根室振興局
北海道東部(道東)の振興局。2010年4月1日、根室支庁から移行した。領域は根室支庁と同一である。
また、北方領土と呼ばれる歯舞諸島・色丹島・国後島・択捉島もこの振興局が管轄する。北方領土の面積は根室振興局管内の北海道本島部分よりも広く、実質的な管轄面積は檜山振興局に次いで狭い振興局である。
気候は極めて冷涼。根室市などは夏でも涼しいが、内陸の中標津町はやや暑くなる。地形は北部は知床連峰が知床半島に向かって東西に連なり、中部は根釧台地が広がる。南部は平坦である。
夏は霧が出やすく、日照時間が他地域に比べて短いことからソバや飼料用トウモロコシ以外の畑作はふるわず、酪農と漁業が中心的な産業である。
第二次世界大戦後、千島列島がソ連に占拠されたことから根室の漁民は広大な漁場を奪われることとなり、さらにソ連の軍事的脅威に晒された。ソ連に入漁料を支払うことで、北方領土近海での限定された漁は認められたものの、銃撃や拿捕などの事件も相次いだ。冷戦後の現在も、北方領土問題は本地域にとって大きな課題となっている。