釧路
くしろ
- 釧路国
旧令制国。
現在の釧路総合振興局の地域に加えて、足寄町・美幌町・津別町を含んだ。
1920年に現在の釧路市より「釧路村」として分離し、1980年に町制に移行。
- 釧路総合振興局及びその所管区域。
本稿で詳しく取り上げる。
かつての釧路支庁である、北海道の広域事務補助機関。
以下の市町村を含む。
面積は5997平方キロメートルで、三重県と茨城県の中間ほど。
人口は23万人程度で、その7割ほどを釧路市が占める。
南部
おおまかに南西側は砂浜海岸が続き、南東側は海食崖が顕著に見られる。
釧路市中心部はちょうどその境界に位置しており、釧路川河口で海に突き出した丘陵が天然の良港をなして、古くは和人とアイヌとの交易で栄えた。
現在も道内有数の港町として農水産物や木材、紙、肥料などを移出している。
沿岸沖では親潮と黒潮がぶつかり合う潮境が形成されており、沿岸の町では漁業や水産加工業が主幹産業。
釧路都市圏では内陸部の豊富な木材資源をバックにした製紙業や木材加工業も盛ん。
釧路炭田は海底にまで広がり、かつては釧路、白糠など一帯で石炭産業が栄えた。
現在は釧路コールマイン(旧: 太平洋炭礦)が国内唯一の坑内掘り炭砿として稼働している。
近年は太陽光発電が多く立地する。
気候は、夏は海霧に覆われ大変冷涼なことで知られ、海水温が20度を超えないので海水浴は通年で不可能。
真夏日(最高気温30度超え)は年間を通じて1日もない事が多い。
一方で冬の冷え込みは厳しく、釧路都市圏でさえマイナス20度を下回ることもあるが、積雪は少ない。
中部
中部ではなだらかな山の谷間に湿原が広がっている。
鶴居村や標茶町では酪農が盛んで、
旧阿寒町はかつては雄別炭鉱が立地し採炭が主要産業だったが、閉山により人口が激減した。
湿原のみならず牧草地や路上にもタンチョウがたびたび姿を見せる。
基本的に冷涼な気候だが夏と冬の寒暖差が激しく、夏はそれなりに暑く真夏は猛暑日になる事も少なくない。
冬は連日のようにマイナス20度以下の厳しい寒さとなる。
北部
北部は千島火山帯に属する山岳地帯。
雌阿寒岳などの火山のほか、屈斜路湖・摩周湖・阿寒湖といったカルデラ湖が点在する。
もちろん温泉も湧く。
かつては弟子屈町のアトサヌプリで硫黄鉱山が稼働しており、その際に建設された鉄道が今日のJR釧網線の一部となった。
冬季の冷え込みが大変厳しく、真冬の朝にはダイヤモンドダストが出ることも珍しくない。
雪は釧路市中心部よりは多くドカ雪が降ることがある。
夏は30度超えの真夏日が続くが、カラッとしているため比較的過ごしやすい。
産業は酪農と観光が主体で本州からの移住者も多く、クッシーやまりもっこりがいる。