は放棄せず、当時一番強かった神霊である戦神を討ち倒した後も侵攻を続けたが、最後は星の祈りを集めた聖剣を持った者によって討たれる。
その隙を突いたムーンセルは、ヴェルバー02が食い込んだ領域を一切光を通さない未明領域に隔離。アクセス不可能な領域として完全に切り離す事で封印し、支配から脱却する事に成功した。
致命傷を負ったセファールは、当てもなく地上を歩み続けたがやがて力尽き、その遺体は一万年以上もの時を経て遺跡と呼べるものへと風化。
封印された巨神アルテラは一万年以上も変化することがなかったが、やがて西暦のある年代に突如として送り込まれたある情報によってついに変化が訪れる。
それは風化したセファールの遺体だった遺跡から、フン族によってセファールの頭脳体が発掘されたことから始まった。頭脳体はサイズも外見も人間の子供とほとんど変わらず、セファールとしての記憶を失っていたためにフン族によって育てられる。
その娘はアッティラと名付けられ、己を人間と誤認したまま成長し寿命を終えた存在こそがシリーズにおける英霊アルテラである。
そんな地上を生きたアルテラの情報を受け取り、大元の巨神にも大きな変化が生じ始める。
そんな最中、ヴェルバー側に完全に付いたサーヴァントとそのことを知らない月の王と出会い――
『EXTELLA』のサーヴァントのアルテラの正体は、ある事情で未明領域から動く気が無かった巨神アルテラがムーンセルの中を動くために作ったアバターである。性格としては巨神アルテラの三重人格のうちの一つの面が強調されているが、根本としては同一人物である。
保有スキル
魔力吸収(?) | 専用スキル。術式として加工された魔力を無条件で吸収し、自身のHPと装甲値に変換してしまう。この場合の術式とは技術、知識、文明の全てを指し、知性体が考案する攻撃方法は全て彼女の栄養分となる。大魔術による大火力、科学技術による戦術兵器は火に油を注ぐようなもの。一方、生命力そのものとも言える純粋な魔力は僅かに吸収されるものの、無効化は出来ない。打ち倒す為には「単純な物理で殴る」事が基本となる。この点は、後のORTに似ている。 |
---|---|
使い魔作成(EX) | 本来は使い魔を作成するスキルだが、彼女の場合は自身の分身(アバター)を作る能力となる。情報体であるアルテラが文明を破壊する為の肉体を作成する為に用いる。アバターの性格は本体の一側面を強調したものとなっている。 |
遊星の紋章(?) | 英霊としてのアルテラが「一文字欠けている気がする」と語っていたスキル『星の紋章』の真の姿。文明を破壊する為に巨神化する基本設計となるスキル。自らの手で破壊した生命、建造物、概念を霊子情報として吸収し、巨大化していく。現HPと同じだけの魔力数値を吸収することでHP上限が倍化していき、前のサイズから一回り大きな構造体(16、32、64、128、256、512、1024m)に到達した時、次の段階に移行したとして全ての能力値の桁が一つ上がる。第七段階(1024m)でAランクの2000000倍(300000000)に相当する。地上では重力による制約がある為このようにならないが、電脳世界では最適化こそ必要なものの限度は存在しない。プロフィールの通り、地上に現れた際は64mとなっている。 |
余談
一見、元ネタが存在しないオリジナルの存在に見えるが、ちゃんと元ネタは存在する。
その元ネタはアルジェリアの世界遺産「タッシリ・ナジェール」の壁画に描かれている「セファールの白き巨人」。
新石器時代に描かれたと見られる壁画には、当時の動物、日常生活、狩りの様子などのデザインが描かれる中、明らかに異常な大きさを誇る巨大な人影と見れる何かが描かれている。
一体何を描いたものなのかは未だに知られておらず、一説では「宇宙人」「神の具象化」などとも考えられている。別名『火星の神』とも呼ばれており、アルテラがマルスの剣を持っている逸話も含めて両者の関係を設定したと思われる。
宇宙人扱いされるが故なのか、アルテラが登場するイベントではウルトラシリーズのパロディをする場面も見られる(ちなみに、不思議の海のナディアのレッドノアの白い巨人はセファールの白き巨人が元ネタと言われており、絵コンテ段階ではウルトラマンが元ネタになっていたが、これらのネタがそのパロディの元ネタかどうかは謎)。
関連タグ
Fate/EXTELLA ヴェルバー アルテラ(Fate) 巨神アルテラ
『Fate/Grand Order』第2部5章『神代巨神海洋 アトランティス』の時代はB.C.12000。即ち、かつて一万四千年前にセファールが星と神々を蹂躙した時代が汎人類史と分岐した基点であるために、5章はセファールとの関連性が深い異聞帯の可能性が高いとかねてから予想されていたが、5章後半『星間都市山脈 オリュンポス』にて、ギリシャ異聞帯は、セファール襲来の際、ゼウスが一時的に12神の権能を集約させ、セファールに勝利した事が分岐点となった世界という事が判明した。
TYPE-MOON世界のギリシャ神話におけるギガースはセファールの分霊として発生した模様。
また、スキル『巨人外殻』や北欧神話における巨人の存在およびセファールとの関係性からスルトの源流もまたこのセファールではないかと考察されている。
また、北欧の大神は、聖剣によって討たれたセファールの破片を極秘裏に回収し、その破片をベースにワルキューレ達を創り出したという。
一方で、『EXTELLA』に登場するアルテラはカルナの父親であるスーリヤを知らないなどとまるでインド神話の神々を知らない発言をしている。ちなみに、インド神話もまた、巨人から神々などが生まれた神話だとされているが……
第2部6章『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』でも、ケルヌンノスと呼ばれる巨大な「神」の存在が後編で語られており、それが妖精國を含む異聞帯ブリテン島の大地となっているという。
しかも異聞帯として分離した時期がセファールに文明が蹂躙されたB.C.12,000と合致するため、ケルヌンノスも異聞帯の形成に根深くかかわっている。
そして崩壊編にて明らかになったブリテン異聞帯創世記。多くの予想通りの展開だったのだが、セファールに敗北する要因が想像を上回る程胸糞の悪い真実に絶句し呆れるユーザーが続出する事となった。
第2部7章『黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン』では直接の追及はされていないが、地上に行くはずのエネルギーが全て地底世界ミクトランに流れていた為地上が見渡す限りの焦土のままである事から「文明ナシ」と判断し来訪しなかったのではないか? と予想されている。最も、ミクトランにはセファールに匹敵する超存在が確認されており、もし来訪していれば地球史上最悪の戦いが勃発していたかもしれない。