概要
アニメ『ウマ娘プリティーダービー』第12Rにてジャパンカップの出走直前、スペシャルウィークが対戦相手であるフランスの凱旋門賞ウマ娘・ブロワイエに放った台詞。
元々は、スペがエルコンドルパサーに、「フランス語で『良い勝負をしましょう』ってどう言うのか」と聞いたときにエルが吹き込んだものである。
発音はカタカナ表記するなら「ラ ヴィクトゥワル エ タ モワ」。英語で言えば「The victory is mine.」に相当し、すなわち「勝利は私のもの」という意味になる。
これをレース前に言うということは相手に対して「勝つのは私だもんね」と挑発していると捉えられるということであるため、字幕で「調子に乗んな!」と訳されたわけである。
元ネタはフランス軍行進曲「La victoire est à nous(勝利を我らに)」である。このフレーズを日本のウマ娘であるスペシャルウィークが「勝つのはmoi(私)だ」と改変し、よりによってフランスのウマ娘に向かってぶつけるとなれば、尚更挑発的なセリフと捉えられるというものだろう。
また、これを教えたエルは凱旋門賞でブロワイエに差しきられて負けているため、エルの悪戯心というか、憂さ晴らしの思惑が多少なりとも入り交じっていると思われる。なお、当のブロワイエについては、当初はエルのフランス語入門の手帳に「私はコンドルよりも速く飛べる」とサインするなどしていたものの、レース後は初めての海外で2着にまで食い下がったエルのことを「一流」と称すなど、調子に乗るどころか、むしろ賛辞を送るぐらいであったことがサイドストーリーにて明かされている。
エルがスペに嘘を教えたのは、上記のサインの件の意趣返しともとれる可能性があるが、どちらにせよスペは完全にとばっちりである。
劇中ではスぺはこれの本当の意味を知らずにブロワイエ以外のレース相手達にも言い回ったため、方々からマークされる羽目になった。
また、気に入ったのか、後日、ウインタードリームトロフィーの予選で憧れのマルゼンスキーとの勝負が決まった際にもゲート待ちの間に披露していた(その結果、致命的な出遅れを犯したスペは予選落ちを喫したようであるが)。ちなみに、マルゼンスキーは史実だとスペの母父(母方の祖父)という関係である。
注意
上記の通り挑発に捉えられかねない言葉であるため、実際に人前でこの言葉を使うのはおすすめできない。
また、同セリフはLINEスタンプ第一弾にも採用されているが、こちらはシンプルに「調子に乗るな」と書かれているので、使う相手を選ばないと大変なことになるであろう。
実はスペ以外にも
フランス語な上に早口のため聞き取りにくいが、ブロワイエもレース中、スペシャルウィークを追走する最終直線のモノローグで
「La victoire est à moi!」
と叫んでいる。挑発ではなく自分に言い聞かせている言葉なので、この部分の日本語字幕は
「私が、絶対に勝つ!」
とほぼ言葉通りに訳されている。
これは、ブロワイエ役がフランス語を話せる池澤春菜だからこその演出だろう。
余談
二期ではこの名前の美容室が登場している。
店員はトゥインクル・シリーズのレースが好きで、お客の髪をカットしている最中でもレース実況を観るほどであったため、その結果髪をカットされ過ぎるなど悲惨な目に遭ってしまうお客もいた(坊ちゃんカットですらまだマシなレベルで、時には虎刈りや丸坊主にされる客もいた)。
ちなみにお客もお客で、半ヘルやフルフェイスをかぶって対策していた。
そして最終話、トウカイテイオー復帰戦の有馬記念視聴時は……
なお、1話にてトウカイテイオーがこの美容室を利用するシーンでは、ヒシアマゾンがゴールドシチーに髪を切ってもらう描写もあった。
アプリ版
またしてもエルが吐いた嘘として登場。しかし吹き込まれた方のナカヤマフェスタは言葉の意味を知っていたため、引っかからなかった。
エル「まずは何にでも使えるよろしくのフレーズから! 『ラ・ヴィクトワール・エ・タ・モア!』」
ナカヤマ「……“調子に乗るな”。こっちはフランス語もいくつか覚えてんだ。だまされんぞ」
また、「プロジェクトL'Arc」での賢さトレーニングはフランス語を勉強・発話するというものだが、スペのトレーニング時にエルをパートナーにするとスペが「La victoire est à moi (調子に乗んな!)」と言う専用演出になる。